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不登校やひきこもり傾向にある小中高生・保護者124名の生の声を調査「勉強で分からない点を友達や大人に聞けるようになった」子ども約8割!

「利用者実態調査2023」を発表

一般社団法人 熊本私学教育支援事業団(代表 仙波達哉)が運営する不登校やひきこもり傾向にある小中高生に学びの場を提供する熊本学習支援センター(以下 センター)において、センターの利用者である小学生、中学生、高校生世代44名、およびその保護者80名を対象に、利用状況を把握するため「利用者実態調査2023」を実施しました。調査期間は2023年9月19日(火)〜25日(月)です。
センターに通うことで、子どもの周囲の人とのコミュニケーションが増加し学習習慣にも良い影響が見られ、保護者も気持ちにゆとりを持ち子どもとの関わりが増加したことがわかりました。主な結果は以下のとおりです。




◆子どもの約96%が学校でも家でもない、第三の居場所の必要性を感じている
「熊本学習支援センター」のような、学校や家、塾でもない「居場所」が必要と感じる子どもは95.5%。

◆約8割の子どもが学習習慣に変化、友達や他の大人との関わりも増加
「勉強で分からない点を友達や大人に聞けるようになった」子どもが79.5%、「友達・他の大人との関わりが増えた」子どもは79.6%。学習が好きになった理由として、「学びの実感」や「みんなが勉強しているという周囲の刺激があるから」。

◆センターに通うことで、5割強が将来の進学への意識に変化
センターに通う前後で、将来の「進学」への意識について、52.3%に変化。

◆将来についての相談相手は「親」がトップ、次いで「センターのスタッフ」が頼りに
将来について普段相談している相手は、「親」が34.1%で最も多く、次いで「センターのスタッフ」が11.4%。

◆センターに通うことで、気持ちに余裕が持てるようになり子どもとの関わりも増加傾向に
保護者の変化で、「気持ちに余裕を持てるようになった」が77.6%、「子どもとの関わりが増えた」が73.8%。

<調査概要>
・調査目的 :熊本学習支援センターに関する利用実態やニーズを把握する
・調査対象 :熊本県内在住の利用者である不登校やひきこもり傾向にある小学生、中学生、高校生世代44名
(小学生2名、中学生20名、高校生22名)
およびその保護者80名
・調査方法 :WEBアンケート(Googleフォーム利用)
・調査時期 :2023年9月19日(火)〜25日(月)
・調査主体 :一般社団法人 熊本私学教育支援事業団

<調査詳細>
[画像1: https://prtimes.jp/i/111169/15/resize/d111169-15-20be801bb57977a0cb57-0.png ]

◆子どもの約96%が学校でも家でもない、第三の居場所の必要性を感じている
Q1.「熊本学習支援センター」のような、学校や家、塾でもない「居場所」が必要であると思いますか。<子ども対象>
センターのような学校や家、塾でもない「居場所」について、
「とても必要だと思う」が77.3%、「まあまあ必要だと思う」が18.2%で、合わせて95.5%が必要性を感じていることがわかりました。
「あまり必要とは思わない」はわずか4.5%でした。

◆約8割の子どもが学習習慣に変化、友達や他の大人との関わりも増加
Q2.「熊本学習支援センター」に通うことで、変化したことを教えてください。<子ども・保護者対象>
センターに通うことで変化したこととして、子どもでは「勉強で分からない点を友達や大人に聞けるようになった」が「かなり当てはまる」47.7%と「ある程度当てはまる」31.8%を合わせると79.5%で約8割に学習習慣が身に付いていることがわかりました。また、保護者には自身の子どもの変化を同じ項目で聞きましたが、親子ともに「友達・他の大人との関わりが増えた」が「かなり当てはまる」「ある程度当てはまる」を合わせると、保護者は70.0%、子どもは79.6%と、学習とともにコミュニケーションの量も増えていると感じている保護者が多く、子ども自身も同様に感じていることがわかりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/111169/15/resize/d111169-15-771fd06deb688158beac-0.png ]


◆学習が好きになった理由は、学びの実感や「みんなが勉強している」周囲の刺激があるから
Q.3 Q2において「学習するのが好きになった」に対する回答の理由を教えてください。<子ども対象>
(自由回答/一部抜粋)
・知らないことをどんどん覚えられるのが楽しい (小学6年生)
・「出来る」の実感が湧くことが楽しい (中学2年生)
・先生に勉強を教えてもらって、わかるようになったから (中学3年生)
・分からないところを気軽に聞けるようになって学ぶのが楽しくなった (高校1年生)
・みんなが勉強している中で勉強するのが楽しいから (高校2年生)
・「周りに勉強している人がいるから自分も頑張ろう」と思え、前より勉強が好きになった (高校2年生)
・さまざまな職業のスタッフや現役大学生からいろんな話を聴き、学習や物事に興味を持つように (高校2年生)

◆センターに通うことで、対人関係の改善や心身的にアクティブに変化する様子が見られた
Q4.「熊本学習支援センター」に通うことで、できるようになったことを教えてください。<子ども対象>
(自由回答/一部抜粋)
・前は人と話すのが苦手だったが、少しだけ話せるようになった (高校1年生)
・人と関わること、自分のことが大好きになった (高校2年生)
・引きこもらず外にでて家からセンターまで歩けて少し健康になった (中学3年生)
・テストを学校に受けに行けるようになった (中学3年生)
・前よりも挑戦することが増えた (中学3年生)
・いろんな話を聞いて将来について前向きになった (中学2年生)
・「将来自分がどんな大人になりたいか」を以前よりも明確にすることができた (高校2年生)

[画像3: https://prtimes.jp/i/111169/15/resize/d111169-15-20be801bb57977a0cb57-0.png ]


◆センターに通うことで、5割強が将来の進学への意識に変化
Q.5「熊本学習支援センター」に通う前と現在とで、将来の「進学」への意識は変わりましたか?<子ども対象>
将来の「進学へ」の意識について、「熊本学習支援センター」に通う前と現在とで、「かなり変わった」9.1%、「まあまあ変わった」43.2%と、合わせて52.3%が進学の意識が変わったと回答しました。



◆将来についての相談相手は「親」がトップ、次いで「センターのスタッフ」が頼りに
[画像4: https://prtimes.jp/i/111169/15/resize/d111169-15-379aeec8ca8ec5f8fa4f-0.png ]

Q6.進学や就職など含め将来への心配事や不安について、普段誰に相談していますか?<子ども対象>
進学や就職など含め将来への心配事や不安について、普段相談している
相手 は「親」が34.1%で最も多く、次いで「センターのスタッフ」が11.4%でした。やはり子どもにとって親の存在が大きい一方、スタッフや友人含め親以外に相談している割合をまとめると31.8%となりました。
家庭以外でも、子どもたちがコミュニケーションをとり関係を育んで
いる様子がうかがえます。




◆今後チャレンジしたいことは勉強や資格取得、青春やボランティアも
Q7.今後、「熊本学習支援センター」でどのようなことにチャレンジしたいと思いますか。<子ども対象>
※センターでできるかどうか分からないことでも気にせず記載ください
(自由回答/一部抜粋)
・もっと難しい勉強もできるようになりたい (中学3年生)
・勉強の分からない部分を進んで知ることにチャレンジしたい (高校1年生)
・英検準ニ級の取得・偏差値60の突破 (高校2年生)
・資格をとることに向けた勉強ができるなら挑戦してみたい(漢検や英検など) (高校2年生)
・たくさんの人と交流を深めたい (高校1年生)
・文化祭、体育祭、定時制と同じような行事で青春したい (高校1年生)
・ボランティアに参加したい (高校2年生)


◆センターに通うことで、気持ちに余裕が持てるようになり子どもとの関わりも増加傾向に
Q8.「熊本学習支援センター」に通うことで、あなたはどのように変化しましたか。
選択肢以外にあなたに変化があれば教えてください。<保護者対象>
センターに通う事での保護者の変化として、「気持ちに余裕を持てるようになった」が「かなり当てはまる」「ある程度当てはまる」を合わせると、77.6%、「子どもとの関わりが増えた」が73.8%となりました。学校に行けないことによる焦りが緩和され、子どもとのコミュニケーション機会が増えている様子がうかがえました。

[画像5: https://prtimes.jp/i/111169/15/resize/d111169-15-3bf4fe49ac47b0b38fda-0.png ]


◆センターに通い、子どもたちは自分の居場所を見つけ、心身ともに前向きな姿勢に変化
Q9.センターにお子様が通い始めた後、印象的なエピソードはありますか。<保護者対象>
(自由回答/一部抜粋)
・学校に行けないのは自分だけじゃないと少し安心したよう (中学2年・保護者)
・家からあまり出ない子が自分から出かけるようになった (中学3年・保護者)
・外出準備を自発的にできるようになってきた (中学1年・保護者)
・始めはいろいろ武装していたが、素のままでよいのだとわかりほぐれていくのがわかった (小学6年・保護者)
・表情が明るくなった。以前より自分から色々話してくれるようになった (中学3年・保護者)
・ゲームに負けたくやしさで暴言や暴力(ものに当たる)ことが減った (中学2年・保護者)
・通い始めは行き渋りがあったが、8月のキャンプでお友達が出来てからとても明るくなりセンターへ自ら
通う様になった。お友達、そして居場所が必要だったんだなと痛感した (高校1年・保護者)
・ボランティア活動に積極的に参加するようになった (高校2年・保護者)
・SNSの話ばかりだったが、時々友達とのやり取りが会話の中に出るようになった。家族以外とおしゃべりすると刺激になるので、疲労感は残るが楽しいということを再認識できたよう (高校1年・保護者)
・大学生との会話が楽しい大学は楽しいところとイメージがあるよう。お兄さんお姉さんの話が聞けて将来的に目標が出来るようになった (中学3年・保護者)


◆子どもが辛ければ親も辛い心情に、学校以外の集う場の選択肢の必要性を感じる保護者の声も
Q10.センターを不登校で悩んでいるほかのご家庭に教えたいと思いますか?<保護者対象>
(「教えたい」と回答した理由の自由回答/一部抜粋)
・焦っている子どもの焦りをわずかでも軽くしてあげられるから (中学3年・保護者)
・家庭以外に自分の居場所があることで、本人にも家族にも余裕ができるよう (中学3年・保護者)
・心にゆとりをもてる環境で押しつけがない、頑張りすぎない、それでいいと思うようになった (高校3年・保護者)
・家にいてどんどん暗い表情になっていく姿は見ていて親は辛いし、外に出るきっかけの一つとして選択肢
は多い方がいいと思うから (中学2年・保護者)
・正直親御さんには抵抗が無いとは言えないと思います。でも実際我が子が通うようになり、楽しそうにし
ている姿を見るのはどの親御さんも何より幸せなことだと私は思います (中学3年・保護者)
・不登校の理由は様々なこと、現状の改善や工夫や受け入れることも大切であり、多様性で進むならば特性
を活かす学びの場があればもっと良いと思う (高校2年・保護者)
・自宅で引きこもるよりは、他者との交流も出来て良いと思う (中学2年・保護者)
・学校に行けない時に「行かなくていいんだよ」と言っても、学校以外の選択肢がわからなくて、不安しか
なかった (小学6年・保護者)
・不登校の子どもたちはできるだけたくさんの学校以外の集いの場を体験したほうが、本人も親も見えてく
るものが多くなると思う (高校1年・保護者)
・コロナの影響もあり、ネットだけではない生の人間関係が薄い世代なのでコミュニケーションの経験が増
えるのは大切なこと (中学2年・保護者)

◆子どもが地域で安心できる居場所、親ではない大人との関わりを求める声も
Q11.「熊本学習支援センター」のような居場所づくりを行う事業について、今後どのような拠点やサービスがあれば良いと思いますか。<保護者対象>
(自由回答/一部抜粋)
・まずは外に出るなど安心して過ごせる場所があって、次の段階に進める様子が見られたら学習の支援をし
てくれるなど、子どもも親も目的意識を持てたり、成長を感じることができるようになれたらいいな、と思
います。 (中学2年・保護者)
・子どもは「勉強!と言う堅苦しい空気が苦手」と言っていたのでカフェのように気軽に訪問でき、
子ども・大人関係なく地域の方と関わりが持てる場所があれば良いなと感じました(高校1年・保護者)
・今の時代、子どもを甘やかしてるといった声も多々聞かれますが、子どもなんだから多少は甘えていいじゃ
んと思ってしまいます。子どもの内にしか大人に甘えられませんし我慢することはないと思います。自立す
る日は必ずきます。その日までは温かい目で、時には厳しく見守っていけたらいいなと私は思います。
(中学3年・保護者)
・私は親からの目線になってしまいますが、子ども一人ひとりとしっかり向き合ってくれる大人が必要だと
思います。そのためには先生やボランティアの方が楽しくやりがいを持って過ごせているかが大切な気が
します。楽しく生きてる大人と居るのが子どもは幸せだと思うからです。(親はその辺なかなか実践して
やれないので反省です)(小学6年・保護者)
・不登校の子は進学先などの情報集めや相談相手を見つけるのが大変なので、将来の事を話せる進路相談が
できるところ (中学2年・保護者)
・通う手段として送迎が必要なため、何か解消できる手段があると助かります (小学6年・保護者)
・自宅近くにフリースクールがないのでもう少し近くにあったら良いと思います (高校2年・保護者)
・スマホ等インターネットとのつきあい方をしっかり教えて欲しい (中学3年・保護者)
・興味の幅が狭い子どもが、趣味の話を思う存分話せる場所
・興味のある生徒はパソコンや英会話、他言語など、興味を持った事を専門的に学べるシステムがあると
良いのにと思います。(高校1年・保護者)


<運営主体:一般社団法人 熊本私学教育支援事業団について>
熊本私学教育支援事業団が運営する熊本学習支援センターは、さまざまな事情により在籍校で学習を続けることが困難な生徒・学生や中途退学をしたけれども、改めて学びたいという方々に対して学習の場を提供するとともに、子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供することを目的に2015年に開設されました(熊本私学教育支援事業団は2008年創立、2010年に法人格を取得)。子どもたちの第三の居場所として、学習のサポートをしたり一緒に遊んだりしながら子どもたちが安心できる環境づくりを行っております。

2022年度の熊本県の小・中・高の不登校児童生徒数は6,130人と、前年度より1,401人増加するなど、年々増加の一途をたどっています。県の教育委員会などによると、県内の小学校、中学校、高校で不登校状態にある児童生徒数は、過去5年間で3,552人増えています。センターでは、昨年の利用人数は120人で、今年は132人(2023年11月現在)と増えており、センター利用に関しての問い合わせ件数も昨年度と比較し18.5%増えています。

・拠点概要
各教室: 大江校、近見校、長嶺校、清水校 (※子ども第三の居場所)
天草下田南校 (※子ども第三の居場所関連事業)
健軍校、御船校、菊池校、本渡校
開校日:平日14:00〜19:00
公式HP:https://klsc.jp


<「子ども第三の居場所」とは>
「子ども第三の居場所」は、すべての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、日本財団が中心となって2016年より全国に開設しています。「子ども第三の居場所」では、特にひとり親世帯や親の共働きによる孤立や孤食、発達の特性による学習や生活上の困難、経済的理由による機会の喪失など、各々の置かれている状況により困難に直面している子どもたちを対象に放課後の居場所を提供し、食事、学習習慣・生活習慣の定着、体験機会を提供しています。同時に、学校や地域、専門機関と連携し、「誰一人取り残されない地域子育てコミュニティ」のハブとしての機能を担っていきます。現在全国に187ヶ所設置されています。(2023年10月末現在)
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/child-third-place
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