鉄の町「室蘭」が挑戦した「写真」による新たな町おこし 史上初の24時間滞在型フォトコンテスト『撮りフェス in 室蘭』 応募総数約500点の中から受賞作品が決定!
[16/11/14]
提供元:PRTIMES
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室蘭商工会議所と室蘭観光協会は、2016年9月17日(土)〜18日(日)に、史上初となる24時間滞在型フォトコンテスト『撮りフェス in 室蘭』を開催しました。この度、応募総数約500点の中から、受賞作品が決定いたしましたので発表いたします。審査結果発表ページ URL: http://www.tori-fes.com/
■撮りフェス in 室蘭について
『撮りフェス in 室蘭』は、室蘭の町を24時間という制限時間内に自由に散策しながら、町の魅力を写真に収めていく滞在型フォトコンテストです。幻想的な「工場夜景」と壮大な「自然景観」が奇跡的に共存し、被写体として魅力溢れる室蘭。そんな室蘭に一度足を運んでもらう為、“日本一のフォトジェニックシティ”と銘打ち、室蘭市が市民活動家と一丸となって初めて“フェス型の地方創生プロジェクト”に挑戦しました。コンテスト開催中は、陣屋除雪ステーションを始めとする普段は立入禁止区域になっている絶景スポットを開放したり、歴史的建造物である旧絵鞆小学校を特別ライトアップしたり、海上から室蘭の景観を堪能することができるクルージングを特別運航したりする等、室蘭の町を被写体として全面開放しました。下は5歳から上は78歳まで、全国から約200名の写真愛好家が参加、思い思いに「室蘭」を撮影いただきました。
■審査について
応募作品は、9月19日(月)〜10月10日(月)の期間「撮りフェス 写真展」と銘打ち、旧室蘭駅舎に全作品を展示して一般市民による投票を行いました。この投票結果と公式インスタグラム/公式フェイスブックの「いいね!」の数によって「パブリック賞」が決定いたしました。また、10月下旬、日本を代表するアートディレクターやカメラマンによる特別審査会が開かれ、受賞作品が決定しました。大賞には賞金10万円 / 副賞としてミラーレス一眼レフカメラ「Nikon 1 J5 標準パワーズームレンズキット」、準大賞には賞金5万円 / 副賞としてSDカード「サンディスク Extream Pro 64GB」、パブリック賞には賞金5万円 / 副賞としてデジタルフォトフレームが贈られます。なお、応募作品は室蘭の公式観光写真として各種広告/広報物に使用されます。
■受賞作品
大賞
[画像1: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-500246-0.jpg ]
●審査員コメント:
【葛西薫】
水平線、湾、町、工場、行き交う車のテールランプ… この室蘭ならではの混在。何を思っているのか佇む女性の視線と同化する。いわば絶景というような写真ではない。それだけに小説の中のいちシーンのような物語を感じさせ、見飽きることがない。
【藤井保】
ススキの草原、夕暮れの街、赤くそまった空。この写真には、まるで舞台か劇画のワンシーンの様な情感と言葉があります。私が後姿の写真が好きなのは、その人が見ている世界に自分も又、感情移入できるからです。
【辻佐織】
輪西か御前水の山の上から撮っている風景かと思いますが、室蘭の地形がパノラマのようにわかり、良い時間帯の空にも恵まれ、ストーリー性を感じる良い作品だと思います。撮影者と人物、その先の測量山、夕焼けと奥行きを感じる作品です。
【姫野希美】
夕焼けの小高い道から望む入江の風景には、場所を特定できる情報は控えめです。でもそれがかえって、普遍的に心に響く風景として室蘭の魅力を伝えてくれます。女性の後ろ姿も、見る人の視線に重なり効果的です。
【山岸伸】
眼下に室蘭を見る絶景ポイントです。その絶景を夕焼け時に撮影され、尚且つひとりの女性が佇んでいる。寂しさの中にも気持ちよさが感じられます。夕焼けなのか室蘭の風なのか私もここで佇んでみたいと思われる1枚です。
【山口一彦】
美しい夕焼けに佇む女性。心象的な写真である。多くの応募写真はモデル無しの風景写真であったが、モデルを入れることにより夕暮れ時の室蘭の空気感を表現している。
●受賞者コメント:
何度も工場夜景を撮りに通った室蘭。よーいドン!のフォトコン。慣れ親しんだ工場夜景以外の景色でも素敵な所がある、そんな室蘭をアピールするつもりで参加しました。結果、素敵な賞をありがとうございます。
準大賞1.
[画像2: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-978720-1.jpg ]
●審査員コメント:
【葛西薫】
順光による強い陰影が、断崖絶壁の岩肌の造形美を見せてくれ、なにか別の星の一角を見ているようでもある。室蘭をこうトリミングしたか、と心が動いた。
【藤井保】
このイタンキ浜を初めて訪れたとき、日本ではないスコットランドのような湿度と匂いを感じました。岩、草原、風、雲、全てが美しくて、少し悲しい風景なのです。
【山岸伸】
長い間海の風を受け、地層がはっきり見えてダイナミックな写真になっています。
●受賞者コメント:
準大賞と聞き、びっくりしてます。ありがとうございました。室蘭には初めてお邪魔しましたが、人と自然そして大きな人工物がそれぞれすぐ近くで共存している姿に感動しました。また来年も是非行かせてもらいたいと思っています。
準大賞2.
[画像3: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-425899-2.jpg ]
●審査員コメント:
【辻佐織】
室蘭の独特な地形を切りとった良い作品です。大自然の重さや良い意味での暗さがあり、室蘭に住んでいた幼少時に意味もわからず感じていた自然との対話を思い出します。風が強くて冬など大変でしたが、同時に美しい地形を作り出しているんですね。
【姫野希美】
天空に浮かぶ岬の光景は、海や空の奥行きが美しく、陽の当たる草地と岩場の陰影も印象的です。一度見たら忘れられないような絶景を、バランスよく丁寧に切りとっています。
【山口一彦】
この写真の持っている独特な色合いとコントラストが空気感を表現し写真に重みを持たせて日本でなくヨーロッパの風景を感じる。彩度を上げることによって失敗する写真が多い中、グリーンを強調して成功した写真である。
●受賞者コメント:今年の4月に留学生として室蘭に来てから、豊かな自然の室蘭を撮っていました。今回参加したのは撮影の経験を積みたかったからなので、準大賞を頂けるとは思ってませんでした。心より感謝致します。これからも室蘭の写真を撮影し続けたいと思います。
パブリック賞
[画像4: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-922761-3.jpg ]
●受賞者コメント:
このたびは、大変素晴らしい賞を賜り、ありがとうございます。
煌く夜の白鳥大橋を撮影しまして、大変多くの皆様方にこの作品が愛されたということで、ある意味「大賞」よりも嬉しく、栄えある賞をいただきましたことに心より感謝申し上げます。
市長賞
[画像5: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-747013-4.jpg ]
商工会議所会頭賞
[画像6: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-988814-5.jpg ]
観光協会会長賞
[画像7: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-227452-6.jpg ]
■審査員総評
【葛西薫】
いわゆる観光写真を選ぶのではなく、あくまでも一枚の写真として秀でたものを選ぼうと審査に臨んだ。第1回目にして、そして限られた24時間という制限の中、よくもこんなにもたくさんの傑作が!と思った。この秀作群がどう感じてもらえるのか、世に出るのが楽しみです。室蘭育ちの身で、東京で見る故郷の写真に、少しばかり胸が熱くなり、平静な気持では見られなかったのですが。
【藤井保】
私も何度か写真コンテストの審査を経験しているのですが、一目見て全体のレベルは高いと思いました。北海道という写真的な風土に加えて、参加者の意識も技術レベルも高いように思います。初回にしてこの結果は写真の質、量ともに成功と言えると思いますが、あとはフィルムで撮影し、プリントをする人にも門戸を開いた時間的な仕組みを考えて欲しいと思います。
【辻佐織】
都会では味わえない恵まれた自然環境や鉄工場の街が放つ哀愁、太平洋からの強風が齎す地形。そんな環境が作り出す、室蘭人の独特な深みを写し込んだポートレートも見ることができました。初回にしては、作品の質がかなり良いと審査会で話が出たのも興味深かったです。来年にも期待します。
【姫野希美】
撮ることのライブ感を存分に楽しめ、そのことが写真のエネルギーとなって現れた新鮮な試みと思います。魅力的な写真が多く、さまざまな視点に誘われて室蘭を巡る歓びを堪能しました。
【山岸伸】
審査が終わり、大賞も決まりました。今、もう一度皆さんの作品を客観的に見せていただいています。あまりにも沢山優れた作品が多すぎて各審査員もかなり迷ったと思います。私自身も今でも迷っております。それぐらいレベルの高い作品が今回は多かったと思います。これだけの優れた作品を選ぶにはどのように選んだらいいのか、撮りフェスのこれからのテーマになっていくと思います。また来年、もっと優れた作品が出てくると期待しています。ひとつの町をテーマにこのような企画はなかなかないことだと思います。多分、そんなに室蘭に写真を撮りに来てくれる人は居ないんじゃないかと思っていましたが、これほど多くの方たちがカメラを持って室蘭に集まったということは、私としては奇跡に思います。一年目だけじゃなくて二年三年ともっともっと増えていくことを期待します。皆さん町をあげてのご協力ありがとうございました。
【山口一彦】
24時間限定の撮影と言うことで、天候などの光の条件も全員一緒なので、地元のアマチュアカメラマンと同一ラインで勝負できるのが室蘭以外から来る人にとっては良いのではないかと思う。来年は、当日だけ室蘭に来るのではなく、事前に来て撮影ポイントをロケハンして表現方法を考えてみてはどうだろうか。素晴らしい所が沢山あるのが室蘭です。
■審査の様子
[画像8: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-162447-7.jpg ]
[画像9: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-588753-8.jpg ]
[画像10: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-784732-9.jpg ]
[画像11: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-417996-10.jpg ]
[画像12: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-871754-11.jpg ]
[画像13: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-832872-12.jpg ]
■審査員紹介
葛西 薫/Kasai Kaoru
アートディレクター
1949年札幌生まれ。1968年室蘭栄高等学校卒業。(株)サン・アド アートディレクター。サントリーウーロン茶中国シリーズ、ユナイテッドアローズの広告制作、虎屋の店舗やパッケージのアートディレクションなどを手がける。他に、映画演劇の広告美術、装丁など活動は多岐にわたる。近作に、映画「海よりもまだ深く」(是枝裕和監督)の広告制作。
辻 佐織/Tsuji Saori
写真家
1971年札幌生まれ。1990年室蘭清水ヶ丘高等学校卒業。1999年、フリーランスカメラマンとして独立。東京をベースに広告、書籍、雑誌エディトリアルの撮影で活躍。主な仕事に、United Arrows「green label relaxing」企業広告、キューピー「defe」CM、北陸新幹線「Japanese beauty Hokuriku」CM、Panasonic「ふだんpremium」GR広告、Kracie「いち髪」GR広告など。
姫野 希美/Himeno Kimi
編集者
2006年に赤々舎を設立。写真集、美術書を中心に120冊余りの書籍を刊行。第33回木村伊兵衛写真賞の志賀理江子「CANARY」、岡田敦「I am」、第34回同賞の 浅田政志「浅田家」、第35回同賞の高木こずえ「MID」「GROUND」、第38回同賞の百々新「対岸」、第40回同賞の石川竜一「絶景のポリフォニー」「okinawan portraits 2010-2012」などがある。2014年より東京工芸大学教授。
藤井 保/Fujii Tamotsu
写真家
1949年生まれ。1976年藤井保写真事務所を開設。広告写真のみならず、写真家としての作品も精力的に発表し続けている。earth music and ecologyのグラフィック広告(2010〜)と野村証券(NOMURA)のCMを室蘭で撮影。近作に、NHKドラマ「軍師官兵衛」「あさが来た」等ドラマ番組宣伝ポスターなどがある。展覧会、出版物、受賞歴等多数。
山岸 伸/Yamagishi Shin
カメラマン
1950年生まれ。株式会社渡辺プロダクションの専属カメラマンを経て、平成元年に有限会社山岸伸を設立。俳優・歌手・アイドル・スポーツ選手・政財界など、ポートレートを中心に広告・写真集・グラビア・カレンダー・雑誌の表紙など幅広く活動。写真集は400冊以上出版。2016年日本写真協会作家賞受賞。とかち観光大使。日本写真家協会会員。
山口 一彦/Yamaguchi Kazuhiko
カメラマン
東京都出身。室蘭をライフワークとして風景・人物を撮影。「室蘭」・「室蘭の顔」を全国巡回写真展、室蘭市民美術館で開催し同時に各写真集を出版。都内の路線バス車内で「走る室蘭」写真展開催。NHK室蘭特集に特別出演。軽井沢観光会館で「室蘭in軽井沢」写真展開催。室蘭民報社第1回「まち・ひと活力大賞」受賞。室蘭ふるさと大使・カレーラーメン大使に任命。日本写真家協会会員。
室蘭市長 青山 剛
室蘭商工会議所 会頭 栗林 和徳
一般社団法人室蘭観光協会 会長 石橋 博信
■撮りフェス in 室蘭について
『撮りフェス in 室蘭』は、室蘭の町を24時間という制限時間内に自由に散策しながら、町の魅力を写真に収めていく滞在型フォトコンテストです。幻想的な「工場夜景」と壮大な「自然景観」が奇跡的に共存し、被写体として魅力溢れる室蘭。そんな室蘭に一度足を運んでもらう為、“日本一のフォトジェニックシティ”と銘打ち、室蘭市が市民活動家と一丸となって初めて“フェス型の地方創生プロジェクト”に挑戦しました。コンテスト開催中は、陣屋除雪ステーションを始めとする普段は立入禁止区域になっている絶景スポットを開放したり、歴史的建造物である旧絵鞆小学校を特別ライトアップしたり、海上から室蘭の景観を堪能することができるクルージングを特別運航したりする等、室蘭の町を被写体として全面開放しました。下は5歳から上は78歳まで、全国から約200名の写真愛好家が参加、思い思いに「室蘭」を撮影いただきました。
■審査について
応募作品は、9月19日(月)〜10月10日(月)の期間「撮りフェス 写真展」と銘打ち、旧室蘭駅舎に全作品を展示して一般市民による投票を行いました。この投票結果と公式インスタグラム/公式フェイスブックの「いいね!」の数によって「パブリック賞」が決定いたしました。また、10月下旬、日本を代表するアートディレクターやカメラマンによる特別審査会が開かれ、受賞作品が決定しました。大賞には賞金10万円 / 副賞としてミラーレス一眼レフカメラ「Nikon 1 J5 標準パワーズームレンズキット」、準大賞には賞金5万円 / 副賞としてSDカード「サンディスク Extream Pro 64GB」、パブリック賞には賞金5万円 / 副賞としてデジタルフォトフレームが贈られます。なお、応募作品は室蘭の公式観光写真として各種広告/広報物に使用されます。
■受賞作品
大賞
[画像1: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-500246-0.jpg ]
●審査員コメント:
【葛西薫】
水平線、湾、町、工場、行き交う車のテールランプ… この室蘭ならではの混在。何を思っているのか佇む女性の視線と同化する。いわば絶景というような写真ではない。それだけに小説の中のいちシーンのような物語を感じさせ、見飽きることがない。
【藤井保】
ススキの草原、夕暮れの街、赤くそまった空。この写真には、まるで舞台か劇画のワンシーンの様な情感と言葉があります。私が後姿の写真が好きなのは、その人が見ている世界に自分も又、感情移入できるからです。
【辻佐織】
輪西か御前水の山の上から撮っている風景かと思いますが、室蘭の地形がパノラマのようにわかり、良い時間帯の空にも恵まれ、ストーリー性を感じる良い作品だと思います。撮影者と人物、その先の測量山、夕焼けと奥行きを感じる作品です。
【姫野希美】
夕焼けの小高い道から望む入江の風景には、場所を特定できる情報は控えめです。でもそれがかえって、普遍的に心に響く風景として室蘭の魅力を伝えてくれます。女性の後ろ姿も、見る人の視線に重なり効果的です。
【山岸伸】
眼下に室蘭を見る絶景ポイントです。その絶景を夕焼け時に撮影され、尚且つひとりの女性が佇んでいる。寂しさの中にも気持ちよさが感じられます。夕焼けなのか室蘭の風なのか私もここで佇んでみたいと思われる1枚です。
【山口一彦】
美しい夕焼けに佇む女性。心象的な写真である。多くの応募写真はモデル無しの風景写真であったが、モデルを入れることにより夕暮れ時の室蘭の空気感を表現している。
●受賞者コメント:
何度も工場夜景を撮りに通った室蘭。よーいドン!のフォトコン。慣れ親しんだ工場夜景以外の景色でも素敵な所がある、そんな室蘭をアピールするつもりで参加しました。結果、素敵な賞をありがとうございます。
準大賞1.
[画像2: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-978720-1.jpg ]
●審査員コメント:
【葛西薫】
順光による強い陰影が、断崖絶壁の岩肌の造形美を見せてくれ、なにか別の星の一角を見ているようでもある。室蘭をこうトリミングしたか、と心が動いた。
【藤井保】
このイタンキ浜を初めて訪れたとき、日本ではないスコットランドのような湿度と匂いを感じました。岩、草原、風、雲、全てが美しくて、少し悲しい風景なのです。
【山岸伸】
長い間海の風を受け、地層がはっきり見えてダイナミックな写真になっています。
●受賞者コメント:
準大賞と聞き、びっくりしてます。ありがとうございました。室蘭には初めてお邪魔しましたが、人と自然そして大きな人工物がそれぞれすぐ近くで共存している姿に感動しました。また来年も是非行かせてもらいたいと思っています。
準大賞2.
[画像3: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-425899-2.jpg ]
●審査員コメント:
【辻佐織】
室蘭の独特な地形を切りとった良い作品です。大自然の重さや良い意味での暗さがあり、室蘭に住んでいた幼少時に意味もわからず感じていた自然との対話を思い出します。風が強くて冬など大変でしたが、同時に美しい地形を作り出しているんですね。
【姫野希美】
天空に浮かぶ岬の光景は、海や空の奥行きが美しく、陽の当たる草地と岩場の陰影も印象的です。一度見たら忘れられないような絶景を、バランスよく丁寧に切りとっています。
【山口一彦】
この写真の持っている独特な色合いとコントラストが空気感を表現し写真に重みを持たせて日本でなくヨーロッパの風景を感じる。彩度を上げることによって失敗する写真が多い中、グリーンを強調して成功した写真である。
●受賞者コメント:今年の4月に留学生として室蘭に来てから、豊かな自然の室蘭を撮っていました。今回参加したのは撮影の経験を積みたかったからなので、準大賞を頂けるとは思ってませんでした。心より感謝致します。これからも室蘭の写真を撮影し続けたいと思います。
パブリック賞
[画像4: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-922761-3.jpg ]
●受賞者コメント:
このたびは、大変素晴らしい賞を賜り、ありがとうございます。
煌く夜の白鳥大橋を撮影しまして、大変多くの皆様方にこの作品が愛されたということで、ある意味「大賞」よりも嬉しく、栄えある賞をいただきましたことに心より感謝申し上げます。
市長賞
[画像5: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-747013-4.jpg ]
商工会議所会頭賞
[画像6: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-988814-5.jpg ]
観光協会会長賞
[画像7: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-227452-6.jpg ]
■審査員総評
【葛西薫】
いわゆる観光写真を選ぶのではなく、あくまでも一枚の写真として秀でたものを選ぼうと審査に臨んだ。第1回目にして、そして限られた24時間という制限の中、よくもこんなにもたくさんの傑作が!と思った。この秀作群がどう感じてもらえるのか、世に出るのが楽しみです。室蘭育ちの身で、東京で見る故郷の写真に、少しばかり胸が熱くなり、平静な気持では見られなかったのですが。
【藤井保】
私も何度か写真コンテストの審査を経験しているのですが、一目見て全体のレベルは高いと思いました。北海道という写真的な風土に加えて、参加者の意識も技術レベルも高いように思います。初回にしてこの結果は写真の質、量ともに成功と言えると思いますが、あとはフィルムで撮影し、プリントをする人にも門戸を開いた時間的な仕組みを考えて欲しいと思います。
【辻佐織】
都会では味わえない恵まれた自然環境や鉄工場の街が放つ哀愁、太平洋からの強風が齎す地形。そんな環境が作り出す、室蘭人の独特な深みを写し込んだポートレートも見ることができました。初回にしては、作品の質がかなり良いと審査会で話が出たのも興味深かったです。来年にも期待します。
【姫野希美】
撮ることのライブ感を存分に楽しめ、そのことが写真のエネルギーとなって現れた新鮮な試みと思います。魅力的な写真が多く、さまざまな視点に誘われて室蘭を巡る歓びを堪能しました。
【山岸伸】
審査が終わり、大賞も決まりました。今、もう一度皆さんの作品を客観的に見せていただいています。あまりにも沢山優れた作品が多すぎて各審査員もかなり迷ったと思います。私自身も今でも迷っております。それぐらいレベルの高い作品が今回は多かったと思います。これだけの優れた作品を選ぶにはどのように選んだらいいのか、撮りフェスのこれからのテーマになっていくと思います。また来年、もっと優れた作品が出てくると期待しています。ひとつの町をテーマにこのような企画はなかなかないことだと思います。多分、そんなに室蘭に写真を撮りに来てくれる人は居ないんじゃないかと思っていましたが、これほど多くの方たちがカメラを持って室蘭に集まったということは、私としては奇跡に思います。一年目だけじゃなくて二年三年ともっともっと増えていくことを期待します。皆さん町をあげてのご協力ありがとうございました。
【山口一彦】
24時間限定の撮影と言うことで、天候などの光の条件も全員一緒なので、地元のアマチュアカメラマンと同一ラインで勝負できるのが室蘭以外から来る人にとっては良いのではないかと思う。来年は、当日だけ室蘭に来るのではなく、事前に来て撮影ポイントをロケハンして表現方法を考えてみてはどうだろうか。素晴らしい所が沢山あるのが室蘭です。
■審査の様子
[画像8: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-162447-7.jpg ]
[画像9: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-588753-8.jpg ]
[画像10: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-784732-9.jpg ]
[画像11: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-417996-10.jpg ]
[画像12: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-871754-11.jpg ]
[画像13: http://prtimes.jp/i/20074/3/resize/d20074-3-832872-12.jpg ]
■審査員紹介
葛西 薫/Kasai Kaoru
アートディレクター
1949年札幌生まれ。1968年室蘭栄高等学校卒業。(株)サン・アド アートディレクター。サントリーウーロン茶中国シリーズ、ユナイテッドアローズの広告制作、虎屋の店舗やパッケージのアートディレクションなどを手がける。他に、映画演劇の広告美術、装丁など活動は多岐にわたる。近作に、映画「海よりもまだ深く」(是枝裕和監督)の広告制作。
辻 佐織/Tsuji Saori
写真家
1971年札幌生まれ。1990年室蘭清水ヶ丘高等学校卒業。1999年、フリーランスカメラマンとして独立。東京をベースに広告、書籍、雑誌エディトリアルの撮影で活躍。主な仕事に、United Arrows「green label relaxing」企業広告、キューピー「defe」CM、北陸新幹線「Japanese beauty Hokuriku」CM、Panasonic「ふだんpremium」GR広告、Kracie「いち髪」GR広告など。
姫野 希美/Himeno Kimi
編集者
2006年に赤々舎を設立。写真集、美術書を中心に120冊余りの書籍を刊行。第33回木村伊兵衛写真賞の志賀理江子「CANARY」、岡田敦「I am」、第34回同賞の 浅田政志「浅田家」、第35回同賞の高木こずえ「MID」「GROUND」、第38回同賞の百々新「対岸」、第40回同賞の石川竜一「絶景のポリフォニー」「okinawan portraits 2010-2012」などがある。2014年より東京工芸大学教授。
藤井 保/Fujii Tamotsu
写真家
1949年生まれ。1976年藤井保写真事務所を開設。広告写真のみならず、写真家としての作品も精力的に発表し続けている。earth music and ecologyのグラフィック広告(2010〜)と野村証券(NOMURA)のCMを室蘭で撮影。近作に、NHKドラマ「軍師官兵衛」「あさが来た」等ドラマ番組宣伝ポスターなどがある。展覧会、出版物、受賞歴等多数。
山岸 伸/Yamagishi Shin
カメラマン
1950年生まれ。株式会社渡辺プロダクションの専属カメラマンを経て、平成元年に有限会社山岸伸を設立。俳優・歌手・アイドル・スポーツ選手・政財界など、ポートレートを中心に広告・写真集・グラビア・カレンダー・雑誌の表紙など幅広く活動。写真集は400冊以上出版。2016年日本写真協会作家賞受賞。とかち観光大使。日本写真家協会会員。
山口 一彦/Yamaguchi Kazuhiko
カメラマン
東京都出身。室蘭をライフワークとして風景・人物を撮影。「室蘭」・「室蘭の顔」を全国巡回写真展、室蘭市民美術館で開催し同時に各写真集を出版。都内の路線バス車内で「走る室蘭」写真展開催。NHK室蘭特集に特別出演。軽井沢観光会館で「室蘭in軽井沢」写真展開催。室蘭民報社第1回「まち・ひと活力大賞」受賞。室蘭ふるさと大使・カレーラーメン大使に任命。日本写真家協会会員。
室蘭市長 青山 剛
室蘭商工会議所 会頭 栗林 和徳
一般社団法人室蘭観光協会 会長 石橋 博信