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米国株式市場見通し:7-9月期決算が本格化

注目トピックス 市況・概況
12日(月)はコロンバスデーで、一部金融機関などが休業となるものの、株式市場は通常取引となる。先週発表されたFOMC議事録で大半の委員が利上げ見送りを支持していることが明らかとなり、年内の利上げが難しいと見る向きが優勢となった。今週から市場の注目は7-9月期決算に移ることが予想されるが、10月9日時点のファクトセット社の集計によると、S&P500全体では5.5%の減益が予想されており、減益の主因はエネルギーセクターだが、素材、製造業、生活必需品、公益事業など他の多くのセクターでも減益が予想されており、注意が必要だ。

金融セクターの決算発表では、JPモルガン・チェース(13日)、ウェルズ・ファーゴ(14日)、バンク・オブ・アメリカ(14日)、ゴールドマン・サックス(15日)、シティグループ(15日)などが予定されている。低金利の継続を受けて、純金利マージン(調達金利と貸付金利の差)の縮小など経営環境に悪影響が出ていないかが注目点となるだろう。

ハイテクセクターでは、半導体のインテル(13日)やAMD(15日)、動画ストリーミングのネットフリックス(14日)などの決算発表が予定されている。先日、調査会社IDCが発表した7-9月期の世界PC出荷台数は、前年同期から大幅に減少した。しかしインテルが開発した、次世代プロセッサーの提供開始を控えたPC市場での買い控えを指摘する見方もあり、インテルやAMDにとってPC台数出荷の影響は限定的と見られる。

経済指標では、9月小売売上高(14日)、9月生産者物価指数(PPI)(14日)、9月消費者物価指数(15日)、9月鉱工業生産・設備稼働率(16日)などの発表が予定されている。小売売上高は2ヶ月連続で堅調に推移しており、9月も前月同様の0.2%増が予想されている。世界経済減速への警戒感が広がり、インフレ率も目標値に達しない中、年内の利上げは景気関連指標の動向にかかっていると言える。また、FOMCでの基礎資料となる地区連銀経済報告(ベージュブック)が14日に発表予定となっている。13-14日にかけて相次ぐ中国の重要経済指標発表にも注目したい。


(Horiko Capital Management LLC)

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