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【ウクライナ国立バレエ来日公演直前!!】世界のトッププリマでウクライナ国立バレエにも在籍していたアリーナ・コジョカルに特別インタビュー。

間もなく開幕するウクライナ国立バレエ日本公演に向け、キーウ国立バレエ学校で学び、ウクライナ国立バレエへ入団。その後世界のトッププリマへと羽ばたいたアリーナ・コジョカルにウクライナへの想いを伺いました。

2023年12月にウクライナ国立バレエが来日し、全国9ヶ所で17公演を開催。日本初演となるオリジナル全幕作品「雪の女王」、日本からの義援金で新制作された「ジゼル」、昨年の来日公演で好評を博した「ドン・キホーテ」の3演目を披露。本バレエ団にルーツを持つアリーナ・コジョカルが、ウクライナで過ごしたバレエ学校時代について、そしてロシアによる侵攻後の活動や、第二の故郷ウクライナへ寄せる想いを語ってくれました。




[画像1: https://prtimes.jp/i/14480/46/resize/d14480-46-28e1e46551bd701dbec4-0.jpg ]


[画像2: https://prtimes.jp/i/14480/46/resize/d14480-46-0943f04c7b3dbdc7a25e-6.png ]

生まれ故郷のルーマニアを離れて、キーウでバレエを学ぶことになった経緯について教えてください。

コジョカル「私が9歳の時にキーウで学ぶことになったきっかけは、その年に入学したばかりのルーマニアのバレエ学校とキーウ国立バレエ学校の交換留学制度があったからです。大人になってから、その当時の日記を見つけたのですが、家に帰って家族に会える日を待ち望んでいると書いてありました。最初は辛かったのです。」







[画像3: https://prtimes.jp/i/14480/46/resize/d14480-46-f38119346faa73c7ecbe-5.jpg ]

キーウ国立バレエ学校で学んだことで、よく覚えている印象深いことは何でしょうか?

コジョカル「ウクライナの先生たちからは本当に多くのことを学び、今の私の基礎となっています。当時の私は失敗した時には落ち込みましたが、上手くいったとき、そして特に先生が良いフィードバックをくださった時には嬉しくて、もっと頑張ろうと思うようになりました。先生は昼休みを返上して私たちを教えてくれました。そのころ私はロシア語を理解していなかったので、言葉が通じないルーマニア人の学生たちに理解させるために最善を尽くしてくれました。先生は膝をついて私たちの足を1番ポジションへと動かしてターンアウトさせ、正しいポジションへと修正しました。まだ子どもだった私たちを教えるために、持っているすべてのものを捧げていたのです。」


[画像4: https://prtimes.jp/i/14480/46/resize/d14480-46-c258da411e581c783623-7.jpg ]

映画「Kiev」は以下のURLより全編をご視聴いただけます。
https://vimeo.com/411762389

2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の後に企画したガラ公演「Dance For Ukraine」について教えてください。

コジョカル「私が出演予定だったガラ公演は、ロシアのウクライナ侵攻が起きてキャンセルになってしまいました。予定していた仕事がなくなり、同じキーウ国立バレエ学校出身で学生時代に一緒に踊り、後に英国ロイヤル・バレエでも一緒に踊った仲である友人のイヴァン・プトロフと話していて、チャリティ公演を行ってウクライナの人々を助けようというアイディアが出たのです。運よくロンドン・コロシアム劇場が空いていて、スケジュールも上手く合い、「やりましょう!」と。政治的なことは置いておいて、私は人間として人道的な支援に目を向けたいと思っています。助けを必要としている人がいたら、助けなくてはならない。チャリティ公演を行うことで、病院や避難民を助けることができるのです。踊ることで人はつながることができます。ガラ公演では、ロシア人のダンサーにも会いますが、私は彼ら彼女たちを一人の人間、母親、ダンサー、同僚として見ます。お互いを一人の人間として見ることができるのならば、世界はもっと平和になるのかもしれません。」
「私自身も戦争というひどい事態に無力感を感じていたのですが、チャリティ・ガラ公演を開催できて、とても心を動かされました。家族や友人、先生などがウクライナに残っている同僚もたくさんいます。侵攻から1年半以上が過ぎて、世界の人々がこの事態に慣れてきてしまっているし、今後もどうなるのかわからないことは本当につらいと思います。」

コジョカルさんがゲスト・プリンシパルを務めているハンブルク・バレエ団では、ウクライナのダンサーを受け入れていましたね。

コジョカル「ジョン・ノイマイヤーは、ウクライナから避難したダンサーたちのために、ウクライナ出身のエドヴィン・レヴァツォフが芸術監督を務める新しいバレエカンパニーを作りました。多くのダンサーや生徒がハンブルクにやってきて、バレエ団のスタジオでクラスを受けることができました。その時彼らとは毎日顔を合わせており、同じカンパニーで働いている仲間だと親しみを感じていました。彼女たちの一人は、私がリハーサルをしていて彼女が空き時間の時に私の娘たちの面倒をみて、娘たちを楽しませてくれていました。
ジョンは、恒例のハンブルク・バレエのバレエ週間にウクライナ国立バレエを招待して、彼らは『スプリング・アンド・フォール』を踊りました。また、何人かの振付家は、ウクライナ国立バレエのダンサーたちに作品を提供しました。新作に取り組むことで、インスピレーションと希望を与え、少しの間、戦争から気を紛らわすことができるようにできればと思ったのです。」

「私にとってジョン・ノイマイヤーとの仕事はいつも、かけがえのない経験です。彼の人間としての深み、知識量、そして創作への献身的な姿勢には圧倒されています。どこか私の最初の先生であるラリッサを思い出させます。彼はどの瞬間も、すべてが最高に見えるように100%以上集中して自分のすべてを捧げています。ウクライナ国立バレエのダンサーたちが、彼の作品(『スプリング・アンド・フォール』)を踊ったのはとても素晴らしい機会だと思います。そして、この冬も日本で公演を行うということですが、彼らの踊りをみて、お客様が彼らのパフォーマンスに希望と活力を感じてくれていたらとても幸せです。」

インタビュー:森菜穂美(もりなおみ) ダンスライター、批評家、翻訳
写真:光藍社

アリーナ・コジョカルが在籍した
▼2023-24「ウクライナ国立バレエ」来日公演の情報はこちら
https://www.koransha.com/ballet/ukraine_ballet/
[画像5: https://prtimes.jp/i/14480/46/resize/d14480-46-28e1e46551bd701dbec4-0.jpg ]

<雪の女王>
2023年12月23日(土) 14時開演 昌賢学園前橋ホール
2023年12月24日(日) 12時開演 東京国際フォーラム ホールA
2023年12月26日(火) 19時開演 東京文化会館 大ホール
2023年12月27日(水) 14時開演 東京文化会館 大ホール
2023年12月30日(土) 16時開演 ウェスタ川越 大ホール
<ドン・キホーテ>
2024年1月3日(水) 12時開演 東京国際フォーラム ホールA
2024年1月3日(水) 17時開演 東京国際フォーラム ホールA
2024年1月7日(日) 16時開演 静岡市民文化会館 大ホール
2024年1月8日(月・祝) 15時30分開演 水戸市民会館 大ホール
2024年1月10日(水) 18時30分開演 ロームシアター京都 メインホール
2024年1月12日(金) 18時30分開演 和歌山県民文化会館 大ホール
2024年1月13日(土) 16時開演 岡山シンフォニーホール 大ホール
2024年1月14日(日) 15時開演 フェスティバルホール
<ジゼル>
2024年1月5日(金) 19時開演 東京文化会館 大ホール
2024年1月6日(土) 12時開演 東京文化会館 大ホール
2024年1月6日(土) 16時開演 東京文化会館 大ホール

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