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利益確定の流れからじり安基調に

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反落。357.36円安の18725.74円(出来高概算11億6000万株)で前場の取引を終えた。10月30日の米国市場は、売り買い交錯となる中で銀行株に売りが広がり、引けにかけて下落する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円安の18880円となるなか、これにさや寄せする格好から、利益確定の流れが先行した。その後も中国経済の先行き不透明感等から鉄鋼株が下げ幅を広げるなど、じり安基調に。
 セクターでは鉄鋼が4%超の下げとなったほか、海運、陸運、電力ガス、倉庫運輸、銀行、非鉄金属、食料品、不動産などの弱さが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の7割を超えている。指数インパクトの大きいところでは、日東電<6988>、TDK<6762>、日本ガイシ<5333>が堅調。ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>、セコム<9735>、電通<4324>などが冴えない。

 祝日を控えていることから商いが膨らみづらく、利益確定の流れからじり安基調となっている。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>辺りの弱さが重しとなっている。また、10月の中国の財新製造業PMIは48.3と、9月(47.2)から上昇したが、50を8ヶ月連続で下回っていることの方が材料視されたようだ。
 日経平均は5日線に上値を抑えられる格好となり、もち合いレンジの下限レベルでの推移。ボリンジャーバンドでは+1σを挟んでの推移であり、踏ん張りをみせておきたいところであろう。物色は決算のほか、テーマ性のある材料株での短期的な値幅取りになりそうだ。(村瀬智一)

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