メディシス Research Memo(8):店舗数の拡大に加え、既存店売上高の増加が調剤薬局事業の増収増益に寄与
[14/06/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(1)2014年3月期業績
○調剤薬局事業
メディカルシステムネットワーク<4350>の調剤薬局事業の売上高は前期比19.8%増の63,006百万円、営業利益は同4.2%増の1,840百万円となった。営業利益率は3.4%から2.9%へ低下したが、これは前述したように仕入先との2年に渡る価格交渉が決着し、仕入価格が同社前提よりも高い水準で妥結したことで、588百万円の精算費用を第4四半期に一括して計上したためだ。この要因を除けば、営業利益率は3.9%と前期よりも上昇していたことになる。既存店が好調だったことに加え、グループ会社の吸収合併(8社)を行ったことで、間接部門をスリム化した効果が出ている。
2014年3月期の出店状況は、新規出店が14店舗、株式取得で5社(44店舗)、事業譲受で1店舗を取得した一方、7店舗を閉鎖し、3月末時点で321店舗(休止中の1店舗を除く)となった。特に2013年11月にTOBにより子会社化したトータル・メディカルサービスは九州北部を中心に35店舗を展開しており、店舗数の増加に大きく寄与した。トータル・メディカルサービスの業績への寄与については、営業利益ベースで157百万円の増益要因となっている。なお、トータル・メディカルサービスの子会社化に伴うのれん費用は総額で3,866百万円となり、20年で均等償却していく。
調剤薬局事業の売上高が好調に推移した背景には、店舗数の拡大に加えて、既存店ベースの売上高が前期比6.1%増と堅調に推移したことが挙げられる。既存店売上高の増加要因としては、処方箋単価が処方日数の長期化により前期比5.5%上昇したことに加えて、処方箋枚数も0.6%増と底堅く推移したことが挙げられる。患者の待ち時間短縮や店舗内におけるホスピタリティ向上など、来店患者数の増加に取り組んだ効果が出ているものと思われる。
なお、処方箋単価のなかに含まれる技術料単価も前期比で2.0%増となり、単価アップに寄与した。これは後発医薬品調剤体制の強化に伴い、加算点数の取得店舗数が増加しているうえ、そのなかでも加算点数の多い店舗(後発医薬品の取扱い比率が大きい店舗)の比率が上昇したことが要因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1)2014年3月期業績
○調剤薬局事業
メディカルシステムネットワーク<4350>の調剤薬局事業の売上高は前期比19.8%増の63,006百万円、営業利益は同4.2%増の1,840百万円となった。営業利益率は3.4%から2.9%へ低下したが、これは前述したように仕入先との2年に渡る価格交渉が決着し、仕入価格が同社前提よりも高い水準で妥結したことで、588百万円の精算費用を第4四半期に一括して計上したためだ。この要因を除けば、営業利益率は3.9%と前期よりも上昇していたことになる。既存店が好調だったことに加え、グループ会社の吸収合併(8社)を行ったことで、間接部門をスリム化した効果が出ている。
2014年3月期の出店状況は、新規出店が14店舗、株式取得で5社(44店舗)、事業譲受で1店舗を取得した一方、7店舗を閉鎖し、3月末時点で321店舗(休止中の1店舗を除く)となった。特に2013年11月にTOBにより子会社化したトータル・メディカルサービスは九州北部を中心に35店舗を展開しており、店舗数の増加に大きく寄与した。トータル・メディカルサービスの業績への寄与については、営業利益ベースで157百万円の増益要因となっている。なお、トータル・メディカルサービスの子会社化に伴うのれん費用は総額で3,866百万円となり、20年で均等償却していく。
調剤薬局事業の売上高が好調に推移した背景には、店舗数の拡大に加えて、既存店ベースの売上高が前期比6.1%増と堅調に推移したことが挙げられる。既存店売上高の増加要因としては、処方箋単価が処方日数の長期化により前期比5.5%上昇したことに加えて、処方箋枚数も0.6%増と底堅く推移したことが挙げられる。患者の待ち時間短縮や店舗内におけるホスピタリティ向上など、来店患者数の増加に取り組んだ効果が出ているものと思われる。
なお、処方箋単価のなかに含まれる技術料単価も前期比で2.0%増となり、単価アップに寄与した。これは後発医薬品調剤体制の強化に伴い、加算点数の取得店舗数が増加しているうえ、そのなかでも加算点数の多い店舗(後発医薬品の取扱い比率が大きい店舗)の比率が上昇したことが要因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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