マイナビ看護師、「看護師白書2022年度版」を発表
[23/06/30]
提供元:PRTIMES
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89.5%が仕事でストレスを感じ、内容は「人間関係」が62.4%で最多に。特定の診療行為が可能で医師の負担軽減につながる「診療看護師」資格について、約3人に1人が「機会があれば資格取得したい」と回答
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する看護人材紹介サービス『マイナビ看護師』は、登録会員(看護師1,271名)を対象とした、「看護師白書2022年度版」の結果を発表しました。当調査を通して、看護師の勤務環境とその課題、ハラスメントの実態、また、年次有給休暇の取得状況などが明らかになりました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-0ee746f4782dfedd29e0-7.jpg ]
【TOPICS】
看護師の月平均の時間外労働時間は「5時間未満」が30.3%で最多。経年比較すると「なし」の割合が3年連続で増加傾向に【図1、2】
仕事上でストレスを感じると答えた看護師は89.5%で、約半数が「ほぼ毎日感じている」と回答。ストレスの内容は「人間関係」が62.4%で最多【図3、4】
自身の職場で医師の働き方改革について「実施している」または「実施を予定・検討している」と答えた看護師は14.2%と少数派に。医師の負担軽減につながる「診療看護師」の資格について、約3人に1人が「機会があれば資格取得したい」と回答【図5、6】
【調査概要】
看護師に1カ月の残業時間を聞いたところ、「5時間未満」が30.3%で最多となり、次いで「なし」が18.0%、「5〜10時間未満」が17.7%、「10〜20時間未満」が15.3%で続いた。50時間以上残業している割合は2.5%で、時間外労働の上限規制である月45時間を超えている人も一部いた。一方、経年で比較すると残業が「なし」の割合は3年連続で増えており、「5〜10時間未満」の割合と合わせると、20年度は56.2%、21年度は58.0%、本年度は66.0%と増加傾向で、年々看護師の労働環境が改善されている様子がわかる。【図1、2】
【図1】1カ月間の時間外労働(残業)時間
(申告していないサービス残業時間も含む実質の時間/月平均)
[画像2: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-66d48934b3c32ede61cc-0.png ]
【図2】1カ月間の時間外労働(残業)時間 経年比較
[画像3: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-52e4f0bff2103394182e-1.png ]
現在の職場で仕事をする上でのストレスについて聞いたところ、「ほぼ毎日感じている」が49.4%で最多となり、「週に何度かは感じている」が27.1%、「月に何度かは感じている」が13.1%で、89.6%が仕事をする上で何らかのストレスを感じていることがわかった。また、ストレスを感じている内容として、「上司や同僚との人間関係」が最多で62.4%、次いで「仕事の内容」(50.3%)、「仕事量の多さ」(47.2%)が挙がった。【図3、4】
【図3】現職場で仕事をする上での「ストレス」について
[画像4: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-4556084402db6261c817-2.png ]
【図4】何に対して「ストレス」を感じるか
(ストレスを感じていると回答した人/n=1140)
[画像5: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-ac0b5d548718d6a2d528-3.png ]
自身の職場での医師の働き方改革について「実施している」または「実施を予定・計画している」と答えた看護師は14.2%と少数で、最多の回答は「わからない」で58.9%だった。また、医師の負担軽減につながる診療看護師※1の活用について、「資格を保有している」看護師は1.7%にとどまった。「資格を取得する予定・計画がある」は0.9%「機会があれば資格取得したい」は31.2%となった。【図5、6】
※1診療看護師:医師と連携し、一定レベルの診療(特定行為)を行うことができる資格のこと
【図5】現在の職場では、「医師の働き方改革」への取り組みは、実施・計画されているか
[画像6: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-d9d9719d0052239b4ed7-4.png ]
【図6】医師の負担を軽減するため「診療看護師」の活用が挙げられるが、
「診療看護師」の資格の取得についての意向
[画像7: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-859fadbb39956eb1b765-5.png ]
【総評】
[画像8: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-aa044d9a4c19ce4bbef5-6.jpg ]
本調査では、2022年度における看護師の労働環境の実態が明らかになりました。時間外労働が「なし」の割合が3年連続で増加しており、職場環境が改善されていることが分かります。背景には、夜勤のない常勤看護師やトラベルナース※2などをはじめとする多様な働き方のおかげで看護師一人に掛かる負担が軽減されたことや、前残業の撤廃等の取り組みがあると推察します。
また、2024年4月より本格的に医師の働き方改革が始まりますが、看護師への影響はまだ強くないようです。診療看護師の資格について約3人に1人が「機会があれば取得したい」と回答していますが、医師の業務軽減のためのタスク・シフト/シェアが進むと、診療看護師の存在は今後ますます重要になり、それに伴って看護師の業務見直しも必要になると思います。一方で、以前より業務量が増えたと感じる可能性もあるので、看護師だけではなく医療従事者全体で業務連携することで、看護師がより重要度の高い業務に集中できるようにするなどの改善に期待したいと思います。
※2トラベルナース:期間限定で働く看護師。過疎地など人手不足の職場の人員補充として採用されることが多い働き方。
『マイナビ看護師』事業責任者 医療・福祉エージェント事業本部 統括部長 河野 義明
マイナビ看護師「看護師白書2022年度版」
■ 調査期間:2023年2月28日(火)〜4月11日(火)
■ 調査方法:インターネット調査
■ 調査対象:看護人材紹介サービス『マイナビ看護師』登録会員
■ 調査機関:自社調べ
■ 有効回答数:1,271名
※そのほかの調査結果はメディカルサポネット(https://medical-saponet.mynavi.jp/)から確認できます。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する看護人材紹介サービス『マイナビ看護師』は、登録会員(看護師1,271名)を対象とした、「看護師白書2022年度版」の結果を発表しました。当調査を通して、看護師の勤務環境とその課題、ハラスメントの実態、また、年次有給休暇の取得状況などが明らかになりました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-0ee746f4782dfedd29e0-7.jpg ]
【TOPICS】
看護師の月平均の時間外労働時間は「5時間未満」が30.3%で最多。経年比較すると「なし」の割合が3年連続で増加傾向に【図1、2】
仕事上でストレスを感じると答えた看護師は89.5%で、約半数が「ほぼ毎日感じている」と回答。ストレスの内容は「人間関係」が62.4%で最多【図3、4】
自身の職場で医師の働き方改革について「実施している」または「実施を予定・検討している」と答えた看護師は14.2%と少数派に。医師の負担軽減につながる「診療看護師」の資格について、約3人に1人が「機会があれば資格取得したい」と回答【図5、6】
【調査概要】
看護師に1カ月の残業時間を聞いたところ、「5時間未満」が30.3%で最多となり、次いで「なし」が18.0%、「5〜10時間未満」が17.7%、「10〜20時間未満」が15.3%で続いた。50時間以上残業している割合は2.5%で、時間外労働の上限規制である月45時間を超えている人も一部いた。一方、経年で比較すると残業が「なし」の割合は3年連続で増えており、「5〜10時間未満」の割合と合わせると、20年度は56.2%、21年度は58.0%、本年度は66.0%と増加傾向で、年々看護師の労働環境が改善されている様子がわかる。【図1、2】
【図1】1カ月間の時間外労働(残業)時間
(申告していないサービス残業時間も含む実質の時間/月平均)
[画像2: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-66d48934b3c32ede61cc-0.png ]
【図2】1カ月間の時間外労働(残業)時間 経年比較
[画像3: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-52e4f0bff2103394182e-1.png ]
現在の職場で仕事をする上でのストレスについて聞いたところ、「ほぼ毎日感じている」が49.4%で最多となり、「週に何度かは感じている」が27.1%、「月に何度かは感じている」が13.1%で、89.6%が仕事をする上で何らかのストレスを感じていることがわかった。また、ストレスを感じている内容として、「上司や同僚との人間関係」が最多で62.4%、次いで「仕事の内容」(50.3%)、「仕事量の多さ」(47.2%)が挙がった。【図3、4】
【図3】現職場で仕事をする上での「ストレス」について
[画像4: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-4556084402db6261c817-2.png ]
【図4】何に対して「ストレス」を感じるか
(ストレスを感じていると回答した人/n=1140)
[画像5: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-ac0b5d548718d6a2d528-3.png ]
自身の職場での医師の働き方改革について「実施している」または「実施を予定・計画している」と答えた看護師は14.2%と少数で、最多の回答は「わからない」で58.9%だった。また、医師の負担軽減につながる診療看護師※1の活用について、「資格を保有している」看護師は1.7%にとどまった。「資格を取得する予定・計画がある」は0.9%「機会があれば資格取得したい」は31.2%となった。【図5、6】
※1診療看護師:医師と連携し、一定レベルの診療(特定行為)を行うことができる資格のこと
【図5】現在の職場では、「医師の働き方改革」への取り組みは、実施・計画されているか
[画像6: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-d9d9719d0052239b4ed7-4.png ]
【図6】医師の負担を軽減するため「診療看護師」の活用が挙げられるが、
「診療看護師」の資格の取得についての意向
[画像7: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-859fadbb39956eb1b765-5.png ]
【総評】
[画像8: https://prtimes.jp/i/2955/1809/resize/d2955-1809-aa044d9a4c19ce4bbef5-6.jpg ]
本調査では、2022年度における看護師の労働環境の実態が明らかになりました。時間外労働が「なし」の割合が3年連続で増加しており、職場環境が改善されていることが分かります。背景には、夜勤のない常勤看護師やトラベルナース※2などをはじめとする多様な働き方のおかげで看護師一人に掛かる負担が軽減されたことや、前残業の撤廃等の取り組みがあると推察します。
また、2024年4月より本格的に医師の働き方改革が始まりますが、看護師への影響はまだ強くないようです。診療看護師の資格について約3人に1人が「機会があれば取得したい」と回答していますが、医師の業務軽減のためのタスク・シフト/シェアが進むと、診療看護師の存在は今後ますます重要になり、それに伴って看護師の業務見直しも必要になると思います。一方で、以前より業務量が増えたと感じる可能性もあるので、看護師だけではなく医療従事者全体で業務連携することで、看護師がより重要度の高い業務に集中できるようにするなどの改善に期待したいと思います。
※2トラベルナース:期間限定で働く看護師。過疎地など人手不足の職場の人員補充として採用されることが多い働き方。
『マイナビ看護師』事業責任者 医療・福祉エージェント事業本部 統括部長 河野 義明
マイナビ看護師「看護師白書2022年度版」
■ 調査期間:2023年2月28日(火)〜4月11日(火)
■ 調査方法:インターネット調査
■ 調査対象:看護人材紹介サービス『マイナビ看護師』登録会員
■ 調査機関:自社調べ
■ 有効回答数:1,271名
※そのほかの調査結果はメディカルサポネット(https://medical-saponet.mynavi.jp/)から確認できます。