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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、“有事のドル買い”復活で

注目トピックス 市況・概況

今日から来週にかけての欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開となりそうだ。欧州連合(EU)離脱を争点とした英国民選挙では離脱支持が残留支持を上回る予想外の結果となり、リスク回避的な動きを背景に、ドル・円は一時100円を割り込んだ。しかし、「有事のドル買い」も強まっており、ドル・円が短期的に90円台前半を目指すような値動きは想定しにくい。

EU離脱を争点とした英国民投票は日本時間24日午前6時に締め切られ、開票作業に入り、残留・離脱の小差の攻防が続いたが、英選管が正式に離脱支持が残留支持を上回ったことを発表。英国政府は今後、投票結果に基づき議会での手続きを経て正式にEU離脱を決定する見通し。

投票前に繰り返し実施された世論調査では残留支持が離脱支持を上回っていたことで、市場は英国残留をメーンシナリオとしてきた。このため予想外の結果から先行き不透明感が強まり、リスク回避的な動きが強まっている。ただ、今回は円やユーロのほかドルにもまとまった買いが観測されている。

アジア市場では、ポンド・円は20%、ユーロ・円は12%の下落に対し、ドル・円は8%程度となった。ある市場筋は「ドル・円が2ケタになれば買いが入る」と指摘。米利上げ観測は急速に後退しているものの、これまで底堅い米株価に反応したドル買いが見込まれていることもドル・円の下げを抑える要因となりそうだ。目先はポンドの深刻な下落を阻止するために協調介入などが予想される。それまで市場の動揺は続き、円買いはさらに進む可能性はある。しかし、足元のドル買いが続けば対円で90円台前半に下げるような極端な展開にはならないのではないか。



【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・6月IFO企業景況感指数(予想:107.4、5月:107.7)
・21:30 米・5月耐久財受注(前月比予想:-0.5%、4月:+3.4%)
・23:00 米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:94.1、速報値:94.3)




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