材料開発のDXに貢献する磁性材料シミュレーションソフトウェアを利用した共同研究を開始
[24/02/20]
提供元:PRTIMES
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-マイクロ波を用いた製鉄も含めた金属製錬分野の事業を加速-
株式会社テラスカイの子会社で量子コンピュータの研究開発を行うベンチャー企業、株式会社Quemix(以下Quemix)とマイクロ波化学株式会社(以下マイクロ波化学)は、マイクロ波加熱装置の設計工程に、Quemix提供の磁性材料※1シミュレーションソフトウェア、Quloud-Mag※2を活用する共同研究を開始します。マイクロ波化学が展開している金属製錬分野などに重要な磁性材料のマイクロ波吸収特性※3の予測精度を向上させ、事業を加速させることが狙いです。将来的には、Quloud-Magが、シミュレーション中心の新しい材料開発手法となり、工数及びコストを削減することを見込んでいます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/76344/38/resize/d76344-38-1d04c7911779ffbe9954-0.png ]
マイクロ波化学はこれまで主に化学分野にマイクロ波プロセスを適用してきました。近年では、金属製錬分野に向けたマイクロ波技術プラットフォーム※4“Green Mining-MX”を構築し、カーボンニュートラルへのインパクトの大きい鉱石からの有用物質の抽出や製鉄などへ応用範囲を拡大しています。これらの分野では磁性材料のマイクロ波吸収能の予測が技術プラットフォームのコアとなっています。
このため、本共同研究において、磁性材料の性質や磁気的挙動の予測を可能にするシミュレーションソフトウェアQuloud-Magとマイクロ波化学が保有するマイクロ波吸収能計測技術と組み合わせ、実験工数の削減、マイクロ波吸収能の予測精度の向上、予測範囲の拡大を目指します。
今後、マイクロ波化学とQuemixは、Quloud-Magのシミュレーションとしての有用性を共同で検証し、その後の実用化を目指します。
■マイクロ波化学株式会社 取締役CSO 塚原保徳のコメント
当社ではマイクロ波加熱装置の開発効率向上を成長ステージ上の課題としており、コア技術のプラットフォーム化や企業との共同開発を積極的に行い、プロジェクト数の量的拡大および質的向上を目指しています。
今回の取り組みでは、シミュレーションによるデータ算出と実験装置によるデータ算出のハイブリッドによる開発期間および工数の短縮のための研究を行います。その研究を推進するためのパートナーを、材料計算を手掛けるメンバーが豊富に在籍するQuemixとし、Quemixの持つ世界で唯一の磁性材料シミュレーションソフトウェアのQuloud-Magを利用することに決定いたしました。
■株式会社Quemix 代表取締役社長 松下雄一郎のコメント
Quemixは量子コンピュータを用いて材料シミュレーションを加速し、日本の材料開発力を加速することをミッションに掲げ、材料シミュレーション分野の第一線の研究者が集まったベンチャー企業です。工数とコストが課題の実験プロセスを、シミュレーションに置き換えようとする今回の共同研究は、我々が提供できるバリューです。今回の共同研究は、古典コンピュータ上で稼働するシステムから開始しますが、将来的には計算エンジンを量子コンピュータへ置き換える計画を立てており、更なる高速化を目指します。
※1 磁性材料
電磁気学的な特性を持つ材料の一種で、外部の磁場に対して磁気的な応答を示す物質のこと。磁気テープやディスク、メモリなどの情報記録媒体に使われている。
※2 Quloud-Mag
クラウド型包括的材料計算プラットフォームQuloudで提供する、磁性材料に特化した、シミュレーションSaaS。実験値を参照することなく、第一原理計算からマイクロマグネティックシミュレーションまでシームレスに接続することにより、マルチスケールシミュレーションを可能にする。Quloud-Magにはデータ同化技術が搭載され、実験データとシミュレーションを融合させることで、シミュレーションの精度を向上できる。
※3 マイクロ波吸収特性
それぞれの化学物質がマイクロ波を吸収する強さのこと。
※4 マイクロ波技術プラットフォーム
化学・エネルギー産業の多様な課題に対する最適解をデザインするためのマイクロ波プロセス技術群。
<株式会社Quemix> https://www.quemix.com/
量子コンピュータの性能を最大限に引き出すアルゴリズム開発やソフトウエアの開発、量子デバイス研究開発を行う。量子コンピュータや材料シミュレーションに関する最先端の技術に取り組んでおり、材料計算プラットフォームQuloudシリーズを提供。
<マイクロ波化学株式会社> https://mwcc.jp/
独自のマイクロ波化学技術プラットフォームを活用した製品製造・化学反応プロセスの高度化・合理化や、従来技術では製造困難な新素材の開発、脱炭素において必須となる「電化」への貢献に取り組む。国内外の化学メーカーを中心としたモノづくり企業と提携し、ラボ及びベンチ・パイロット機の研究開発から実機の設計・導入・立ち上げに至るエンジニアリングまで、ワンストップでソリューション提供を行う。
<補足資料>
■Quloud-Magを導入した研究開発のイメージ
[画像2: https://prtimes.jp/i/76344/38/resize/d76344-38-3ebaf8c7befc958636fb-3.png ]
■マイクロ波活用の意味
ターゲットである物質に直接エネルギーを加えることで、「省エネ」「高効率」「コンパクト」な製造プロセスを実現。再生可能エネルギーによる電化とマイクロ波プロセスを掛け合わせることで、従来法よりCO2排出量を90%削減することができる。
[画像3: https://prtimes.jp/i/76344/38/resize/d76344-38-7e60fba5befef53f72b6-2.png ]
※当社実証工場で脂肪酸エステルを製造した場合の実証データです
株式会社テラスカイの子会社で量子コンピュータの研究開発を行うベンチャー企業、株式会社Quemix(以下Quemix)とマイクロ波化学株式会社(以下マイクロ波化学)は、マイクロ波加熱装置の設計工程に、Quemix提供の磁性材料※1シミュレーションソフトウェア、Quloud-Mag※2を活用する共同研究を開始します。マイクロ波化学が展開している金属製錬分野などに重要な磁性材料のマイクロ波吸収特性※3の予測精度を向上させ、事業を加速させることが狙いです。将来的には、Quloud-Magが、シミュレーション中心の新しい材料開発手法となり、工数及びコストを削減することを見込んでいます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/76344/38/resize/d76344-38-1d04c7911779ffbe9954-0.png ]
マイクロ波化学はこれまで主に化学分野にマイクロ波プロセスを適用してきました。近年では、金属製錬分野に向けたマイクロ波技術プラットフォーム※4“Green Mining-MX”を構築し、カーボンニュートラルへのインパクトの大きい鉱石からの有用物質の抽出や製鉄などへ応用範囲を拡大しています。これらの分野では磁性材料のマイクロ波吸収能の予測が技術プラットフォームのコアとなっています。
このため、本共同研究において、磁性材料の性質や磁気的挙動の予測を可能にするシミュレーションソフトウェアQuloud-Magとマイクロ波化学が保有するマイクロ波吸収能計測技術と組み合わせ、実験工数の削減、マイクロ波吸収能の予測精度の向上、予測範囲の拡大を目指します。
今後、マイクロ波化学とQuemixは、Quloud-Magのシミュレーションとしての有用性を共同で検証し、その後の実用化を目指します。
■マイクロ波化学株式会社 取締役CSO 塚原保徳のコメント
当社ではマイクロ波加熱装置の開発効率向上を成長ステージ上の課題としており、コア技術のプラットフォーム化や企業との共同開発を積極的に行い、プロジェクト数の量的拡大および質的向上を目指しています。
今回の取り組みでは、シミュレーションによるデータ算出と実験装置によるデータ算出のハイブリッドによる開発期間および工数の短縮のための研究を行います。その研究を推進するためのパートナーを、材料計算を手掛けるメンバーが豊富に在籍するQuemixとし、Quemixの持つ世界で唯一の磁性材料シミュレーションソフトウェアのQuloud-Magを利用することに決定いたしました。
■株式会社Quemix 代表取締役社長 松下雄一郎のコメント
Quemixは量子コンピュータを用いて材料シミュレーションを加速し、日本の材料開発力を加速することをミッションに掲げ、材料シミュレーション分野の第一線の研究者が集まったベンチャー企業です。工数とコストが課題の実験プロセスを、シミュレーションに置き換えようとする今回の共同研究は、我々が提供できるバリューです。今回の共同研究は、古典コンピュータ上で稼働するシステムから開始しますが、将来的には計算エンジンを量子コンピュータへ置き換える計画を立てており、更なる高速化を目指します。
※1 磁性材料
電磁気学的な特性を持つ材料の一種で、外部の磁場に対して磁気的な応答を示す物質のこと。磁気テープやディスク、メモリなどの情報記録媒体に使われている。
※2 Quloud-Mag
クラウド型包括的材料計算プラットフォームQuloudで提供する、磁性材料に特化した、シミュレーションSaaS。実験値を参照することなく、第一原理計算からマイクロマグネティックシミュレーションまでシームレスに接続することにより、マルチスケールシミュレーションを可能にする。Quloud-Magにはデータ同化技術が搭載され、実験データとシミュレーションを融合させることで、シミュレーションの精度を向上できる。
※3 マイクロ波吸収特性
それぞれの化学物質がマイクロ波を吸収する強さのこと。
※4 マイクロ波技術プラットフォーム
化学・エネルギー産業の多様な課題に対する最適解をデザインするためのマイクロ波プロセス技術群。
<株式会社Quemix> https://www.quemix.com/
量子コンピュータの性能を最大限に引き出すアルゴリズム開発やソフトウエアの開発、量子デバイス研究開発を行う。量子コンピュータや材料シミュレーションに関する最先端の技術に取り組んでおり、材料計算プラットフォームQuloudシリーズを提供。
<マイクロ波化学株式会社> https://mwcc.jp/
独自のマイクロ波化学技術プラットフォームを活用した製品製造・化学反応プロセスの高度化・合理化や、従来技術では製造困難な新素材の開発、脱炭素において必須となる「電化」への貢献に取り組む。国内外の化学メーカーを中心としたモノづくり企業と提携し、ラボ及びベンチ・パイロット機の研究開発から実機の設計・導入・立ち上げに至るエンジニアリングまで、ワンストップでソリューション提供を行う。
<補足資料>
■Quloud-Magを導入した研究開発のイメージ
[画像2: https://prtimes.jp/i/76344/38/resize/d76344-38-3ebaf8c7befc958636fb-3.png ]
■マイクロ波活用の意味
ターゲットである物質に直接エネルギーを加えることで、「省エネ」「高効率」「コンパクト」な製造プロセスを実現。再生可能エネルギーによる電化とマイクロ波プロセスを掛け合わせることで、従来法よりCO2排出量を90%削減することができる。
[画像3: https://prtimes.jp/i/76344/38/resize/d76344-38-7e60fba5befef53f72b6-2.png ]
※当社実証工場で脂肪酸エステルを製造した場合の実証データです