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【小学生親子900人に聞く、ランドセルに関する実態調査】「ランドセル白書2020」8割以上の小学生が「“ランドセル痛”」を感じた経験!親が気にすること1位「背負ったとき、姿勢が悪くなっていないかどうか」多数の親が、子どもの姿勢やランドセルの背負い方が気になると回答!

「ララちゃんランドセル」でおなじみの株式会社羅羅屋(所在地:埼玉県川口市、代表取締役:安東 裕子、以下 羅羅屋)は全国900人の小学生とその親を対象に「ランドセルの選び方と実態」を調査し、「ランドセル白書2020」としてまとめましたので、お知らせいたします。


■調査まとめ
今回の調査では、8割以上の小学生がランドセルによる「重さ」や「痛み」を感じたことがあると回答する結果となりました。また、子どものランドセルの背負い方に関して、姿勢が悪くなっていないかを気にする親が約過半数をも占めるなど、「重さや痛み、姿勢」を気にする親子の切実な姿が浮き彫りになりました。ところがその一方で、親がランドセルの購入の際に「子どもの好きな“色やデザイン”を重視して購入している」という、『ランドセルの素材・機能ではなく、見た目』で選んでしまっているという実態が明らかになりました。
今回の調査結果を受けて、大正大学の人間学部 人間環境学科白土教授は「脱ゆとり教育など社会的な流れにより、教材量が増加しているため、ランドセル自体の軽量化では効果が薄い。ランドセルの選びかたは見た目や重量だけではなく、機能で選ぶ視点も大切だ」と解説しました。また、香取整形外科 香取院長は、「重いランドセルを背負って痛みを感じてしまうと、姿勢に悪影響を及ぼすことが考えられます。背負い方も大事ですが、痛みの少ないランドセルを選ぶことも大切です。特に肩ストラップの素材やフィット感が改善すれば、子供たちが感じる重さや痛みを軽減することができ、姿勢の改善などのメリットがあるかもしれません。
また、鎖骨への応力が分散すれば、その下にある神経血管束への圧迫に伴うしびれや循環障害を防げる可能性もあります」と見解を寄せました。


■ランドセル白書2020 トピックス
(1) 小学生の8割以上がランドセルを使う中で重さや体の痛みを感じた事があると回答
ランドセルの重さと痛みが原因で、高学年の5人に1人が肩こりに?

(2) 本末転倒?ランドセルの重さ・体の痛みへの親のアドバイスは“複数のかばんを持て”
痛みを感じる子に親は「かばんを複数持つこと」「荷物を学校に置いてくる」とアドバイス

(3) 親が気にすること1位「背負ったとき、姿勢が悪くなっていないかどうか(42.5%)」。
多数の親が、子どもの姿勢やランドセルの背負い方が気になると回答

(4) ランドセル選びは機能より見た目?親がランドセル購入時に重視すること1位「子どもが好きな色・デザイン・ブランドであること(50.0%)」
重さや痛みを感じる子ども。そんな子どもの姿勢が気になる親。機能よりデザインで選んでしまう親が原因?

(5) 調査考察:整形外科医と大学教授に聞いた、ランドセルの選びかた
重くなり続けるランドセルの中身。大事なのは、背負い心地などのランドセルの素材と機能性


■ランドセル白書2020 詳細
(1) 小学生の8割以上がランドセルを使う中で重さや体の痛みを感じた事があると回答
<ランドセルの重さと痛みが原因で、高学年の5人に1人が肩こりに?>
今回の調査では、小学1年生〜6年生とその親に、ランドセルに関する意識とその実態を、親子それぞれの視点で回答いただきました。
はじめに、ランドセルを使っていて「ランドセルが重い、体が痛い」と感じた経験を質問したところ、その経験がある小学生は82.6%となり、多数の小学生がランドセルによる重みや痛みを感じた経験があるという結果となりました【図1】。なかでも「小学1年生のとき(から)」に重さ・痛みを感じたという回答は63%に上り【図2】、最も多い痛みは「肩の痛み(54.2%)」との結果となりました。さらに高学年では約5人に1人がランドセルによる肩こりを経験しているという結果となりました【図3】。またWebアンケートとは別日に実施した小学生の座談会(定性補足調査)では「金曜日だけランドセルが重い」、「骨がガシーンとなるくらい痛い」などランドセル中身の重さや、痛みに関する子供の率直な意見も数多く聞こえてきました。

図1 あなたが普段、ランドセルを使っていて、「ランドセルが重い」または、「体が痛い」と感じる/感じたことはありますか。(SA):n=900
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_1.jpg
【図1】ランドセルを重い、体が痛いと感じた経験

図2 あなたがランドセルを使っていて、「ランドセルが重い」または「体が痛い」と感じる/感じたのは、何年生のとき(から)ですか。(MA):n=743
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_2.jpg
【図2】ランドセルの重さや痛みを感じた学年

図3 あなたが、「ランドセルが重い」または「体が痛い」と感じる/感じたとき、どのような症状がありましたか。あてはまるものをすべてお選びください。(MA):n=743
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_3.jpg
【図3】あらわれた症状


(2) 本末転倒?ランドセルの重さ・体の痛みへの親のアドバイスは“複数のかばんを持て”
<痛みを感じる子に親は「かばんを複数持つこと」「荷物を学校に置いてくる」とアドバイス>
子どもからランドセルの重さ・体の痛みを訴えられたときの親の対処法は「持ち運ぶ荷物をランドセルに全部入れず、他のかばん・バッグなどに分けて持たせるようにさせた(35.1%)」や、いわゆる“置き勉”と言われる「家では使わない教科書やノートを、学校に置くようにアドバイスした(23.5%)」などと、ランドセルの素材や機能に頼らず、少しでも重さを軽減することで対処する実態が明らかになりました【図4】。
また、子どもが重さや痛みを感じたときにとった対処法は「お母さんやお父さんに「ランドセルが重い」または「体が痛い」と伝えた(29.5%)」、「持ち運ぶ荷物をランドセルに全部入れず、他のかばん・バッグなどに分けて持つようにした(21.9%)」、「家では使わない教科書やノートを、学校に置くようにした(19.2%)」とお父さんお母さんの助言に従っている結果となりました【図5】。特に小学1年生ではお母さんやお父さんに「ランドセルが重い」または「体が痛い」と伝えた41.7%と半数近くが親に相談しており、他の学年より親の重要性が高いと言えるかもしれません。

図4 ランドセルを使っているお子さまから「ランドセルが重い」または「体が痛い」と言われたとき、その「重さ」や「痛み」に対して、あなたは何か対処されましたか。(MA):n=723(子どもからランドセルの重さや体の痛みを訴えられた経験のある親)
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_4.jpg
【図4】ランドセルの重さや痛みを訴える子への、親の対処

図5 あなたが「ランドセルが重い」または「体が痛い」と感じる/感じたとき、その「重さ」や「痛み」を解決するために、何かしたことはありますか。(MA):n=743(重さ・痛みを感じたことがある子)
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_5.jpg
【図5】ランドセルの重さや痛みへの、子の対処方法


(3) 親が気にすること1位「背負ったとき、姿勢が悪くなっていないかどうか(42.5%)」。
<多数の親が、子どもの姿勢やランドセルの背負い方が気になると回答>
親に、子どものランドセルの背負い方を意識、または気にしているかを質問したところ、42.9%の親がランドセルの背負い方を意識している・気にしていると回答し【図6】、子供の姿勢、ランドセルの重さを気にする親の実情が明らかになりました。親が背負い方で意識している・気にしていることの1位は「背負ったとき、姿勢が悪くなっていないかどうか(42.5%)」、2位が「背負ったとき、肩ベルトが左右均等になっているかどうか(37.8%)」と特に重さからくるランドセルを背負ったときの子どもの姿勢を気にする親の実情が浮き彫りになりました【図7】。

図6 あなた、およびあなたのお子さまは、ランドセルの「背負い方」について普段、どのくらい意識して(気にして)いらっしゃいますか。あなたご自身(SA):n=900
画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_6.jpg
【図6】親のランドセルの背負い方に関する意識

図7 あなた、またはあなたのお子さまがランドセルの背負い方について意識されている・気にしているのはどのようなことですか。/あなたが意識されている・気にしていること(MA):n=386(背負い方を意識・気にしている人)
画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_7.jpg
【図7】子のランドセルの背負い方で親が意識している or 気にしていること

(4) ランドセル選びは機能より見た目?親がランドセル購入時に重視すること1位「子どもが好きな色・デザイン・ブランドであること(50.0%)」
<重さや痛みを感じる子ども。そんな子どもの姿勢が気になる親。機能よりデザインで選んでしまう親が原因?>
ランドセルの重さ・体の痛みを感じる子どもが多く、親も子供の姿勢やランドセルの重さからくる背負い方を気にしている一方で、親がランドセルを購入する時に重視することの1位は「子どもが好きな色・デザイン・ブランドであること(50.0%)」と機能より見た目が重視される結果が明らかに【図8】。ランドセルに対する全体的な満足度も親81.3%、子81.6%と高い満足度が得られている一方、肩ベルトの背負い心地(背負ったときに体に合っているか、痛くないか)に関する満足度は親69.0%、子69.0%と見た目には満足しつつも背負い心地の機能には満足していない一面も浮き彫りとなりました【図9、10】。
また、親が選び直すなら重視したいことでは1位「ランドセル本体が軽いものを選びたい(30.3%)」、2位「子どもが好きな色・デザイン・ブランドを選びたい(28.9%)」、3位「子どもが背負ったときに痛くないものを選びたい(24.1%)」と次に買うなら見た目よりも機能を優先したい実情が明らかになりました【図11】。

図8 あなたがお子さまのためにランドセルを購入された際、どのようなことを重視して選ばれましたか。(MA):n=900
画像8: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_8.jpg
【図8】親がランドセル購入の際に重視したこと

図9 お子さまにお選びになったランドセルについて、あなたご自身の満足度はどの程度ですか。(SA:項目別満足度):n=900
画像9: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_9.jpg
【図9】親のランドセルへの満足度 ※とても満足している、やや満足していると答えた人の割合

図10 あなたは、今使っている自分のランドセルについて、どのくらい満足していますか。(SA:項目別満足度):n=900
画像10: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_10.jpg
【図10】子どものランドセルへの満足度 ※とても満足している、やや満足していると答えた人の割合

図11 あなたがもし、ランドセルを購入したときに戻ってもう一度選び直せるとしたら、どうしたいと思われますか。(MA):n=900
画像11: https://www.atpress.ne.jp/releases/211011/LL_img_211011_11.jpg
【図11】選び直せるとしたら、どんなランドセルを選びたいか(親)

(5) 調査考察:整形外科医と大学教授に聞いた、ランドセルの選び方のアドバイス
<重くなり続けるランドセルの中身。大事なのは、背負い心地などのランドセルの機能性>
今回の調査では、8割以上の小学生がランドセルによる「重さ」や「痛み」を感じたことがある一方、親はランドセルの購入の際に「子どもの好きな“色やデザイン”を重視して購入」という、『ランドセルの機能ではなく、デザイン』で選んでしまっているという実態が明らかになりました。

この結果を受けて、大正大学人間学部 人間環境学科 白土教授は次のようにコメントしています。
「私が、2017年に小学1〜3年生20人が使っているランドセルの重さを測定したところ、結果は最高で9.7キロ、平均は7.7キロとなり、体重が20キロにも満たない低学年の子どもの通学が、毎日“苦行”のようになっていることが分かりました。文科省は置き勉などを工夫例に挙げ、「持ち物の重さや量について適切な配慮をして欲しい」という内容で通達を出しましたが、具体的な対策は各学校に任せる形となっています。今回の調査においても、置き勉を可とするも未だ重く大きなランドセルを背負う他にも、上履きや給食袋、体育着、高学年に上がるにつれ、笛やハーモニカ、絵具等音楽や図画工作に関わる補助教材など荷物が増加していきます。
ランドセルの選び方は、見た目だけでなく重さや痛みを軽減する背負い心地や肩への機能が肝要で、保護者として的確なアドバイスが必要です。」

また、香取整形外科 香取院長は下記のようにコメントを寄せました。
「北米小児整形外科学会において、バックパックの重量は体重の15%以下が望ましいとされています。また、アメリカ整形外科学会からの提言では、長期にわたるバックパックの過荷重が、小児の腰痛・背部痛・肩こりなどの諸症状や、側弯などの構築性障害を引き起こす可能性が指摘されています。まずはこのことを教育の現場で考えていただくことが大切です。しかしながら、多くの日本の子供たちは、現在でも重い教材を持って移動することを強いられています。ランドセルは6歳から12歳までの長期に渡って使用することが想定されています。この時期は体格も著しく成長するのでランドセルはそれを見越して慎重に選択すべきと思います。
肩ストラップの素材やフィット感が改善すれば、子供たちが感じる重さや痛みを軽減することができ、姿勢の改善などのメリットがあるかもしれません。また、鎖骨への応力が分散すれば、その下にある神経血管束への圧迫に伴うしびれや循環障害を防げる可能性もあります。成長の段階にあわせて機能性を重視したランドセルを選んで欲しいと思います」


■大正大学 人間学部 人間環境学科 白土教授プロフィール
白土健(しらど・たけし)大正大学人間学部教授、学長補佐。1959年東京都生まれ。明治大学政治経済学部卒、多摩大学大学院経営情報学研究科修了。株式会社プリンスホテル、財団法人日本ホテル教育センター(現:一般財団法人日本ホテル教育センター)企画開発室長、シダックス株式会社社長室、育英短期大学、松蔭女子大学(現:松蔭大学)教授を経て現職。子どもに関わる消費行動を研究している。主な著書「こども文化・ビジネスを学ぶ」八千代出版、「なぜ、子どもたちは遊園地に行かなくなったのか?」創成社


■香取整形外科 香取院長プロフィール
香取勧(かとり・すすむ)1972年生まれ 1997年東邦大学医学部卒・同整形外科学教室入局。横浜東邦病院・川崎社会保険病院を経て2008年より医療法人社団多聞会理事長・香取整形外科院長。日本整形外科学会専門医・日本脊椎脊髄病学会専門医・世田谷区医師会理事。


■調査概要
表題 :ランドセルに関する親子の意識調査
調査主体:株式会社羅羅屋
調査方法:インターネット調査[調査協力:クロス・マーケティング]
* 親子で一緒に回答してもらい、子への回答は
親が子どもに聞いた上で回答するようアンケート上で説明
調査期間:2019年7月12日(金)〜2019年7月16日(火)
調査対象:一都三県
回答人数:小学生男子450人と小学生女子450人。及びその親
- 親はランドセルを検討・購入する際に多少なりとも関与していること
- ランドセルを多少なりとも利用している子ども
- 低学年・中学年・高学年×男女で、以下の通り割付
計900サンプル(小学生1〜6年生とその親:男児女児75組ずつ)を対象に実施。

※注:回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しています。
そのため、各回答の合計が100%にならない場合があります。


■定性補足調査
上記に加え、定量調査の回答者から参加希望者をリクルートし、インタビュー調査を実施
・対象3グループ×8組の親子
G1:小1〜2年生とその親
G2:小3〜4年生とその親
G3:小5〜6年生とその親


■手法
フォーカスグループインタビュー(1グループ120分)


■調査機関
2019年8月3日(土)


■会社概要
会社名: 株式会社羅羅屋
所在地: 〒334-0013 埼玉県川口市南鳩ヶ谷3-22-1
代表者: 代表取締役 安東 裕子
設立 : 1974年8月23日
URL : https://raraya.co.jp/
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