<水を考えるプロジェクト「口飲み」ペットボトル水の細菌数を調査> 夏本格化!「口飲み」後48時間経過した飲みかけのペットボトルは細菌の温床!? ウォーターサーバーで利用されているRO水では減少傾向
[15/08/04]
提供元:@Press
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“水”の安全性や選び方、活用方法を改めて考え直すことを目的とする「水を考えるプロジェクト」(所在地:東京都渋谷区)では、夏が本格化し気候の変化から水の飲用需要が高まるタイミングで、多く飲用されるペットボトル入りの水の飲用経過と原水の違いによる菌の増殖について、2015年7月に検証実験をおこないました。
■背景
8月は菌の繁殖に適した気温が続く季節!
飲みかけペットボトル水は、細菌の温床になっていることも?
暑くなり始め、水の飲用需要が高まる初夏は、多湿な気候も手伝って、水の飲用需要が増加します。それにつれ、手軽に水分を摂取できるペットボトル入りの水を摂取し、飲みかけのペットボトルを持ち歩く人を多く見かけます。特に猛暑日が続く8月は、細菌の繁殖が活発になり(20〜40℃が適温[食品安全委員会])注意が必要になる季節です。
そこで、当プロジェクトでは、「口飲み」したペットボトル水ではどの程度菌の増殖に違いがあるのか、経過時間・原水の違いによって検証いたしました。
(試験機関:一般財団法人北里環境科学センター、北生発2015_0116号)
■実験考案
「口飲み」後48時間経過した飲みかけのペットボトルは細菌の温床!?
ウォーターサーバーなどで多く利用されているRO水では減少傾向。
検証の結果、原水の違いによって菌の増殖に差があることがわかりました。
国産天然水(1)・国産天然水(2)では菌が増殖する傾向に、一方、ウォーターサーバーなどで多く利用されている逆浸透膜(RO膜)で処理した水、RO水では菌数が減少する傾向がみられました。
各種試験水に添加した菌の菌数変動を時系列でみると、保管期間24時間までは各種の試験水の菌数は大きな変動はみられませんでしたが、保管期間48時間を経過すると菌数が増加するものもみられました。
・実験結果グラフ
https://www.atpress.ne.jp/releases/69539/img_69539_1.png
■実験方法
首都大学東京客員教授 矢野 一好先生監修の元、北里環境科学センターにて実験を実施。
【試験に用いた水の種類】
●国産天然水:2種(国産天然水(1)、国産天然水(2))
●RO水:逆浸透膜(RO膜)で処理した水 (ミネラル添加RO水についても実施)
【試験方法】
●各試験水500mlにカンジダアルビカンス
(Candida albicans NBRC1594:約1,700個/ml)を添加
●室温(25℃前後)で保持
●0、24、48、72時間経過後に菌数測定
■実験結果
原水によって見た目が同じでも細菌が増えているものも。
本試験では各種試験水に添加した菌の挙動を確認しました。
その結果、初期菌数からの増減において、国産天然水(1)・国産天然水(2)では、48時間後から菌数が増加。一方、RO水・ミネラル添加RO水については、時間経過とともに菌数が減少する結果となりました。
菌数の増減は試験水の種類によって2つのパターンに分かれています。
【パターン1:72時間後には菌が増加する傾向】
1. 国産天然水(1) 2. 国産天然水(2)
【パターン2:時間経過とともに菌が減少する傾向】
1. RO水 2. ミネラル添加RO水
・経過状況
https://www.atpress.ne.jp/releases/69539/img_69539_2.png
■公立大学法人 首都大学東京 客員教授 矢野 一好先生の解説
実験の結果、飲みかけのペットボトル水を放置しておくと、原水によっては菌が増殖しやすいことがわかった。理由は、添加した菌の増殖に必要な栄養成分の含有量が原水の種類によって違うことによると推測した。
今回の試験には、ヒトの口の中にいる細菌の一種であるカンジダを用いた。
前回の実験(2015年6月11日発表)では、飲料水の微生物基準項目である「大腸菌」を使用した。その結果、時間経過とともに、菌数が増加する試験水と菌数が減少する試験水に大別できた。
今回の試験では、「口飲み」することを想定して、口の中の細菌の一種を用いて試験した。その結果、菌数の変動幅は大腸菌よりも小さかったが、変動の傾向は大腸菌の場合と同様、国産天然水では増加傾向にあり、RO水では減少傾向が見られた。
今回の試験でも、菌数の減少傾向がみられたRO水は、逆浸透膜(RO膜:Reverse Osmosis Membrane)というフィルターで原水をろ過しているので、菌の増殖に必要な栄養成分も除去される。そのため、今回の実験に使用したカンジダも増殖できなかったものと推測する。
高温多湿の夏に外出するときは、熱中症対策としてボトル水を持ち歩くことも多い。ボトルに直接口をつけて飲む「口飲み」はできる限り避け、「口飲み」した場合は、少なくとも当日中には飲み切ることを推奨する。
【矢野 一好】
公立大学法人 首都大学東京 客員教授 保健学博士(北里大学)
一般財団法人機能水研究振興財団理事、東京都食品安全情報評価委員会副委員長、北里大学衛生学部卒業(保健学博士)。東京都健康安全研究センター微生物部長、一般財団法人北里環境科学センター微生物部長、特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会常任理事を経て現職。
■『水を考えるプロジェクト』概要
プロジェクト名: 「水を考えるプロジェクト」
設立年月日 : 2015年3月4日(水)
活動目的 : 飲用水の安全性に興味を持ち、きちんと理解した上で
飲用水を選ぶ・飲むことを啓発する。
サイトURL : http://www.mizu-kangaeru.jp/
<参画メンバー>
・井上 正子
(医学博士・管理栄養士 日本医療栄養センター所長)
・橋本 淳司
(水ジャーナリスト / アクア・コミュニケーター / アクアスフィア代表)
・矢野 一好
(公立大学法人 首都大学東京 客員教授 保健学博士(北里大学))
■背景
8月は菌の繁殖に適した気温が続く季節!
飲みかけペットボトル水は、細菌の温床になっていることも?
暑くなり始め、水の飲用需要が高まる初夏は、多湿な気候も手伝って、水の飲用需要が増加します。それにつれ、手軽に水分を摂取できるペットボトル入りの水を摂取し、飲みかけのペットボトルを持ち歩く人を多く見かけます。特に猛暑日が続く8月は、細菌の繁殖が活発になり(20〜40℃が適温[食品安全委員会])注意が必要になる季節です。
そこで、当プロジェクトでは、「口飲み」したペットボトル水ではどの程度菌の増殖に違いがあるのか、経過時間・原水の違いによって検証いたしました。
(試験機関:一般財団法人北里環境科学センター、北生発2015_0116号)
■実験考案
「口飲み」後48時間経過した飲みかけのペットボトルは細菌の温床!?
ウォーターサーバーなどで多く利用されているRO水では減少傾向。
検証の結果、原水の違いによって菌の増殖に差があることがわかりました。
国産天然水(1)・国産天然水(2)では菌が増殖する傾向に、一方、ウォーターサーバーなどで多く利用されている逆浸透膜(RO膜)で処理した水、RO水では菌数が減少する傾向がみられました。
各種試験水に添加した菌の菌数変動を時系列でみると、保管期間24時間までは各種の試験水の菌数は大きな変動はみられませんでしたが、保管期間48時間を経過すると菌数が増加するものもみられました。
・実験結果グラフ
https://www.atpress.ne.jp/releases/69539/img_69539_1.png
■実験方法
首都大学東京客員教授 矢野 一好先生監修の元、北里環境科学センターにて実験を実施。
【試験に用いた水の種類】
●国産天然水:2種(国産天然水(1)、国産天然水(2))
●RO水:逆浸透膜(RO膜)で処理した水 (ミネラル添加RO水についても実施)
【試験方法】
●各試験水500mlにカンジダアルビカンス
(Candida albicans NBRC1594:約1,700個/ml)を添加
●室温(25℃前後)で保持
●0、24、48、72時間経過後に菌数測定
■実験結果
原水によって見た目が同じでも細菌が増えているものも。
本試験では各種試験水に添加した菌の挙動を確認しました。
その結果、初期菌数からの増減において、国産天然水(1)・国産天然水(2)では、48時間後から菌数が増加。一方、RO水・ミネラル添加RO水については、時間経過とともに菌数が減少する結果となりました。
菌数の増減は試験水の種類によって2つのパターンに分かれています。
【パターン1:72時間後には菌が増加する傾向】
1. 国産天然水(1) 2. 国産天然水(2)
【パターン2:時間経過とともに菌が減少する傾向】
1. RO水 2. ミネラル添加RO水
・経過状況
https://www.atpress.ne.jp/releases/69539/img_69539_2.png
■公立大学法人 首都大学東京 客員教授 矢野 一好先生の解説
実験の結果、飲みかけのペットボトル水を放置しておくと、原水によっては菌が増殖しやすいことがわかった。理由は、添加した菌の増殖に必要な栄養成分の含有量が原水の種類によって違うことによると推測した。
今回の試験には、ヒトの口の中にいる細菌の一種であるカンジダを用いた。
前回の実験(2015年6月11日発表)では、飲料水の微生物基準項目である「大腸菌」を使用した。その結果、時間経過とともに、菌数が増加する試験水と菌数が減少する試験水に大別できた。
今回の試験では、「口飲み」することを想定して、口の中の細菌の一種を用いて試験した。その結果、菌数の変動幅は大腸菌よりも小さかったが、変動の傾向は大腸菌の場合と同様、国産天然水では増加傾向にあり、RO水では減少傾向が見られた。
今回の試験でも、菌数の減少傾向がみられたRO水は、逆浸透膜(RO膜:Reverse Osmosis Membrane)というフィルターで原水をろ過しているので、菌の増殖に必要な栄養成分も除去される。そのため、今回の実験に使用したカンジダも増殖できなかったものと推測する。
高温多湿の夏に外出するときは、熱中症対策としてボトル水を持ち歩くことも多い。ボトルに直接口をつけて飲む「口飲み」はできる限り避け、「口飲み」した場合は、少なくとも当日中には飲み切ることを推奨する。
【矢野 一好】
公立大学法人 首都大学東京 客員教授 保健学博士(北里大学)
一般財団法人機能水研究振興財団理事、東京都食品安全情報評価委員会副委員長、北里大学衛生学部卒業(保健学博士)。東京都健康安全研究センター微生物部長、一般財団法人北里環境科学センター微生物部長、特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会常任理事を経て現職。
■『水を考えるプロジェクト』概要
プロジェクト名: 「水を考えるプロジェクト」
設立年月日 : 2015年3月4日(水)
活動目的 : 飲用水の安全性に興味を持ち、きちんと理解した上で
飲用水を選ぶ・飲むことを啓発する。
サイトURL : http://www.mizu-kangaeru.jp/
<参画メンバー>
・井上 正子
(医学博士・管理栄養士 日本医療栄養センター所長)
・橋本 淳司
(水ジャーナリスト / アクア・コミュニケーター / アクアスフィア代表)
・矢野 一好
(公立大学法人 首都大学東京 客員教授 保健学博士(北里大学))