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凸版印刷、 「第2回量子コンピューティングEXPO【秋】」に出展

量子コンピューティング戦略と、企業や研究機関との連携内容を紹介

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、10月27日(水)から29日(金)に開催される「第2回量子コンピューティングEXPO【秋】」(会場:幕張メッセ)に出展します。
 凸版印刷ブース(7-1)では「量子技術の社会実装俯瞰図」と、企業や研究機関と連携して進めている「量子セキュアクラウド技術に関する4者連携」「ICカードへの耐量子-公開鍵暗号実装に関する共同開発」「物流業務の効率化に向けた2社の連携」「新たな材料開発フレームワークの構築」といった量子コンピューティングに関する凸版印刷の取り組みを紹介します。




[画像1: https://prtimes.jp/i/33034/807/resize/d33034-807-11c56d044b0bb070f1d1-0.jpg ]

■ 背景と概要
 量子コンピューティングとは、量子力学的な現象を持つ量子ビット(※1)を用いた計算処理技術であり、1980年代に原理が発見されてから、実用化へ向けた開発がなされています。従来のコンピューティングのデータ処理は、これまで半導体の微細化に支えられ、高速化を実現してきました。しかし、微細化に基づく処理能力向上の方法は限界を迎えつつあり、新しい原理を用いた次世代型コンピューティングへの期待が高まっていることから、世界中で量子コンピューティング技術の開発が加速しています。
 凸版印刷は量子コンピューティング技術の持つ可能性に早くから着目し、研究機関や企業などと連携しながら、新材料開発や業務プロセスの効率化など、様々な分野での活用に幅広く取り組んでいます。
一方、量子コンピューティングに関してはその悪用により、電子決済や各種個人情報の電子申請など高秘匿情報通信に用いられる暗号が解読される恐れがあり、セキュリティの強化が社会課題となっていくことから、今後は決して破られない暗号技術が求められています。
 凸版印刷はICカードの開発や製造事業を通じ、暗号技術、認証技術および不正アクセス防止技術など、ICカードのセキュリティ技術を培ってきました。このような知見を活かし、凸版印刷はICカードへの耐量子-公開鍵暗号(※2)の適用および量子セキュアクラウド技術の利用拡大に向けた導入支援、秘匿性の高い電子情報の安全なバックアップやデータ流通サービス、ソリューションの提供など、量子コンピューティング時代における安全・安心な社会の実現に向けて取り組んでいます。
 凸版印刷は量子コンピューティング技術を様々な分野へ活用し、「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
今回、「第2回量子コンピューティングEXPO【秋】」に出展し、量子コンピューティングに対する凸版印刷の取り組みを紹介します。

■ 具体的な出展内容と主な展示ソリューション
(1) 量子技術の社会実装俯瞰図
 量子技術に関連したハードウェアやソフトウェア、用途、社会実装の分野などについて、凸版印刷としてどのようにとらえているのかを紹介します。

(2) 量子セキュアクラウド技術に関する4者連携
 凸版印刷、国立研究開発法人情報通信研究機構(理事長:徳田 英幸、以下 NICT)、株式会社QunaSys(本社:東京都文京区、代表:楊 天任、以下 QunaSys)、ISARA Corporation(本社:オンタリオ州・カナダ、CEO:Scott Totzke、以下 ISARA)の4者連携に関する取り組みを紹介します。
1. 鍵管理やアクセス権管理なども考慮し、実運用に即した量子セキュアクラウド技術の具体的な構成・運用体制を策定・提案する
2. 4者連携による取り組みを通じて、量子セキュアクラウド技術のユースケース策定・検証のための要件を洗い出す

(3) ICカードへの耐量子-公開鍵暗号実装に関する共同開発
 ISARAとの連携による取り組みとして、耐量子-公開鍵暗号をICカードへ実装し、ICカードを介したアクセス制御・管理の技術検証を行っています。
1. 耐量子-公開鍵暗号における電子署名の生成と認証のアルゴリズムを実現する、ICカード用のプログラムを開発し、ICカードへの実装と機能検証を実施
2. 耐量子-公開鍵暗号を実装したICカードを介したデジタル認証の技術検証を実施

(4) 物流業務の効率化に向けた2社の連携
 凸版印刷と東北大学発スタートアップの株式会社シグマアイ(本社:東京都港区、代表:大関 真之・観山 正道)が共同で進めている量子アニーリングに関する研究成果を活用し、物流業務の効率化に向けた実証実験を行っています。
1. 凸版印刷のグループ会社である株式会社トッパン・コスモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:橋本 敦史)の業務効率化・見える化システム 「MITATE(R)」と連動し、量子コンピューティング技術を用いた配送計画最適化システムの開発
2. 量子コンピューティング技術を用いた配送計画最適化システムによる、配送計画の策定時間短縮・精度向上などの効果検証を実施

(5) 新たな材料開発フレームワークの構築
 QunaSysとの協業で推進する材料開発の方向性を紹介します。
1. 量子の力を最大限に活用するための横断的・拡張可能な「材料開発データマネジメントシステム」を開発し、材料設計・開発の基盤を構築
2. 凸版印刷のリソースとQunaSysの技術から、新規事業を創出

・参考パネル出展:量子暗号通信システムの展示
 東芝デジタルソリューションズ株式会社からご提供いただいた量子暗号通信システムの実物大相当の写真を展示します。
[画像2: https://prtimes.jp/i/33034/807/resize/d33034-807-324eccabc4e999b51530-1.png ]



■ 「第2回量子コンピューティングEXPO【秋】」について
名称: 第2回量子コンピューティングEXPO【秋】
会期: 2021年10月27日(水)〜29日(金)
開場時間: 10:00〜17:00
会場: 幕張メッセ
主催: RX Japan株式会社
公式サイトURL: https://www.qc-expo-at.jp/

■ 「Erhoeht-X™(エルへートクロス)」について

[画像3: https://prtimes.jp/i/33034/807/resize/d33034-807-abea4f4ed28a0c3f005b-2.jpg ]

 「Erhoeht-X™(エルヘートクロス)」とは、凸版印刷が全社をあげ、社会や企業のデジタル革新を支援するとともに、当社自体のデジタル変革を推進するコンセプトです。
 「エルヘート」は、当社創業の原点である当時の最先端印刷技術「エルヘート凸版法」から名付け、語源であるドイツ語の「Erhöhen(エルホーヘン)」には「高める」という意味があります。
 凸版印刷は、これまで培ってきた印刷テクノロジーの更なる進化とともに、先進のデジタルテクノロジーと高度なオペレーションノウハウを掛け合わせ、データ活用を機軸としたハイブリッドなDX事業を展開し、社会の持続可能な未来に向けて貢献していきます。

※1 量子ビット
量子コンピューティングにおける情報の最小単位で、「重ね合わせ」「もつれ」など複雑な状態を示すことを特徴とする。
※2 耐量子-公開鍵暗号
量子コンピューティング技術を利用しても解読できない公開鍵暗号技術


* 「MITATE」はトッパン・コスモの業務提携先である株式会社ランプライトの登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以  上
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