将棋日本シリーズ二回戦第二局 開催結果 渡辺 明九段、JT杯初の無観客試合で勝利
[24/09/01]
提供元:PRTIMES
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渡辺 明九段が豊島将之九段を88手で破り、準決勝に進出した。次戦は、準決勝第一局で稲葉 陽八段と対局予定。
【実施概要】
タ イ ト ル: 「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」 二回戦第二局
日 程: 2024年8月31日(土)
場 所: 広島サンプラザホール(住所:広島県広島市西区商工センター3-1-1)
【「JTプロ公式戦」結果】
対 局: 豊島将之 九段(先手)対 渡辺 明九段(後手)
結 果: 88手にて渡辺九段の勝ち
【「JTプロ公式戦」今日のハイライト】
渡辺九段、「JTプロ公式戦」で豊島九段に初勝利
振り駒はと金が3枚で豊島九段の先手と決まる。予想通り相掛かりとなるが、お互い角換わり腰掛け銀に合流したような局面に。48手目△6五歩から開戦し、そこから激しい攻め合いに突入。先手は桂損の代償に敵陣に馬を作るが、先に桂得した後手の攻めが止まらない。両者一歩も引かない攻め合いとなるが、44手目に突いた△2四歩が後手玉の懐を広げる展開となり、渡辺九段が勝利。準決勝進出を決めた。
【対局前日の両者のコメント】
渡辺九段「『JTプロ公式戦』は持ち時間の短さだったり、封じ手があったりとか、特殊な棋戦ですので、初戦の難しさはあると思っています。豊島九段にはこの棋戦では負けているので、あまりいいイメージがありません(笑)。台風の影響で無観客試合になってしまい、来場予定だった方は残念でしょうが、生放送で見ることができますので、最後までスリリングな対局をお見せできるよう頑張りたいと思います。」
豊島九段「『JTプロ公式戦』は公開対局で行うのが特長で、お客さんの目の前で指す緊張感を自身の励みにしているのですが、無観客試合で会場の雰囲気は変わっているのでしょうね。渡辺九段は序盤中盤といろいろな作戦を用意している棋士です。序盤からそこにうまく対応すること、決断よく指すことが重要だと思っています。将棋ファンのみなさんには中継を楽しんでいただけたらと思います。」
【勝利棋士 渡辺九段のコメント】
序盤で失敗してしまい、組み上がった時点で2手損くらいになってしまって(笑)。44手目△2四歩は今はわりと指されることもある手です。こちらから48手目△6五歩と仕掛けましたが、後手番なので千日手でもいいかという気楽な感じが良かったのかもしれません。▲4五桂と攻めてくれたので桂得になり、いずれ取り返されるにしても先行できる展開になりました。(62手目△7七桂成に対し▲8二馬はの問いに)それは△8八角▲6九玉△7八成桂▲同玉△9九角成でダメでしょう。本譜は△2四歩が生きる展開になって幸いしました。次は準決勝ですが、ここまで来たら決勝目指して頑張りたいと思います。
【講評】
相掛かりとなりました。最初はスローペースで、どこから仕掛けるんだろう、千日手もあるのかなという将棋だったように思います。
44手目△2四歩は以前タイトル戦で藤井聡太JT杯覇者が指した手で、当時は「こんな手があるのか」と言われた手ですが、歩を突いておくことで、先手の飛車の威力を緩和している意味があるんです。感想戦で「▲4五桂と跳ねるタイミングが早かったかも」という豊島九段の発言がありましたが、先手は桂損の代償を馬作りに求めたために、後手に先攻される展開になってしまったのが誤算だったのではないでしょうか。本譜は△2四歩と突いた手が生きました。渡辺九段の快勝譜だったと思います。 山崎隆之八段談
【投了図】 豊島将之 九段(先手)対 渡辺 明 九段(後手)
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44150/162/44150-162-633c96874ceb6ccaf84e89edebf1181c-380x350.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【棋 譜】 豊島将之 九段(先手)対 渡辺 明 九段(後手)
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金
▲3八銀 △7二銀 ▲6八玉 △1四歩 ▲7六歩 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3六歩 △8二飛 ▲8七歩 △3四歩
▲3七桂 △4二玉 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8八角成
▲同 銀 △2二銀 ▲2九飛 △2三歩 ▲4六歩 △6四歩
▲4七銀 △6三銀 ▲1六歩 △7四歩 ▲4八金 △7三桂
▲9六歩 △6二金 ▲9五歩 △8一飛 ▲7七銀 △3三銀
▲5六銀 △2四歩 ▲6六歩 △5四銀 ▲7九玉 △6五歩
▲4五桂 △2二銀 ▲6五歩 △4四歩 ▲6四歩 △7五歩
▲5三桂成 △同 金 ▲7二角 △8二飛 ▲6一角成 △8五桂
▲7一馬 △7七桂成 ▲同 桂 △9二飛 ▲6五桂 △同 銀
▲同 銀 △6六桂 ▲5一銀 △3三玉 ▲5三馬 △7八桂成
▲同 玉 △6六金 ▲3五桂 △同 歩 ▲同 歩 △2三銀
▲3六桂 △4三金 ▲3四金 △同 銀 ▲同 歩 △同 金
▲4二銀不成 △同 飛 ▲同 馬 △同 玉 まで88手で後手の勝ち
■お問合せ
「将棋日本シリーズ」総合事務局 TEL/03-5166-0290 E-mail/info@jt-shogi.jp
〒104-6039 東京都中央区晴海1-8-10晴海トリトンスクエアX棟 (株)I&S BBDO内
※「棋士の写真」や「各種調査データ」の提供等もいたします。
【実施概要】
タ イ ト ル: 「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」 二回戦第二局
日 程: 2024年8月31日(土)
場 所: 広島サンプラザホール(住所:広島県広島市西区商工センター3-1-1)
【「JTプロ公式戦」結果】
対 局: 豊島将之 九段(先手)対 渡辺 明九段(後手)
結 果: 88手にて渡辺九段の勝ち
【「JTプロ公式戦」今日のハイライト】
渡辺九段、「JTプロ公式戦」で豊島九段に初勝利
振り駒はと金が3枚で豊島九段の先手と決まる。予想通り相掛かりとなるが、お互い角換わり腰掛け銀に合流したような局面に。48手目△6五歩から開戦し、そこから激しい攻め合いに突入。先手は桂損の代償に敵陣に馬を作るが、先に桂得した後手の攻めが止まらない。両者一歩も引かない攻め合いとなるが、44手目に突いた△2四歩が後手玉の懐を広げる展開となり、渡辺九段が勝利。準決勝進出を決めた。
【対局前日の両者のコメント】
渡辺九段「『JTプロ公式戦』は持ち時間の短さだったり、封じ手があったりとか、特殊な棋戦ですので、初戦の難しさはあると思っています。豊島九段にはこの棋戦では負けているので、あまりいいイメージがありません(笑)。台風の影響で無観客試合になってしまい、来場予定だった方は残念でしょうが、生放送で見ることができますので、最後までスリリングな対局をお見せできるよう頑張りたいと思います。」
豊島九段「『JTプロ公式戦』は公開対局で行うのが特長で、お客さんの目の前で指す緊張感を自身の励みにしているのですが、無観客試合で会場の雰囲気は変わっているのでしょうね。渡辺九段は序盤中盤といろいろな作戦を用意している棋士です。序盤からそこにうまく対応すること、決断よく指すことが重要だと思っています。将棋ファンのみなさんには中継を楽しんでいただけたらと思います。」
【勝利棋士 渡辺九段のコメント】
序盤で失敗してしまい、組み上がった時点で2手損くらいになってしまって(笑)。44手目△2四歩は今はわりと指されることもある手です。こちらから48手目△6五歩と仕掛けましたが、後手番なので千日手でもいいかという気楽な感じが良かったのかもしれません。▲4五桂と攻めてくれたので桂得になり、いずれ取り返されるにしても先行できる展開になりました。(62手目△7七桂成に対し▲8二馬はの問いに)それは△8八角▲6九玉△7八成桂▲同玉△9九角成でダメでしょう。本譜は△2四歩が生きる展開になって幸いしました。次は準決勝ですが、ここまで来たら決勝目指して頑張りたいと思います。
【講評】
相掛かりとなりました。最初はスローペースで、どこから仕掛けるんだろう、千日手もあるのかなという将棋だったように思います。
44手目△2四歩は以前タイトル戦で藤井聡太JT杯覇者が指した手で、当時は「こんな手があるのか」と言われた手ですが、歩を突いておくことで、先手の飛車の威力を緩和している意味があるんです。感想戦で「▲4五桂と跳ねるタイミングが早かったかも」という豊島九段の発言がありましたが、先手は桂損の代償を馬作りに求めたために、後手に先攻される展開になってしまったのが誤算だったのではないでしょうか。本譜は△2四歩と突いた手が生きました。渡辺九段の快勝譜だったと思います。 山崎隆之八段談
【投了図】 豊島将之 九段(先手)対 渡辺 明 九段(後手)
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/44150/162/44150-162-633c96874ceb6ccaf84e89edebf1181c-380x350.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【棋 譜】 豊島将之 九段(先手)対 渡辺 明 九段(後手)
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金
▲3八銀 △7二銀 ▲6八玉 △1四歩 ▲7六歩 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3六歩 △8二飛 ▲8七歩 △3四歩
▲3七桂 △4二玉 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8八角成
▲同 銀 △2二銀 ▲2九飛 △2三歩 ▲4六歩 △6四歩
▲4七銀 △6三銀 ▲1六歩 △7四歩 ▲4八金 △7三桂
▲9六歩 △6二金 ▲9五歩 △8一飛 ▲7七銀 △3三銀
▲5六銀 △2四歩 ▲6六歩 △5四銀 ▲7九玉 △6五歩
▲4五桂 △2二銀 ▲6五歩 △4四歩 ▲6四歩 △7五歩
▲5三桂成 △同 金 ▲7二角 △8二飛 ▲6一角成 △8五桂
▲7一馬 △7七桂成 ▲同 桂 △9二飛 ▲6五桂 △同 銀
▲同 銀 △6六桂 ▲5一銀 △3三玉 ▲5三馬 △7八桂成
▲同 玉 △6六金 ▲3五桂 △同 歩 ▲同 歩 △2三銀
▲3六桂 △4三金 ▲3四金 △同 銀 ▲同 歩 △同 金
▲4二銀不成 △同 飛 ▲同 馬 △同 玉 まで88手で後手の勝ち
■お問合せ
「将棋日本シリーズ」総合事務局 TEL/03-5166-0290 E-mail/info@jt-shogi.jp
〒104-6039 東京都中央区晴海1-8-10晴海トリトンスクエアX棟 (株)I&S BBDO内
※「棋士の写真」や「各種調査データ」の提供等もいたします。