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今晩の米国市場休場で様子見ムード広がる

後場の投資戦略
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23126.92;-78.51TOPIX;1613.19;-3.41

[後場の投資戦略]

 先週末の米国株式相場は続落した。市場では本格的な調整局面入りを指摘する向きもあるが、どうだろうか。株価を見ているだけでは分かりにくい。そこで、株式市場以外の金融資産の動きを見てみる。

 今回は金(ゴールド)。金は経済や市場に対する警戒感が高まる場面で資金が向かいやすい「安全資産」としての側面を持つ。先週末のように株価急落場面では金が買われる傾向が強い。ところが、先週末、金は株価急落に対しほとんど無反応といってもよい値動きだった。大阪取引所の金先物(21年8月限)は、株価急落前の9月2日の日中取引で1グラム6621円だった。本日午前は6630円台と株価急落前とほぼ同水準。株価急落を警戒する動きは乏しいようだ。

 再び株式市場内に視線を移してみる。「恐怖指数」とも言われるVIX指数。少し細かいが詳しく見ると、ダウ平均が一時1000ドルを超す下げとなった3日のVIX指数は前日比7.03pt高の33.60pt、翌4日には一時38.28まで上昇したものの、結局前日比2.85pt安の30.75ptで取引を終えた。4日の米国株式相場は続落したのだが、警戒感は早くも後退し始めたようにも見える。VIX指数の日本版とも言える日経VIはどうか。米株価急落を受けた4日には前日比2.68pt高の25.13と上昇したものの、安倍首相の辞任報道を受け日経平均が急落した先月28日の水準は上回らなかった。今日の午前は23pt台に低下している。警戒感は後退しているようだ。

 金価格に表れているように、株式市場の外では株価下落に対する警戒感は思うほど高まっていない。また、VIXや日経VIの推移をみると、株式市場内でも警戒感は早くも後退しているようにも見える。こうした動きを見る限りにおいては、今回の相場下落は投資環境などの構造的な変化を映した本格的な調整相場入りではなく、株価上昇局面でのスピード調整と見る方が的確なのかもしれない。

 さて、後場の東京株式市場で日経平均はもみ合いとなりそうだ。今日はレイバーデーの祝日で米国市場が休場となる。東京市場はレイバーデー明け後の海外勢の動向に対する不透明感から積極的な売買は手控えられそうだ。


<AK>

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