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調整していた材料系の銘柄などを見直す余裕も

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。59.29円高の16996.61円(出来高概算13億7000万株)で前場の取引を終えた。NYダウの最高値更新や為替の円安基調、トヨタ自<7203>の上方修正が好感され、買い先行の展開に。また、昨日2%超の下落となっていたソフトバンク<9984>の切り返しも日経平均をけん引する格好となり、寄り付き直後には一時17045.49円まで上げ幅を広げる局面をみせた。
 ただ、過熱警戒感もくすぶるなか、買い一巡後は17000円を挟んでのこう着となっている。もっとも、下値不安の少ない需給状況であるため投資家の参加意欲は強く、短期筋の値幅取り狙いの資金は新興市場の主力銘柄や材料系の銘柄などにシフトしている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり値下がりが拮抗。規模別指数では中型株指数のみがマイナスであり、小型株指数の強さが目立つ。セクターでは水産農林、サービス、輸送用機器、ゴム製品が堅調。半面、不動産、パルプ紙、その他金融、電力ガスが利食い優勢に。

 日経平均は17000円を挟んでのこう着となっているが、想定内の値動きであろう。調整局面においては日銀によるETF買入れが意識されるため、押し目買い意欲は強そうである。トヨタ自<7203>が決算を評価した値動きをみせていることも、安心感につながる。
 ただ、日経平均がこう着の中では、個人主体の短期資金などは値動きの軽い小型株や材料系の銘柄などにシフトしやすいだろう。特に、日経平均が7年ぶりの高値をつけるなど先高感が強まるなか、投資余力も拡大しているとみられる。ミクシィ<2121>の高値更新で資金回転は利いており、調整していた材料系の銘柄などを見直す余裕の流れに向かわせやすい。(村瀬智一)

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