ヒト型抗IL-6モノクローナル抗体製剤「シルクマブ」製造販売承認申請
[16/10/20]
提供元:PRTIMES
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ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は、本日、ヒト型抗IL-6モノクローナル抗体製剤(一般名;シルクマブ(遺伝子組換え)、以下、シルクマブ)を抗リウマチ薬として製造販売承認申請を行いました。
今回の申請は、第III相臨床試験である国内臨床試験と国際共同臨床試験を含む計5試験(SIRROUND試験)の結果に基づくものです。DMARDに対し効果不十分であった成人関節リウマチ患者を対象としたSIRROUND-D試験では、「シルクマブ」が16週でプラセボと比較して関節リウマチの症状の改善を示し,52週まで関節破壊を有意に抑制しました1。また既存治療で十分な反応を示さなかった日本人患者を対象としたSIRROUND-M試験では、「シルクマブ」の単剤での安全性と効果を確認しました2。これらの結果は、2016年の欧州リウマチ学会年次総会(EULAR)、及び2015年の米国リウマチ学会(ACR)年次総会で発表されました。なお、「シルクマブ」は、欧州、米国においても2016年9月に「シルクマブ」の成人関節リウマチに対する製造承認申請を行っております。
『弊社は関節リウマチの更なる新規治療薬の開発に注力します。「シルクマブ」のような治療に変革を起こしうる医薬品が、日本の患者さんのニーズにいかに応えられるかを理解するため、海外だけではなく日本での臨床試験も実施し有効性・安全性の確認を行っています。この新しい治療薬を日本の患者さんたちにできるだけ早く届けることができるように尽力してまいります。』と弊社代表取締役社長、クリス・フウリガンは述べています。
日本における中等度から重度の関節リウマチ患者さんは、80万人程度といわれています3,4。20〜40才代の女性に多く発症する慢性の炎症性疾患5です。主に関節の滑膜で起こる炎症により、関節が変形するなど日常生活に多大な影響を及ぼします。最近では、症状が現れてから2年の間に急速に炎症が進み、早い時期から関節破壊が起こることが分かってきました。そのため、疾患の進行を抑えて関節機能を守るには、できるだけ早い時期に治療を開始することが重要だと考えられるようになりました。
ヤンセンは、抗リウマチ薬においてTNFαを標的とした既承認の「シンポニー(R)皮下注50mgシリンジ(一般名:ゴリムマブ(遺伝子組換え))」に加え、IL-6を標的とした作用機序の異なる「シルクマブ」を申請することにより将来的に患者さんの治療選択肢が増えることを期待しています。「シルクマブ」のような治療に変革を起こしうる医薬品を提供することで、関節リウマチの患者さんとそのご家族の多様なニーズとQOL向上に引き続き尽力してまいります。
SIRROUND 臨床試験について
SIRROUND試験は、以下の成人関節リウマチ患者群を対象に行った5つの国内・国際共同臨床試験で構成されます。
D試験: 疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)に対して効果不十分な効果だった患者群。
T試験:抗TNFα薬に対して効果不十分だった患者群。
H試験:メトトレキサート(MTX)に対して効果不十分だった患者群。
M試験:MTXもしくはスルファサラジンに対して効果不十分だった日本人の患者群。
LTE試験:SIRROUND-D試験とSIRROUND-T試験を完了した患者群対象の長期試験。
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01856309
参照文献
1. Takeuchi T, Thorne C, Karpouzas G et al. Abstract presented at EULAR 2016 #SAT0145
2. Takeuchi T, Yamanaka H, Harigai M, et al. One-year safety of Sirukumab monotherapy: Results from a randomized, double-blind, parallel-group, multicenter study in Japanese subjects with moderate to severe rheumatoid arthritis. Abstract presented at ACR/ARHP Annual Meeting 2015 #1672
3. Yamanaka H, Sugiyama N, Inoue E et al. 2013. Mod Rheum 24:1,33-40, DOI: 10.1309/14397595.2013.854059
4. Misayaka N. 2011. Inflamm and Regen 2011:31;1.
5. Thorne G, Takeuchi T, Karpouzas G et al. Favorable effects of sirukumab treatment on physical function and reductions in morning stiffness in patients with active rheumatoid arthritis and an inadequate response to disease-modifying anti-rheumatic drugs. Abstract presented at EULAR 2016 #AB0341
シルクマブについて
シルクマブは、ヒト型抗インターロイキン(IL)-6免疫グロブリンG1κモノクローナル抗体であり、関節リウマチのようなIL-6が関与している炎症・免疫疾患の発症メカニズムに作用しその炎症状態を抑制します。
ヤンセン-グラクソ・スミスクライン(GSK)パートナーシップについて
2011年12月、ヤンセンとGSKはシルクマブのライセンス供与と共同開発に関する契約を締結しました。この契約により、ヤンセンは、アジア太平洋地域、欧州、中東、アフリカに独占販売権を持ち、GSKは、北米、中米と南米における販売権を保持します。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
将来予測に関する記述
このプレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義する「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩を含む競争、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む製品の開発に本来伴う諸課題、特許に関する問題、医薬品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更および国内外の医療改革、医療費削減の潮流を含む一般的業界動向および政府機関による医薬品業界への監督強化などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2016年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.gov、www.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
今回の申請は、第III相臨床試験である国内臨床試験と国際共同臨床試験を含む計5試験(SIRROUND試験)の結果に基づくものです。DMARDに対し効果不十分であった成人関節リウマチ患者を対象としたSIRROUND-D試験では、「シルクマブ」が16週でプラセボと比較して関節リウマチの症状の改善を示し,52週まで関節破壊を有意に抑制しました1。また既存治療で十分な反応を示さなかった日本人患者を対象としたSIRROUND-M試験では、「シルクマブ」の単剤での安全性と効果を確認しました2。これらの結果は、2016年の欧州リウマチ学会年次総会(EULAR)、及び2015年の米国リウマチ学会(ACR)年次総会で発表されました。なお、「シルクマブ」は、欧州、米国においても2016年9月に「シルクマブ」の成人関節リウマチに対する製造承認申請を行っております。
『弊社は関節リウマチの更なる新規治療薬の開発に注力します。「シルクマブ」のような治療に変革を起こしうる医薬品が、日本の患者さんのニーズにいかに応えられるかを理解するため、海外だけではなく日本での臨床試験も実施し有効性・安全性の確認を行っています。この新しい治療薬を日本の患者さんたちにできるだけ早く届けることができるように尽力してまいります。』と弊社代表取締役社長、クリス・フウリガンは述べています。
日本における中等度から重度の関節リウマチ患者さんは、80万人程度といわれています3,4。20〜40才代の女性に多く発症する慢性の炎症性疾患5です。主に関節の滑膜で起こる炎症により、関節が変形するなど日常生活に多大な影響を及ぼします。最近では、症状が現れてから2年の間に急速に炎症が進み、早い時期から関節破壊が起こることが分かってきました。そのため、疾患の進行を抑えて関節機能を守るには、できるだけ早い時期に治療を開始することが重要だと考えられるようになりました。
ヤンセンは、抗リウマチ薬においてTNFαを標的とした既承認の「シンポニー(R)皮下注50mgシリンジ(一般名:ゴリムマブ(遺伝子組換え))」に加え、IL-6を標的とした作用機序の異なる「シルクマブ」を申請することにより将来的に患者さんの治療選択肢が増えることを期待しています。「シルクマブ」のような治療に変革を起こしうる医薬品を提供することで、関節リウマチの患者さんとそのご家族の多様なニーズとQOL向上に引き続き尽力してまいります。
SIRROUND 臨床試験について
SIRROUND試験は、以下の成人関節リウマチ患者群を対象に行った5つの国内・国際共同臨床試験で構成されます。
D試験: 疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)に対して効果不十分な効果だった患者群。
T試験:抗TNFα薬に対して効果不十分だった患者群。
H試験:メトトレキサート(MTX)に対して効果不十分だった患者群。
M試験:MTXもしくはスルファサラジンに対して効果不十分だった日本人の患者群。
LTE試験:SIRROUND-D試験とSIRROUND-T試験を完了した患者群対象の長期試験。
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01856309
参照文献
1. Takeuchi T, Thorne C, Karpouzas G et al. Abstract presented at EULAR 2016 #SAT0145
2. Takeuchi T, Yamanaka H, Harigai M, et al. One-year safety of Sirukumab monotherapy: Results from a randomized, double-blind, parallel-group, multicenter study in Japanese subjects with moderate to severe rheumatoid arthritis. Abstract presented at ACR/ARHP Annual Meeting 2015 #1672
3. Yamanaka H, Sugiyama N, Inoue E et al. 2013. Mod Rheum 24:1,33-40, DOI: 10.1309/14397595.2013.854059
4. Misayaka N. 2011. Inflamm and Regen 2011:31;1.
5. Thorne G, Takeuchi T, Karpouzas G et al. Favorable effects of sirukumab treatment on physical function and reductions in morning stiffness in patients with active rheumatoid arthritis and an inadequate response to disease-modifying anti-rheumatic drugs. Abstract presented at EULAR 2016 #AB0341
シルクマブについて
シルクマブは、ヒト型抗インターロイキン(IL)-6免疫グロブリンG1κモノクローナル抗体であり、関節リウマチのようなIL-6が関与している炎症・免疫疾患の発症メカニズムに作用しその炎症状態を抑制します。
ヤンセン-グラクソ・スミスクライン(GSK)パートナーシップについて
2011年12月、ヤンセンとGSKはシルクマブのライセンス供与と共同開発に関する契約を締結しました。この契約により、ヤンセンは、アジア太平洋地域、欧州、中東、アフリカに独占販売権を持ち、GSKは、北米、中米と南米における販売権を保持します。
ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。
将来予測に関する記述
このプレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義する「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩を含む競争、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む製品の開発に本来伴う諸課題、特許に関する問題、医薬品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更および国内外の医療改革、医療費削減の潮流を含む一般的業界動向および政府機関による医薬品業界への監督強化などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2016年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.gov、www.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。