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来週の相場で注目すべき3つのポイント:ポケモノミクス、東証マザーズ先物、地政学リスク

注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し

予想レンジ:上限16900-下限16300円

来週は、さらにトレンドが強まるかが注目されるところであるが、地政学リスクの高まりが重石になりそうである。フランス・ニースでのトラック暴走テロでは、テロ対策の難しさが露呈した。また、週末にはトルコで、軍の一部が主要都市で部隊を展開させるなどクーデターを試みる動きをみせたと伝えられている。その後、クーデターは失敗と伝えられているが、この影響を見極める必要がありそうだ。

日経平均は先週、一時16600円を回復している。16600-16800円は価格帯別出来高で商いの膨れている水準である。いったん上値を抑えられやすいところだろうが、テクニカル面では反対にトレンドが出やすい期間でもある。一目均衡表では雲がねじれを起こし、雲下限は16542円辺りから週末には16218円辺りまで切り下がる。そのため、雲を突破してくる可能性が高く、シグナルが好転してくる。

もっとも、これを一気に捉えるには外部環境の落ち着きのほか、金融政策等による押し上げが必要なほか、金融セクターや輸出関連等のリバウンド持続が不可欠であろう。任天堂については過熱警戒感もあるが、TOPIXインパクトが意識される時価総額水準でもあり、パフォーマンスの観点から組み込まざるを得ない状況である。日本のコンテンツビジネスへの評価は高まり、少なからずも先週のLINE<3938>にインパクトを与えた感はある。外部環境が落ち着きをみせ、日経平均の一段の上昇を想定するならば、いったんは「ポケモノミクス」から「アベノミクス」へのシフトは必要であろう。

そのほか、イベントとしては、19日に東証マザーズ指数を対象とした先物取引がスタートする。そーせい<4565>、ミクシィ<2121>、サイバーダイン<7779>等の時価総額の大きい銘柄の動向が注目されよう。仕掛け的な値動きに振らされやすく、短期筋にとっては値幅取り狙いの対象になるだろう。その他、初期段階では時価総額が小さく、品薄の銘柄等はイレギュラー的な価格が形成される可能性がある。短期筋の需給要因にも振らされやすくなるため、バリュエーション面での評価は見送る必要がありそうだ。



■為替市場見通し

来週のドル・円は主要国の株価にらみの展開となりそうだが、株高基調は維持されるとの見方が多く、ドル・円は底堅い動きが続くとみられる。菅官房長官は12日の会見で「バーナンキ氏から財政政策で名目GDPを上げるとともに、それと協調して金融政策はやるべきで、日銀には金融を緩和するための手段はまだいろいろ存在するという指摘があった」と語った。

市場関係者の間では、金融緩和の推進と積極財政の実施は「ヘリ・マネ政策」に類似するとの見方が多い。株式市場は株高につながる要因になると期待しており、リスク選好的な円売りは継続する可能性がある。日本株だけではなく、欧米やアジア諸国の株高が続けば6月24日の高値106円84銭を超えて108円レベルを目指す展開もあり得る。

ただ、ドル・円は短期間で大幅に上昇したことから、一部で過熱感が指摘されている。トルコで発生したクーデターの今後の展開や金融市場に及ぼす影響などを見極める必要があることから、リスク選好的な円売り・米ドル買いはやや抑制される可能性がある。また、今週から本格化する米企業決算発表(4-6月期)で市場予想を下回るケースが相次いだ場合や、ドル高に批判的なドナルド・トランプ氏が共和党の大統領候補に正式指名された場合、ポジション調整的なドル売りが増える可能性がある。



■来週の注目スケジュール

7月18日(月):中不動産価格指数、米NAHB住宅市場指数、欧外相理事会など
7月19日(火):マザーズ先物取引開始、米住宅着工件数、独ZEW期待調査など
7月20日(水):訪日外国人客数、百貨店売上高、独生産者物価指数、英失業率など
7月21日(木):全産業活動指数、米景気先行指数、米消費者信頼感指数など
7月22日(金):独製造業PMI、ユーロ圏製造業PMI、米製造業PMIなど
7月23日(土):G20財務相・中央銀行総裁会議など




<TM>

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