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小型高感度高画質 1/3.06型 SmartFSIイメージセンサを商品化




パナソニック株式会社デバイス社は、コンパクトデジタルカメラやWEBカメラ向けに、1/3.06型13メガピクセルSmartFSI※1イメージセンサを展開し、商品化(品番:MN34130PL)しました。
コンパクトデジタルカメラやWEBカメラの撮像部を小型化しながら画像の隅々までムラのない高画質を実現します。

コンパクトデジタルカメラ市場では、小型機を中心としたボリュームゾーン機でも光量の少ない夜景や暗い室内での撮影をハイエンド機と同様にきれいに撮影したいという要望があり、それを満足する大型イメージセンサに匹敵する性能の小型イメージセンサが求められています。
またパソコン等で使用されるWEBカメラ市場でも、機器やネットワーク環境の進化により、小型でありながら高画質な撮影を可能とするイメージセンサが求められています。今回、高S/N[1]性能や被写体の色を忠実に再現する高色再現性を実現した1/3.06型13メガピクセルSmartFSI※1イメージセンサをコンパクトデジタルカメラやWEBカメラ向けに展開し、商品化しました。

【小型で高画質なカメラを実現するMOSイメージセンサの特長】
1.業界トップレベル※2の高感度を実現することにより、カメラの高画素化に貢献可能
<感度特性>  3230el/lx/sec/um2 (当社従来品※3:3200 el/lx/sec/um2)

SmartFSI※1技術は、画素ごとに光隔壁[2]と光導波路[3]からなる当社独自の集光構造です。光を電子に変換するフォトダイオード[4]は画素サイズが小さくなると、深さが浅くなるなど形状を正確に形成することが難しくなります。そのため、フォトダイオードの深部にまで到達する光を電子に変換する光電変換効率が低下する傾向にあります。今回、微小サイズの画素に広く、深いフォトダイオードを正確に形成する高感度フォトダイオード形成技術を適用。これにより、当社従来品比※3で画素面積が1.77um2から1.25um2と71%に縮小したにも関わらず、光電変換効率を高め、業界トップレベル※2の高感度を実現し、カメラの高画素化に貢献可能です。

2.高S/NとRGB画素配列により、暗所でも明るくかつ被写体の色を忠実に再現可能
<S/N> 当社従来品比※3 : 2倍
偽色[5]が少ないRGB(赤/緑/青)画素配列により、高い色再現性を実現

夜景や暗い室内での撮影では、カメラの感度を上げて撮影する必要があります。感度を上げると撮影した画像は明るくなりますが、ノイズの影響が目立ち、ざらつき感が出てきます。今回のSmartFSI※1では、寄生容量[6]の低減による画素アンプ[7]の高感度化とトランジスタの低ノイズ化を実現する半導体微細加工技術により、画素アンプのノイズを従来の50%※3に低減しました。この結果、感度を2倍に高感度化したことと等価の従来比2倍※3のS/Nを実現し、夜景や暗い室内でも細部まで高い解像感を保ったまま撮影可能になります。

3.当社独自の集光構造の特長を活かし、画像の隅々までムラのない高画質を実現可能
色ムラや輝度ムラのない高画質なカメラを実現

SmartFSI※1では、画素ごとに光隔壁と光導波路からなる当社独自の集光構造により、入射光を設計どおりに曲げてフォトダイオードへ導くことができます。これによりイメージセンサの集光性能としての入射角を拡大することができます。従ってイメージセンサ周辺画素での混色[8]や集光率低下を防ぐことができ、画像の隅々まで色ムラや輝度ムラのない高画質なカメラの実現が可能です。

【販売計画】
量産開始:2012年12月
サンプル価格:数量により異なるため個別相談
月産数量:50万個/月

【用 途】
コンパクトデジタルカメラやWEBカメラの撮像部

※1 「SmartFSI」は、パナソニック株式会社の登録商標または商標です。
※2 MOSイメージセンサとして。2012年10月17日現在、当社調べ。
※3 MN34120シリーズ(1/2.33型 約1640万画素(有効画素))

【用語の説明】
[1]S/N
信号雑音比 (signal-noise ratio) または 信号対雑音比 (signal-to-noise ratio) の略です。ノイズのない明るくきれいな画像を示す数値で、S/Nが大きいほどきれいな画像になります。

[2]光隔壁
カラーフィルタの周りを取り囲んだ壁で、周囲より屈折率の低い材料で構成され、光を反射する機能を持っています。その機能により、様々な方向から入射してくる光を反射して画素の中に閉じ込めることができます。

[3]光導波路
周囲より屈折率の高い材料で構成され、光を閉じ込める機能を持っています。その機能により画素に入射した光を閉じ込めてフォトダイオードに誘導する光の通路の役割を果たしています。

[4]フォトダイオード(Photo Diode)
イメージセンサの重要な構成要素で、光を電子に変換する光電変換機能と、変換された電子を蓄積する機能をもっています。

[5]偽色
デジタルカメラなどに用いられるイメージセンサは、色そのものを識別することはできないため、カラーフィルタにより光の三原色(RGB)を色分離して取り出しています。そのため、画像の明るい部分や色の境目では各画素のカラーバランスが崩れ、色を取り出す際に誤った色として認識してしまい、被写体には存在しないはずの色が画像に生じることがあります。

[6]寄生容量
電子部品の内部あるいは電子回路の中で、それらの物理的な構造により発生する容量成分のことです。

[7]画素アンプ
MOSイメージセンサが各画素に内蔵しているアンプのことで、フォトダイオードで光電変換された電子信号を電圧信号に変換します。

[8]混色
イメージセンサの撮像部は、RGB(赤/緑/青)の色を検知する機能をもつ画素がマトリクス状に並んでいます。これら画素間で隣接した画素の信号が光学的に混ざる現象のことです。隣り合った画素信号が混ざるため、色ムラや解像度の低下などが生じます。

【お問合せ先】
デバイス社 経営企画グループ 広報・調査チーム
TEL : 06-6904-4732
ホ-ムページURL : http://panasonic.net/id/jp/
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