【社長に訊く】(2):アドベンチャー中村俊一社長(前半)
[15/05/22]
提供元:株式会社フィスコ
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上場企業の経営者に迫る!「フィスコリサーチレポーター飯村真由の“社長インタビュー”」
〜第2回 アドベンチャー 中村俊一社長(前半)〜
みなさん、こんにちは♪フィスコリサーチレポーターの飯村真由です。
第2回はアドベンチャー<6030>の中村俊一社長にインタビューしてきました!2014年12月にマザーズに上場した航空券のオンライン販売を手掛ける企業です。
飯村:まずは、起業したきっかけから教えてください。
中村:慶応義塾大学在学中、最初はネットの広告代理店を起業しました。その当時、旅行会社にアフィリエイト広告を提案したのですが断られたんですよ。ネット文化の拡大を熱く説明したところ「商品をおろすから君がやればいい!」と言われたのがきっかけなんです(笑)
飯村:オンラインに特化した理由はなんでしょうか?
中村:インターネットの普及により日本でもeチケットが導入され、LCCの参入といった航空会社の仕組みが変化したことで店舗を持つ意味があまりなくなったんです。すでにアメリカのエクスペディアは伸びていましたし、当社もお客様の利便性と価格優位性を追求し無駄なものは省くべきだと考えました。
飯村:いつ頃から上場を意識していましたか?
中村:2010年のJAL<9012>の破綻、2011年の東日本大震災によって中小の旅行会社は多数つぶれ、当社にとっても非常に厳しい時期でした。その後、2020年の東京オリンピックが決定したことでようやく旅行業界に明るい風が吹きました!期待されるインバウンド需要を取り込むためには会社の信頼性をあげることが重要だと考え上場を決意しました。
飯村:御社の格安航空券サイト「skyticket(スカイチケット)」は他社のサイトとどう違うのでしょうか?自社の強みについて教えてください。
中村:国内線・国際線ともに低価格の商品を多く取り揃えており、複数の航空会社を比較検索することができます。他社との比較においては、国際線の手数料が無料、LCCだけでなくJALやANA<9202>といった大手も扱っていること。そして、多言語化(18ヶ国語に対応)していることが最大の強みだと思います。
飯村:複数の航空会社とは具体的に何社くらいですか?
中村:2006年の創業時はJAL・ANAの航空券がメインだったのですが、LCCの参入により今では国内13社、海外400社以上の航空券を取り扱っています。
飯村:すごい数ですね。LCCの相次ぐ参入は御社にとってプラスだったのでしょうか?
中村:はい!LCCの参入により航空会社の価格を比較する需要が急拡大し、検索数が圧倒的に増えました。その後LCC路線数の増加に伴い、取扱高が大きく成長しました。(12年6月期:20億円、13年6月期:52億円、14年6月期:68億円、15年6月期は120億円を見込む)
飯村:今後もLCCの市場拡大が御社の成長に大きく関わっていきそうですね。
中村:はい。日本ではLCC比率はまだそれほど高くはないですが、アジアではすでに5割超のシェアとなっており世界的に拡大傾向です。今後も横断検索のニーズが更に高まっていくことは大きな期待要因として捉えています。
飯村:サイトの多言語化に着目したのはなぜですか?
中村:「他社がやっていないことをやろう!」という思いがありました。多言語で展開している航空券サイトはなかったですから。もちろん東京オリンピックに向けて訪日外国人が増加していく“インバウンド需要”も強く意識しています。
飯村:足元の訪日外国人の増加による恩恵は大きいですか?
中村:大きいですね。海外のお客様の増加に伴い、2014年12月にコールセンターを4ヶ国語対応(日・英・中・韓)にしました。海外の方でも利用しやすいサービスの提供を心掛けています。
飯村:「他社がやっていないことをやろう!」と思って始めたサービスが他にもありますか?
中村:18ヶ国語に対応したアクティビティの予約サイト「WannaTrip(ワナトリップ)」ですね。他社は「航空券+宿泊」がメインのところが多いので、「アクティビティに特化」することで差別化が図れるなと。
飯村:商品数はどれくらいですか?また、人気のアクティビティって何ですか?
中村:約300社と提携しており、1200アイテム程です。低価格(現地価格から上乗せなし)の商品を多数取り揃えているのは「WannaTrip(ワナトリップ)」ならではだと思います。実は利用者のほぼ全てが外国人なので、国内だと富士山関連が圧倒的に人気ですね。
飯村:どの商品も現地価格のままなのは安心ですね。
中村:旅行前にサイトで申し込んで、現地に行ったらもっと安かったというのは嫌じゃないですか。ですので、手数料無料でご提供し、ツアー催行会社からコミッション(紹介料)をもらう仕組みです。
飯村:今後新たにスタートするサービスはありますか?
中村:「skyticket(スカイチケット)」のアプリを近々リリース予定です。当社はオンライン専門ということもあり、お客様は20〜30代の若年層が多く、スマホユーザーが半数を超えています。リピート率は増加傾向であるものの、会員様の囲い込みという意味でもアプリは効果的ではないかと。それから、旅行領域のキュレーションサイトも現在準備中です。
飯村:収益性も期待できるのでしょうか?
中村:まずは認知度をアップさせる役割に期待しています。上場したものの認知度はまだまだですので(笑)。認知度向上→リピーター増や新規顧客の獲得につなげていきたいですね。
飯村:中期的にはどのような事業展開を考えていますか?
中村:旅行関連事業の横軸展開(航空券に加えて、ホテル、旅行保険、タクシーなど)および生活関連事業の参入(レストラン、病院、美容院、エステなど)により“総合予約プラットフォーム”の構築を目指していきます!来期16年6月期から徐々にコンテンツを強化していく予定です。
前半はここまでです!
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〜第2回 アドベンチャー 中村俊一社長(前半)〜
みなさん、こんにちは♪フィスコリサーチレポーターの飯村真由です。
第2回はアドベンチャー<6030>の中村俊一社長にインタビューしてきました!2014年12月にマザーズに上場した航空券のオンライン販売を手掛ける企業です。
飯村:まずは、起業したきっかけから教えてください。
中村:慶応義塾大学在学中、最初はネットの広告代理店を起業しました。その当時、旅行会社にアフィリエイト広告を提案したのですが断られたんですよ。ネット文化の拡大を熱く説明したところ「商品をおろすから君がやればいい!」と言われたのがきっかけなんです(笑)
飯村:オンラインに特化した理由はなんでしょうか?
中村:インターネットの普及により日本でもeチケットが導入され、LCCの参入といった航空会社の仕組みが変化したことで店舗を持つ意味があまりなくなったんです。すでにアメリカのエクスペディアは伸びていましたし、当社もお客様の利便性と価格優位性を追求し無駄なものは省くべきだと考えました。
飯村:いつ頃から上場を意識していましたか?
中村:2010年のJAL<9012>の破綻、2011年の東日本大震災によって中小の旅行会社は多数つぶれ、当社にとっても非常に厳しい時期でした。その後、2020年の東京オリンピックが決定したことでようやく旅行業界に明るい風が吹きました!期待されるインバウンド需要を取り込むためには会社の信頼性をあげることが重要だと考え上場を決意しました。
飯村:御社の格安航空券サイト「skyticket(スカイチケット)」は他社のサイトとどう違うのでしょうか?自社の強みについて教えてください。
中村:国内線・国際線ともに低価格の商品を多く取り揃えており、複数の航空会社を比較検索することができます。他社との比較においては、国際線の手数料が無料、LCCだけでなくJALやANA<9202>といった大手も扱っていること。そして、多言語化(18ヶ国語に対応)していることが最大の強みだと思います。
飯村:複数の航空会社とは具体的に何社くらいですか?
中村:2006年の創業時はJAL・ANAの航空券がメインだったのですが、LCCの参入により今では国内13社、海外400社以上の航空券を取り扱っています。
飯村:すごい数ですね。LCCの相次ぐ参入は御社にとってプラスだったのでしょうか?
中村:はい!LCCの参入により航空会社の価格を比較する需要が急拡大し、検索数が圧倒的に増えました。その後LCC路線数の増加に伴い、取扱高が大きく成長しました。(12年6月期:20億円、13年6月期:52億円、14年6月期:68億円、15年6月期は120億円を見込む)
飯村:今後もLCCの市場拡大が御社の成長に大きく関わっていきそうですね。
中村:はい。日本ではLCC比率はまだそれほど高くはないですが、アジアではすでに5割超のシェアとなっており世界的に拡大傾向です。今後も横断検索のニーズが更に高まっていくことは大きな期待要因として捉えています。
飯村:サイトの多言語化に着目したのはなぜですか?
中村:「他社がやっていないことをやろう!」という思いがありました。多言語で展開している航空券サイトはなかったですから。もちろん東京オリンピックに向けて訪日外国人が増加していく“インバウンド需要”も強く意識しています。
飯村:足元の訪日外国人の増加による恩恵は大きいですか?
中村:大きいですね。海外のお客様の増加に伴い、2014年12月にコールセンターを4ヶ国語対応(日・英・中・韓)にしました。海外の方でも利用しやすいサービスの提供を心掛けています。
飯村:「他社がやっていないことをやろう!」と思って始めたサービスが他にもありますか?
中村:18ヶ国語に対応したアクティビティの予約サイト「WannaTrip(ワナトリップ)」ですね。他社は「航空券+宿泊」がメインのところが多いので、「アクティビティに特化」することで差別化が図れるなと。
飯村:商品数はどれくらいですか?また、人気のアクティビティって何ですか?
中村:約300社と提携しており、1200アイテム程です。低価格(現地価格から上乗せなし)の商品を多数取り揃えているのは「WannaTrip(ワナトリップ)」ならではだと思います。実は利用者のほぼ全てが外国人なので、国内だと富士山関連が圧倒的に人気ですね。
飯村:どの商品も現地価格のままなのは安心ですね。
中村:旅行前にサイトで申し込んで、現地に行ったらもっと安かったというのは嫌じゃないですか。ですので、手数料無料でご提供し、ツアー催行会社からコミッション(紹介料)をもらう仕組みです。
飯村:今後新たにスタートするサービスはありますか?
中村:「skyticket(スカイチケット)」のアプリを近々リリース予定です。当社はオンライン専門ということもあり、お客様は20〜30代の若年層が多く、スマホユーザーが半数を超えています。リピート率は増加傾向であるものの、会員様の囲い込みという意味でもアプリは効果的ではないかと。それから、旅行領域のキュレーションサイトも現在準備中です。
飯村:収益性も期待できるのでしょうか?
中村:まずは認知度をアップさせる役割に期待しています。上場したものの認知度はまだまだですので(笑)。認知度向上→リピーター増や新規顧客の獲得につなげていきたいですね。
飯村:中期的にはどのような事業展開を考えていますか?
中村:旅行関連事業の横軸展開(航空券に加えて、ホテル、旅行保険、タクシーなど)および生活関連事業の参入(レストラン、病院、美容院、エステなど)により“総合予約プラットフォーム”の構築を目指していきます!来期16年6月期から徐々にコンテンツを強化していく予定です。
前半はここまでです!
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