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フィンテックサービス興隆が変える銀行業界 App Annie、欧州のリテールバンキングに関する調査レポートを公開

アプリ情報プラットフォームを提供するApp Annie(アップアニー社、本社:サンフランシスコ市、代表:Bertrand Schmitt)は、欧州のリテールバンキングアプリに関する調査レポートを発表しましたのでお知らせいたします。




 急速なデジタル化は、リテールバンキングのありかたを大きく変えつつあります。個人間の即時支払い、非接触型カード、モバイル決済など、“フィンテック”と総称される新たなデジタルサービスの登場により、これまでに、銀行をはじめとした金融機関が提供してきた従来型の決済の存在感は弱まりつつあります。
 モバイルプラットフォーム上でのリテールバンキングの取引がますます活発になり、いま、この分野のアプリはアプリ市場全般よりも急速に利用頻度が増大しています。ベイン・アンド・カンパニーの最近の調査結果(https://goo.gl/5F6ToX)では、世界におけるモバイルバンキングでの手続きが100件発生するごとに、銀行支店での手続きが平均16件減少していることが明らかになりました。英銀行のHSBCは、支店への来客数が2009年から30%減少(https://goo.gl/Gr9p4u)しており、RBSとNatwestも同様の減少を明らかにしています。このトレンドに応じて、欧州全体の支店数は減少傾向(https://goo.gl/eC6AUZ)にあります。欧州全体で消費者は銀行に従来型の店舗サービスではなく、24時間いつでも瞬時に利用できる、利便性の高いデジタルサービスを望む傾向にあると言えます。
 今回はこうしたリテールバンキングの最新動向をアプリの視点からからつかむべく、App Annieの提供する『App Annie Intelligence』を用いて、イギリス、ドイツ、フランスにおけるリテールバンキングアプリのユーザー行動を分析しました。

?レポート全文のダウンロードはこちら https://goo.gl/b6aulj

レポートサマリー
◆リテールバンキングアプリ利用は増加の一途
 イギリスとフランスでは2016年上半期、リテールバンキングアプリの月間アクティブユーザー数(MAU)別ランキングにおける上位10アプリの総セッション数が、2014年の同時期と比較して2倍以上に増加。さらにドイツでは3倍以上に。
◆高まる消費者エンゲージメントとドイツの可能性
 イギリスではモバイルバンキングがユーザーの間に既にしっかりと根付いており、日常的な銀行取引ではモバイルバンキングが標準になっている。これに対し、ドイツとフランスでは利用頻度が増え続けており、特にデジタルバンキング技術の導入に消極的な傾向があったドイツでさえも継続的な増加が見られることは、モバイルが急速に前進していることを示唆している。
◆若いユーザーの高いエンゲージメント
 リテールバンキングアプリの利用頻度が最も多いのは、テクノロジーに通じておりファイナンスへの意識が高い年齢層である25〜44歳。さらに45歳以上は他の年齢層に比べて利用が大幅に少なくなり、この差はイギリスにおいてとくに顕著。
◆フィンテックアプリはリテールバンキングの特定ニーズを狙う
 イギリスでは2014上半期から2016年上半期の2年間で、フィンテック企業によるリテールバンキングアプリ上位5位の総セッション数が2.9倍以上に増加。こうしたアプリは、フルサービスを提供するリテールバンキングアプリと異なり、限られたサービス内容に特化・最適化することで、既存のリテールバンキングアプリを凌駕する可能性を秘めている。
◆適応を進める従来のリテールバンク
 モバイルやオンラインチャネルを頻繁に利用している銀行の顧客は、まれにしか利用しない、あるいはまったく利用しないと答えた顧客よりも解約率が40%低いことが調査から明らかになっている。加えて、支店ベースのサービスとモバイルベースのサービスの両方を利用しているオムニチャネルの顧客は、ロイヤルティのスコアが高い傾向にあり、リテールバンクは対応を迫られているといえる。

■リテールバンキングアプリ利用は増加の一途


[画像1: http://prtimes.jp/i/11276/76/resize/d11276-76-375674-5.jpg ]

 リテールバンキングの取引はますます、モバイルプラットフォーム上で拡大しています(https://goo.gl/aKOdOA)。イギリスとフランスでは2016年上半期、リテールバンキングアプリトップ10のセッション数が、2014年の同時期と比較して2倍以上に増加しました。さらに、ドイツでは3倍以上になっています。これら3カ国のすべてで、アプリ市場全体のセッション数の成長率を大幅に対して、リテールバンキングアプリのセッション数の割合が増えました。

■高まる消費者エンゲージメントとドイツの可能性

[画像2: http://prtimes.jp/i/11276/76/resize/d11276-76-978005-4.jpg ]

 イギリスではモバイルバンキングが消費者の間にしっかりと根付いています。オンラインチャネルよりも利用が多く、(https://goo.gl/GL91hN)特に日常的な銀行取引では標準になっています。例えば英銀行のLloydsが、モバイルバンキングの利用の60%が残高と取引明細書を確認するだけの顧客によるものだと推計(https://goo.gl/OzAxwq)しているように、2015年以降、イギリスではリテールバンキングアプリの利用シーンが固定化されてきており、リテールバンキングアプリのユーザーあたりの週間セッション数も安定しています。
 これに対し、ドイツとフランスでは利用頻度が増え続けおり、消費者はリテールバンキングアプリの価値を探っている状況と言えます。引き続き、PRや啓蒙活動、機能のローカライズを実施することにより、エンゲージメントを改善できるでしょう。
 そうした見込みが特に高いのはドイツです。ドイツの消費者には従来から、デジタルバンキング技術の導入に消極的な傾向があり、利用頻度はほかの地域より大幅に低いものの、継続的な増加は、モバイルが大きく急速に前進していることを示唆しています。

■若いユーザーの高いエンゲージメント

[画像3: http://prtimes.jp/i/11276/76/resize/d11276-76-285221-2.jpg ]

 リテールバンキングアプリの利用頻度は、25〜44歳の年齢層がとりわけ高くなっています。しかし、App Annieが今年6月に発表したアプリユーザーの年齢別利用状況の調査結果(https://goo.gl/tR9tSm)と同様に、高年齢層はまだ十分にエンゲージされていません。驚くべきことに、年齢層による差が最も大きいのは、銀行業務のデジタル化が最も根付いているイギリスでした。これは、高年齢層へ訴求していくチャンスがイギリスの銀行にあることを示唆しています。
 若い層の利用頻度が高いのはよい兆候です。というのも、このセグメントはしばしば高い解約リスクを示すリテールバンクにとって難しい層なのです。2015年の調査では、Y世代(1980年代〜90年代前半生まれ)は銀行サービスへの不満が最も大きく、50%以上が半年以内にメインバンクを変更する計画だと答えました。
 こうした比較的若い消費者は、これから購買力を強めて、アプリ利用を一層習慣化させることから、彼らがモバイルに抱く期待に事業者が応えることはさらに重要になるでしょう。その一方で、既存の大手銀行にとっても、新規参入者に若いアーリーアダプターを奪われないようにするために、さらなるイノベーションが必要になるはずです。

■フィンテックアプリはリテールバンキングの特定ニーズを狙う

[画像4: http://prtimes.jp/i/11276/76/resize/d11276-76-229687-3.jpg ]

 今や多数のフィンテックアプリが、従来型リテールバンクでフルサービスとして提供されていたさまざまなサービスを独立して個別に提供しています。App Annieが2015年に予測した(https://goo.gl/JTCIMc)ように、消費者はそれぞれのニーズに最もふさわしく、かつ最高の価値をもたらす選択肢をとるようになり、従来型のバンキングサービスは切り捨てられるリスクが高まっています。イノベーションに継続的に投資しなければ、これまでのリテールバンクはエンゲージメントが低下することになりかねません。
 イギリスでは2016年前半、フィンテック系リテールバンキングアプリの月間アクティブユーザー数(MAU)トップ5の合計セッション数が、2年前と比較して2.9倍に増加しました。また同じ時期、ユーザーあたりのセッション数は90%近く増加し、これはリテールバンキングアプリ全般を著しく上回るスピードでした。ユーザーあたりのエンゲージメントも増加しているものの、新規顧客の獲得がこの分野における成長の主要因とみられます。
現在、全世界の銀行顧客の63%(https://goo.gl/RRcoMh)がフィンテックの製品やサービスを利用しています。フィンテックは簡単かつ手早く使えて、良好な体験をもたらすという認識が圧倒的なのがその要因です。
[画像5: http://prtimes.jp/i/11276/76/resize/d11276-76-369564-1.jpg ]


■適応を進める従来のリテールバンク

 リテールバンクがモバイル技術に期待する理由はいくつもあります。モバイルやオンラインチャネルを頻繁に利用している銀行の顧客は、まれにしか利用しない、あるいはまったく利用しないと答えた顧客よりも解約率が40%低いことが調査からわかっています(https://goo.gl/ZgUgBr)。加えて、支店ベースのサービスとモバイルベースのサービスの両方を利用しているオムニチャネルの顧客は、ロイヤルティのスコアが高い傾向があります。さらに、Ciscoの最近の推計(https://goo.gl/W6tJUN)は、リテールバンキングが今後2年間で4050億ドルの収益を生むとしています。これは、テクノロジーが銀行に与える影響が最も大きい分野は顧客体験の改善だと考えている(https://goo.gl/oHyUhY)銀行幹部たちの意見と一致しています。
 いくつもの既存のリテールバンクがこうした恩恵を理解し、顧客体験の向上のためのモバイル技術の採用を大幅に進展させています。
 しかし、新しいテクノロジーとサービスの導入を継続していくには、高度なイノベーションを維持しなければなりません。リテールバンクは開発サイクルを従来よりも短縮することが必要になり、既存の商品はモバイルでの取引に適したものになるように合理化しなければならないでしょう。(世界の銀行各社のデジタルサービスにおけるイノベーション事例はレポートp.11を参照)

App Annieについて

 App Annie (アップアニー) は、アプリビジネスを成功へと導く強力な市場データと深い洞察を提供する世界No.1の情報プラットフォームです。アプリ市場の情勢、自社アプリの競合優位性をより深く把握するため、50万を超えるユーザーに利用されています。米・サンフランシスコに本社を置き、世界15都市で450名以上の従業員が活躍しています。現在までにeVentures、Greenspring Associates、グレイクロフト・パートナーズ、IDGキャピタル・パートナーズ、Institutional Venture Partners、セコイア・キャピタルなどの世界中のベンチャーキャピタルから1億5,700万米ドルの資金調達を実施しました。

Google PlayとiOSの合計収益の半分以上がApp Annieの顧客によって生み出されています。*

[画像6: http://prtimes.jp/i/11276/76/resize/d11276-76-222299-0.jpg ]

*App Annieの顧客がGoogle PlayとiOSの両アプリストアで生み出した収益(2016年1月時点におけるApp Annieの推計値に基づく)


会社ホームページ : www.appannie.com
Twitterアカウント: @AppAnnieJapan
Facebookページ: https://www.facebook.com/appanniejapan/

レポートの調査手法と最新情報はこちらをご覧ください。(英文サイト:https://goo.gl/25JqOP
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