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J.D. パワー初、空港の満足度調査を実施。大規模空港は中部国際空港が、中規模空港では神戸空港が総合満足度第1位【J.D. パワー 2023年空港旅客満足度調査(SM)】




 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2023年空港旅客満足度調査(SM)の結果を発表した。
 新型コロナウイルスの感染拡大で旅行需要は大きく減少したものの、国内旅行者数は回復傾向にあり、空港利用者も今後さらに増加することが予想される。そのような状況を受け、J.D. パワーでは国内線利用旅客の空港満足度の測定を目的とした調査を今回初めて実施した。

総合満足度への影響度、「ターミナルビル設備」が最も高い
 満足度測定にあたっては、「ターミナルビル設備 *? 」、「チェックイン/手荷物対応/保安検査」、「商業店舗」の3つのファクター(満足度領域)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度を基に、総合満足度スコアを算出した。空港に対する総合満足度への影響度は「ターミナルビル設備」が51%と最も大きく、続いて「チェックイン/手荷物対応/保安検査」が29%、「商業店舗」が21%となった。
[画像1: https://prtimes.jp/i/42677/234/resize/d42677-234-c2daab0cd4a3aa10581d-0.jpg ]

 本調査によると、空港では搭乗手続きや保安検査などがあるため、約9割の旅客が空港内で1時間以上滞在することが確認された。中でもプライベート利用での旅客は滞在時間が長く、2時間以上の滞在がビジネス利用旅客の11%に対して、24%を占めている。
 多くの旅客にとって、空港内での長い滞在時間を快適に過ごせるような設備環境が重要な要素となっている。
*?「ターミナルビル設備」:空港の清潔さや環境、商業店舗を除く各種公共設備や有料設備の使いやすさや充実度、空港内の移動のしやすさなど

ターミナルビル設備に対する不足感、「ベンチ・ソファ」や「電源/充電設備」が多くあがる
 本調査では3割を超える旅客が空港内の設備について「数が少ない/広さが足りない/使いにくい」といったなんらかの不足感を感じていることが明らかになった。中でも最も多くあがったのが「出発ロビーのベンチ・ソファ」となり、続いて「搭乗ゲート付近のベンチ・ソファ」となっている。これらはどの年代層においてもトップ2項目にあがっており、手続きや搭乗までの待ち時間などにおいて、使用したいタイミングで使用できなかったという旅客が多いことがうかがえる。
次いで「電源コンセント/充電コーナー」が多くあがった。すべての年代において3番目に多くあげられており、プライベート利用旅客のみならず、ビジネス利用旅客においても「喫煙所」につづく4番目に多くあがった設備となっている。フライトまでの待ち時間にスマートフォンやパソコンなどを充電したい/充電しながら使用したいという旅客も多いと考えられ、このようなデジタルデバイスの電源・充電環境の拡充も求められる。
 コロナ禍において大きく落ち込んでいた航空需要であるが、アフターコロナの現在、特に国内旅行の需要は回復傾向で、空港利用者は今後さらに増加することが予想されている。本調査では大規模空港では約3割の利用旅客が、中規模空港では約4割の利用旅客が「旅行者・出張者にやさしくない」、「旅行・出張のストレスを軽減してくれない」と感じていることも明らかとなっている。旅客の疲労感軽減や、ストレスなく待ち時間を過ごせるような環境整備が今後にさらに期待される。
[画像2: https://prtimes.jp/i/42677/234/resize/d42677-234-4f44991177a60deb3cc2-0.jpg ]

飲食店利用に拡大余地、求められる低価格で手軽な飲食店
 近年、多くの空港が物販や飲食などの非航空系事業を強化している。
本調査によると、「物販店」(土産物店やコンビニなど)を利用した旅客は到着時では20%なのに対し、出発時では57%と、多くの旅客が出発時に物販店を利用していることが明らかとなった。
 一方で「飲食店」の利用については、出発時は37%、到着時は16%となり、空港内の飲食店を利用する旅客は多いとは言えない状況となっている。なお、大規模空港でも出発時で38%、中規規模空港ではそれよりも低い30%であった。
[画像3: https://prtimes.jp/i/42677/234/resize/d42677-234-b888eddf9106c7398893-0.jpg ]

 空港内の飲食店に対する満足度評価を確認すると、「価格」と「待ち時間」に関する評価が低い傾向にあった。また、今後拡充してほしい飲食店として多くあがったのが「カフェ・甘味処」(18%)、「ファストフード/ハンバーガー店」(17%)、「うどん・そば店」(13%)、「ラーメン店」(12%)となっている。高価格・中価格帯の飲食店よりも、待ち時間も短く低価格で気軽に利用できるような飲食店の拡充ニーズが高いことがうかがえる結果となっている。非航空系収入の増加に向けてはこのような飲食店に対する旅客ニーズにも応えられる店舗施策が求められる。

J.D. パワー 2023年空港旅客満足度No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。

<大規模空港部門>(対象8空港)
第1位:中部国際空港(677ポイント)
「チェックイン/手荷物対応/保安検査」ファクターで最高評価。
第2位:羽田空港(676ポイント)
「ターミナルビル設備」ファクターで最高評価。
第3位:新千歳空港(669ポイント)
「商業店舗」ファクターで最高評価。
[画像4: https://prtimes.jp/i/42677/234/resize/d42677-234-59ff1de0cfb01f73e993-0.jpg ]

<中規模空港部門>(対象8空港)
第1位:神戸空港(669ポイント)
「ターミナルビル設備」、「チェックイン/手荷物対応/保安検査」の2ファクターで最高評価。
第2位:松山空港、仙台空港(同点、660ポイント)
仙台空港は「商業店舗」ファクターで最高評価。
[画像5: https://prtimes.jp/i/42677/234/resize/d42677-234-8a235479ce15ba8a61ae-0.jpg ]

《 J.D. パワー 2023年空港旅客満足度調査(SM)概要 》
年に1回、直近1年以内に旅行や出張の際に国内線往復フライトを利用した人を対象に、空港の利用状況や各
種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今回、初めての実施となる。
本調査は新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の年間乗降客数 *? が1,000万人以上の空港を<大規模空港部門>、300万人以上1,000万人未満の空港を<中規模空港部門>と定義している。
*? 2019年(令和元年)国土交通省空港管理状況調書空港別順位表より

■実施期間:2023年6月上旬 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:直近1年以内に国内線往復フライトで出発地もしくは目的地で同一空港を利用した人
(18歳〜74歳)
■調査回答者数: 大規模空港部門:5,324人/中規模空港部門:2,265人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価
を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対す
る影響度が大きい順に、「ターミナルビル設備」(51%)、「チェックイン/手荷物対応/保安検査」(29%)、「商業店舗」(21%)となっている(カッコ内は影響度)。

*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。
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