資生堂、乾燥によるキメの大きな乱れが皮膚の角層細胞の縮みによるものであることを発見
[13/05/15]
提供元:PRTIMES
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角層細胞の収縮を抑制し、美しい肌に導く複合成分「PhytoResist Complex」を開発
資生堂は、若い女性の肌で肌状態の良し悪しが大きく表れる「キメ」と、キメを構成している角層細胞との関係に着目して研究を進めた結果、1.乾燥環境の中では短時間のうちにうるおいが急激に失われ「角層細胞自体が縮む(角層収縮)」、2.角層収縮がキメの大きな乱れや肌あれ状態の原因であることを発見しました。さらに、乾燥環境にあっても角層細胞の縮みを抑制し、美しいキメを維持する成分の探索を進め、トレハロースを含む複合成分「PhytoResist Complex(ファイトレジスト コンプレックス)※1」が特に有効であることを見出しました。本研究成果を応用し、「外的な環境変化によって繰り返し起こる肌トラブルを解決し、ベストコンディションな肌を実現する」、若い女性の肌に対応したスキンケア商品の開発を進めていきます。
※1 角層細胞の収縮抑制効果のある“トレハロース”、NMF(天然保湿因子)の産生を促進し角層細胞の潤いを高める“オドリコソウエキス”、不要な角層の除去効果がある“トリメチルグリシン”、強くて丈夫な新たな表皮細胞を産生する効果がある“ユズ種子エキス”で角層を良循環にする複合成分
【肌のキメと角層】
肌のキメは、頭の先から足の甲まで、ほとんどの肌表面に刻み込まれた、細かな紋様のように見える凹凸で、健康で美しい肌では、形のそろった凸部の皮丘と、凹部の皮溝で構成されています(図1)。細かく整ったキメは美しい肌の証とも言われ、加齢や肌あれによってキメが乱れると、見た目の印象を低下させることが知られています。
資生堂はこれまでに、キメについて表面の形状や光との関係など肌の外観的研究に加え、肌が伸縮するときに「皮丘は形状を変えることなく、折りたたまれた皮溝がアコーディオンの蛇腹ように開閉する」というキメ特有の仕組みを明らかにしてきました。
一方、20〜30代の一見美しく見える肌や、手入れの行き届いた肌であっても、冬場やエアコンの効いたオフィスなど肌に悪い乾燥環境下では、肌状態が悪化するというお客さまの悩みは顕在化していました。この時、キメの状態は短時間のうちに悪化することを経験的に知られていたものの、キメの詳細な形状や角層細胞の状態がどうなっているのか、ということは明らかになっていませんでした。そこで、この関係を解き明かし、キメが整った美しい肌を育むソリューションを開発すべく研究に着手しました。
【急激な乾燥環境下で縮んでいた角層細胞】
今回の研究によって、急激な乾燥環境下では「角層細胞自体が縮むこと(角層収縮)」を発見しました(図2)。これにより、普段は変形しない皮丘の形状が小さくなっていたほか、皮溝が大きく開く、皮溝がなくなる、またキメの折りたたみ構造がなくなることがわかりました(図3)。このことは、肌の伸縮をスムーズにしているキメのはたらきが、機能しなくなるということを意味しています。
こうした状態になると、肌が突っ張るだけでなく、角層が部分的に裂ける(激しい肌あれ状態)など、美しい肌の象徴である整ったキメの規則性が失われていました(図4)。さらに、この角層細胞の収縮度は若い人ほど大きいという結果も得られました(図5)。このことより、若い人の肌は角層細胞のはたらきが活発な一方、さまざまな外的なストレスによる肌ダメージも大きく現れやすいことも明らかになり、適切なスキンケアが必要であることがわかりました。
【対応成分の開発】
美しい肌のもとである細かく整ったキメを維持していくために、急激な外的要因の変化のなかでも「角層細胞の収縮」を抑制する成分の開発を進めました。保湿機能や肌あれ改善機能などがある候補成分のなかから、トレハロース※2を含む複合成分「PhytoResist Complex(ファイトレジスト コンプレックス)」が特に有効であることを見出しました(図6)。
本研究成果を応用し、乾燥などの外的要因でキメの状態が急変する若い女性に向けて、「外的な環境変化によって繰り返し起こる肌トラブルを解決し、ベストコンディションな肌を実現する」スキンケア商品の開発を進めていきます。
※2 トレハロースの性質:トレハロースは水の分子がつくる構造(トリジマイト構造)に非常に似た立体構造をしているため、水の代わりにタンパク質や細胞膜を守ることができる。このため、乾燥した環境の中でも角層細胞の形状を維持することができるものと考えている。
プレスリリース掲載ページ
http://group.shiseido.co.jp/releimg/2152-j.pdf?rt_pr=tr034
資生堂グループ企業情報サイト
http://group.shiseido.co.jp/index.html?rt_pr=tr034
資生堂は、若い女性の肌で肌状態の良し悪しが大きく表れる「キメ」と、キメを構成している角層細胞との関係に着目して研究を進めた結果、1.乾燥環境の中では短時間のうちにうるおいが急激に失われ「角層細胞自体が縮む(角層収縮)」、2.角層収縮がキメの大きな乱れや肌あれ状態の原因であることを発見しました。さらに、乾燥環境にあっても角層細胞の縮みを抑制し、美しいキメを維持する成分の探索を進め、トレハロースを含む複合成分「PhytoResist Complex(ファイトレジスト コンプレックス)※1」が特に有効であることを見出しました。本研究成果を応用し、「外的な環境変化によって繰り返し起こる肌トラブルを解決し、ベストコンディションな肌を実現する」、若い女性の肌に対応したスキンケア商品の開発を進めていきます。
※1 角層細胞の収縮抑制効果のある“トレハロース”、NMF(天然保湿因子)の産生を促進し角層細胞の潤いを高める“オドリコソウエキス”、不要な角層の除去効果がある“トリメチルグリシン”、強くて丈夫な新たな表皮細胞を産生する効果がある“ユズ種子エキス”で角層を良循環にする複合成分
【肌のキメと角層】
肌のキメは、頭の先から足の甲まで、ほとんどの肌表面に刻み込まれた、細かな紋様のように見える凹凸で、健康で美しい肌では、形のそろった凸部の皮丘と、凹部の皮溝で構成されています(図1)。細かく整ったキメは美しい肌の証とも言われ、加齢や肌あれによってキメが乱れると、見た目の印象を低下させることが知られています。
資生堂はこれまでに、キメについて表面の形状や光との関係など肌の外観的研究に加え、肌が伸縮するときに「皮丘は形状を変えることなく、折りたたまれた皮溝がアコーディオンの蛇腹ように開閉する」というキメ特有の仕組みを明らかにしてきました。
一方、20〜30代の一見美しく見える肌や、手入れの行き届いた肌であっても、冬場やエアコンの効いたオフィスなど肌に悪い乾燥環境下では、肌状態が悪化するというお客さまの悩みは顕在化していました。この時、キメの状態は短時間のうちに悪化することを経験的に知られていたものの、キメの詳細な形状や角層細胞の状態がどうなっているのか、ということは明らかになっていませんでした。そこで、この関係を解き明かし、キメが整った美しい肌を育むソリューションを開発すべく研究に着手しました。
【急激な乾燥環境下で縮んでいた角層細胞】
今回の研究によって、急激な乾燥環境下では「角層細胞自体が縮むこと(角層収縮)」を発見しました(図2)。これにより、普段は変形しない皮丘の形状が小さくなっていたほか、皮溝が大きく開く、皮溝がなくなる、またキメの折りたたみ構造がなくなることがわかりました(図3)。このことは、肌の伸縮をスムーズにしているキメのはたらきが、機能しなくなるということを意味しています。
こうした状態になると、肌が突っ張るだけでなく、角層が部分的に裂ける(激しい肌あれ状態)など、美しい肌の象徴である整ったキメの規則性が失われていました(図4)。さらに、この角層細胞の収縮度は若い人ほど大きいという結果も得られました(図5)。このことより、若い人の肌は角層細胞のはたらきが活発な一方、さまざまな外的なストレスによる肌ダメージも大きく現れやすいことも明らかになり、適切なスキンケアが必要であることがわかりました。
【対応成分の開発】
美しい肌のもとである細かく整ったキメを維持していくために、急激な外的要因の変化のなかでも「角層細胞の収縮」を抑制する成分の開発を進めました。保湿機能や肌あれ改善機能などがある候補成分のなかから、トレハロース※2を含む複合成分「PhytoResist Complex(ファイトレジスト コンプレックス)」が特に有効であることを見出しました(図6)。
本研究成果を応用し、乾燥などの外的要因でキメの状態が急変する若い女性に向けて、「外的な環境変化によって繰り返し起こる肌トラブルを解決し、ベストコンディションな肌を実現する」スキンケア商品の開発を進めていきます。
※2 トレハロースの性質:トレハロースは水の分子がつくる構造(トリジマイト構造)に非常に似た立体構造をしているため、水の代わりにタンパク質や細胞膜を守ることができる。このため、乾燥した環境の中でも角層細胞の形状を維持することができるものと考えている。
プレスリリース掲載ページ
http://group.shiseido.co.jp/releimg/2152-j.pdf?rt_pr=tr034
資生堂グループ企業情報サイト
http://group.shiseido.co.jp/index.html?rt_pr=tr034