G-7HD Research Memo(5):業務スーパーは小型店舗出店と女性店長の登用がキーワードに
[14/06/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(2)2015年3月期業績見通し
●業務スーパー・こだわり食品事業
2015年3月期の業務スーパー・こだわり食品事業は、業務スーパーの増収効果などにより、増収増益基調が続く見通し。業務スーパーの新規出店数は10店舗を計画しており(札幌5、関東2、中部2、関西1)、このうち4店舗は4〜5月中の出店となる。なお、札幌地区に関しては、出店余地として20店舗までは可能とみており、条件に適う物件が見つかれば追加出店の可能性もある。一方、首都圏に関しては賃借料の上昇もあり、都市部における小型店舗の出店を進めていく計画だ。
業務スーパー事業の売上高は新規出店効果もあって、1ケタ後半の増収率を見込んでいる。また、収益性に関しては、3年前に大量出店した店舗が固定費負担の減少により、いずれも黒字貢献し始めること、また、女性店長の登用を中心とした人件費の効率化を進めることなどで増益を見込んでいる。4月の売上は駆け込み需要の反動減でやや低調に終わったが、5月以降は再び前年比でプラス成長に転じるものと思われる。
なお、店舗運営の最終的な形としては、店長をベテランの女性パート職員に委ね、正社員は5〜6店舗を統括するエリアマネージャーとして配置していくことを想定している。その地域で長く働いている女性パート職員のほうが、顧客とのコミュニケーション能力が高く、商品の需要動向を的確に読めるほか、接客マナーなど細かいところにも目が行き届いており、店舗の売上げ成績も良好なためだ。また、パート職員の勤務管理などもしっかりなされている。店舗の収益管理に関しては、日々の仕入額や粗利益率、人件費率などいくつかの重要な経営指標を抑えるだけで対応可能なシステムを作り上げており、特に問題も出ていない。このため、今後も店長となる資質やモチベーションの高いパート職員は、積極的に登用していく方針だ。
一方、こだわり食品事業ではこだわり食品やめぐみの郷で開発したPB商品などを中心に顧客開拓を進め、売上拡大を図っていく方針だ。
特に今期は東南アジア市場への販路開拓を強化していく。2014年4月にはシンガポールで開催された食材関連の国際展示会「FHA2014(フード&ホテル・アジア)」に初出店を果たした。主に米や果物、加工食品、和牛など日本の美味しい食材を出品したほか、ブース内では和牛や釜めしなどの試食も行った。同展示会に来場する卸売業者を開拓し、現地のホテルやレストランでのメニューとして採用を拡大していきたい考えだ。既に、香港では昨年12月より和牛の販売を少量ながらスタートするなど、実績も少しずつ出始めており、今後の動向が注目される。商流としては、G-7食品システムやG-7アグリジャパンから食材を輸出し、G-7ホールディングス<7508>の香港子会社を通じて現地の卸売業者に販売する格好となる。東南アジアではイスラム教も広く浸透しているため、ハラールフードに適合した食材の販売を行っていく予定だ。
G-7食品システムの国内事業でも、今期より新たな取り組みを開始する。めぐみの郷で開発したPB商品で特に人気の高い食材を、G-7食品システム経由で他の小売店へ販売していく。まずは、めぐみの郷で、5月に投入後1ヶ月で2,000本を販売し、ヒット商品となっている「ドレッシング」を千葉県内の高品質スーパーで販売することが決まっている。今後もめぐみの郷ではPB商品の開発を強化していく方針で、G-7食品システムを通じて、他の小売店にも販路を拡大することで、売上げの拡大を進めていく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(2)2015年3月期業績見通し
●業務スーパー・こだわり食品事業
2015年3月期の業務スーパー・こだわり食品事業は、業務スーパーの増収効果などにより、増収増益基調が続く見通し。業務スーパーの新規出店数は10店舗を計画しており(札幌5、関東2、中部2、関西1)、このうち4店舗は4〜5月中の出店となる。なお、札幌地区に関しては、出店余地として20店舗までは可能とみており、条件に適う物件が見つかれば追加出店の可能性もある。一方、首都圏に関しては賃借料の上昇もあり、都市部における小型店舗の出店を進めていく計画だ。
業務スーパー事業の売上高は新規出店効果もあって、1ケタ後半の増収率を見込んでいる。また、収益性に関しては、3年前に大量出店した店舗が固定費負担の減少により、いずれも黒字貢献し始めること、また、女性店長の登用を中心とした人件費の効率化を進めることなどで増益を見込んでいる。4月の売上は駆け込み需要の反動減でやや低調に終わったが、5月以降は再び前年比でプラス成長に転じるものと思われる。
なお、店舗運営の最終的な形としては、店長をベテランの女性パート職員に委ね、正社員は5〜6店舗を統括するエリアマネージャーとして配置していくことを想定している。その地域で長く働いている女性パート職員のほうが、顧客とのコミュニケーション能力が高く、商品の需要動向を的確に読めるほか、接客マナーなど細かいところにも目が行き届いており、店舗の売上げ成績も良好なためだ。また、パート職員の勤務管理などもしっかりなされている。店舗の収益管理に関しては、日々の仕入額や粗利益率、人件費率などいくつかの重要な経営指標を抑えるだけで対応可能なシステムを作り上げており、特に問題も出ていない。このため、今後も店長となる資質やモチベーションの高いパート職員は、積極的に登用していく方針だ。
一方、こだわり食品事業ではこだわり食品やめぐみの郷で開発したPB商品などを中心に顧客開拓を進め、売上拡大を図っていく方針だ。
特に今期は東南アジア市場への販路開拓を強化していく。2014年4月にはシンガポールで開催された食材関連の国際展示会「FHA2014(フード&ホテル・アジア)」に初出店を果たした。主に米や果物、加工食品、和牛など日本の美味しい食材を出品したほか、ブース内では和牛や釜めしなどの試食も行った。同展示会に来場する卸売業者を開拓し、現地のホテルやレストランでのメニューとして採用を拡大していきたい考えだ。既に、香港では昨年12月より和牛の販売を少量ながらスタートするなど、実績も少しずつ出始めており、今後の動向が注目される。商流としては、G-7食品システムやG-7アグリジャパンから食材を輸出し、G-7ホールディングス<7508>の香港子会社を通じて現地の卸売業者に販売する格好となる。東南アジアではイスラム教も広く浸透しているため、ハラールフードに適合した食材の販売を行っていく予定だ。
G-7食品システムの国内事業でも、今期より新たな取り組みを開始する。めぐみの郷で開発したPB商品で特に人気の高い食材を、G-7食品システム経由で他の小売店へ販売していく。まずは、めぐみの郷で、5月に投入後1ヶ月で2,000本を販売し、ヒット商品となっている「ドレッシング」を千葉県内の高品質スーパーで販売することが決まっている。今後もめぐみの郷ではPB商品の開発を強化していく方針で、G-7食品システムを通じて、他の小売店にも販路を拡大することで、売上げの拡大を進めていく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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