後場に注目すべき3つのポイント〜緩和メリットセクターに資金が向かう
[14/12/19]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・中小型株などへの見直しが強まる
・ドル・円は119円07銭付近、黒田日銀総裁会見などを控え上値は限定的
・後場は黒田日銀総裁会見待ちも、中小型株への見直しの動きは継続か
■中小型株などへの見直しが強まる
日経平均は大幅に続伸。330.07円高の17540.12円(出来高概算12億5000万株)で前場の取引を終えた。大幅に続伸して始まり、節目の17500円を回復している。18日のNY市場は堅調な経済指標が好感されたほか、ロシアのプーチン大統領の会見内容を受けてロシア金融市場の回復が期待されたこと、ルーブル相場の安定などを意識したリスク選好の展開に。NYダウは400ドルを超える大幅上昇となり、シカゴ先物についても節目の17500円を上回る中、これにサヤ寄せする格好でのギャップ・アップから始まった。
ただし、寄り付き後に17551.07円まで上げ幅を広げた後は、日中値幅80円程度の狭いレンジに。セクターでは証券、不動産が3%超の上昇。その他金融、銀行、ゴム製品、保険、輸送用機器などが堅調。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の8割近くを占めている。
日経平均は、ギャップ・アップ後はこう着だが、想定内の動きであろう。ただ、17500円処が支持線として意識されてきており、想定よりも強さが感じられる。また、主力処が高止まりとなるなか、足元で調整が続いていた中小型株などへの見直しの動きが強まっており、年末ラリーを意識させる。
その他、日銀の金融政策決定会合の結果が注目される。現状維持でサプライズはないだろうが、黒田総裁の発言等を含め、何らかのサプライズが出てくる可能性もありそう。セクターでは、株高を背景に証券が上昇率トップだが、不動産、その他金融、銀行など、緩和メリット銘柄も上位であり、一段の緩和期待などが高まっているようである。
■ドル・円は119円07銭付近、黒田日銀総裁会見などを控え上値は限定的
ドル・円は119円07銭付近で推移。ドル・円は、東京株式市場が強含みに推移していることで堅調に推移しているものの、日本銀行金融政策決定会合の結果や黒田日銀総裁の会見を控えて上値は限定的。ユーロ・ドルは、1.2275ドルから1.2290ドルで推移。欧米金融政策の乖離、ギリシャ議会での第2回大統領選挙への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、146円03銭から146円25銭で推移。
12時10分時点のドル・円は119円07銭、ユーロ・円は146円24銭、ポンド・円は186円49銭、豪ドル・円は97円29銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日経平均は300円超の上昇、週末要因も外部環境の改善によるリスク選好ムード
・三菱UFJ<8306>や野村HD<8604>など金融株が堅調、緩和メリットセクターに資金
・後場は黒田日銀総裁会見待ちも、中小型株への見直しの動きは継続か
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
14:30 11月全国百貨店売上高
15:30 黒田日銀総裁、記者会見
<海外>
16:00 独・11月生産者物価指数(前年比予想:-1.1%、10月:-1.0%)
<KO>