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【中国の視点】政府は不動産業界を救えない、価格総崩れの覚悟が必要

注目トピックス 経済総合
浙江省寧波市のデベロッパー最大手、興潤置業が経営破綻に陥ったことについて、一部では、政府が救済に入るとの期待が浮上。一方、中国人民銀行(中央銀行)はこのほど、興潤置業の救済に関与したとの報道を否定した。

専門家は、世界同時不況が起きた2008年に総額4兆元(約66兆円)の景気対策が打ち出されたことが不動産バブルを作ったと批判。住宅の年間成約額が2008年の3兆元以下から
2013年の8兆元に膨らんだほか、2013年だけで国内に12カ所のゴーストタウンが新たに作られたと指摘した。国内総生産(GDP)に占める不動産産業の割合は16%まで拡大し、業界向けの新規貸出額が全体の26%を占めており、もはや政府の力で救える規模ではないと警告した。

また、仮に政府が大金を投入して不動産市場を一時救済してもその後遺症は2008年の数倍になる恐れがあると指摘された。政府が市場原理を最大限に利用して歪んだ市場を矯正させることが正しい選択だと提言された。そのため、金融や不動産市場などで短期的な痛みに耐える必要がある。

なお、これまで右肩上がりで上昇し続けてきた北京など主要都市では、値下げ販売や頭金の分割払いなど優遇策が相次いで導入されている。現時点では、大型都市での価格急落が報告されていないが、北京などの成約件数が急減しており、価格の総崩れが近いうちにやってくると予測されている。




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