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新興市場見通し:マザーズ主力は上値窺う場面が続く、ZMP上場発表で関連物色も

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、円安進行とともに日経平均が一時節目の18000円台を回復するなか、マザーズ指数、日経ジャスダック平均ともに上昇した。特にマザーズでは、決算発表の一巡とともにそーせいグループ<4565>などの主力株に出遅れ感から資金が流入した。値動きの軽い小型材料株やテーマ株にも物色が向かった。マザース指数は週初から4日続伸したが、週末には目先の利益を確定する売りが優勢となった。なお、週間の騰落率は、日経平均が+3.4%であったのに対して、マザーズ指数は+6.7%、日経ジャスダック平均は+2.2%だった。

個別では、ミクシィ<2121>が週間で8.7%高、そーせいグループが同8.0%高、サイバーダイン<7779>が同10.9%高とマザーズ時価総額上位は全般堅調だった。そーせいグループの決算はサプライズなしとの見方が多かったが、水準訂正を意識した買いが向かったようだ。売買代金上位ではイグニス<3689>やモブキャスト<3664>が大きく上昇した。イグニスはVR(仮想現実)新子会社に作詞家の秋元康氏らが資本参加すると発表している。また、Jストリーム<4308>やアクトコール<6064>も週間のマザーズ上昇率上位に顔を出した。反面、フェニックスバイオ<6190>やグローバルウェイ<3936>が決算を受けて売られた。ジャスダック主力では、クルーズ<2138>が同13.0%高、平田機工<6258>が同10.7%高と堅調だった。クルーズは一部証券会社の新規高評価が観測された。一方、セプテーニ・HD<4293>は同6.1%安と軟調だった。売買代金上位ではZMP<7316>関連のフューチャーベンチャーキャピタル<8462>や、アスコット<3264>などが大きく買われた。また、ピクセルカンパニーズ<2743>やキタック<4707>が週間のジャスダック上昇率上位、新報国製鉄<5542>やアプライド<3020>が下落率上位だった。IPOでは、11月18日にフィル・カンパニー<3267>がマザーズへ新規上場したが、買い気配のまま初値が付かなかった。

今週の新興市場では、日経平均が18000円水準での値固めとなることが想定されるなか、地合い睨みの展開となりそうだ。そーせいグループなどのマザーズ主力株は上値抵抗線の突破を窺う場面が続くとみられる。短期の値幅取りを狙って値動きの軽い小型株への関心が高まっており、個別材料を受けた物色やテーマ株の循環物色が活発となろう。

マザーズではイグニスが人気化しているが、新タイトルなどを期待材料としてゲーム株に物色が向かいやすい地合いと言える。また、クルーズやシルバーエッグ・テクノロジー<3961>のように、市場では7-9月期決算を受けた新規レーティング付与や評価引き上げの動きが観測されており、見直しのきっかけとなろう。ZMP関連、ロシア関連など投資テーマに沿った銘柄の動向も引き続きマークしたい。

IPO関連では、11月22日にWASHハウス<6537>がマザーズ及び福証Q-Boardへ新規上場する。コインランドリーをチェーン展開し、成長期待などから一定の関心を集めているものの、公開規模がマザーズ上場案件としては大きい。なお、先週はZMP(12月19日、マザーズ)など9社の新規上場が発表されており、現時点で12月のIPO件数は計14社となった。自動運転車開発の有力ベンチャーとして注目されるZMPに対し、市場関係者や投資家の期待は高いようだ。




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