ADワークス Research Memo(3):バリューイノベーション、少ない競合、模倣困難性に特色
[16/11/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
(2)ビジネスモデルと特色
エー・ディー・ワークス<3250>では自社のビジネスモデルをブルーオーシャン型と呼んでいる。その特色はa)バリューイノベーション、b)少ない競合、c)模倣困難性、に集約できる。この独自のビジネスモデルによって、「高付加価値提供」と「低コスト」を両立し、顧客を囲い込みながら参入障壁の高いクローズド・マーケットの創造を目指している。
a)バリューイノベーション
バリューイノベーションとは、従来と異なる新たな価値の提供を意味する。同社においては、顧客に対して同業他社とは異なった独自スタイルでのバリュー提供を行っている。具体的には、物件ありきの販売ではなく、顧客ニーズを優先した販売を行っている。また物件の仕入れからリノベーション、管理、相続相談に至るまですべてをワンストップで提供する体制を構築しており、顧客とは1度だけの取引で終わるのではなく、長期的かつ継続的な関係の維持に努めることで、生涯取引につなげていく取り組みを行っている(CRM戦略)。
顧客側の立場に立って見れば、不動産投資を行ううえで中古物件の仕入れからリノベーションする際のコスト、あるいは売却時の税金対策や相続対策に至るまで様々な費用が発生する。これらの手続きをその都度、自身で行うよりも、同社に一括して委託したほうがトータル的に「低コスト」を実現できることになる。また、リノベーション後の入居率も高まり、投資収益の最大化(=高付加価値提供)を目指すうえで、同社は重要なパートナーとなっている。
b)少ない競合
同社が主な仕入物件対象としている200〜300百万円規模の投資用一棟賃貸マンションなどの収益不動産物件は、事業効率の面から大手不動産会社がほとんど参入していない領域となっている。また、非上場の中小不動産業者においては資金面から、リノベーションなどのバリューアップを施して販売することは難しく、特に中古不動産物件に関しては、瑕疵(かし)物件のリスクが必ず付きまとうだけに、一旦同社が物件を買い取って保有すること、さらには販売後にも引き続きプロパティ・マネジメントサービスを提供していることが、買主からの信頼を高める要因となっている。
同社が物件情報の入手先としているのは、大手不動産会社や信託銀行などに在籍する約3,000人の仲介営業担当者で、日々20〜30件の案件が同社へ優先的に持ち込まれている。こうして集まってくる情報の中から、収益化が見込まれる案件を取捨選択し仕入れる格好となるため、必然的に良質の物件が同社に集まることになる。売却物件情報が優先的に同社に持ち込まれるのは、同社に資金調達力があり購入の意思決定が早いため、売り主側から見た販売効率が高いためだ。
c)模倣困難性
大手不動産会社は物件視点型の販売手法並びに分業体制、規模追求型のビジネスモデルであり、同ビジネスモデルを転換することが効率面から考えても非常に困難であると言える。逆にこうした大手の不動産業者などは、同社と補完関係となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(2)ビジネスモデルと特色
エー・ディー・ワークス<3250>では自社のビジネスモデルをブルーオーシャン型と呼んでいる。その特色はa)バリューイノベーション、b)少ない競合、c)模倣困難性、に集約できる。この独自のビジネスモデルによって、「高付加価値提供」と「低コスト」を両立し、顧客を囲い込みながら参入障壁の高いクローズド・マーケットの創造を目指している。
a)バリューイノベーション
バリューイノベーションとは、従来と異なる新たな価値の提供を意味する。同社においては、顧客に対して同業他社とは異なった独自スタイルでのバリュー提供を行っている。具体的には、物件ありきの販売ではなく、顧客ニーズを優先した販売を行っている。また物件の仕入れからリノベーション、管理、相続相談に至るまですべてをワンストップで提供する体制を構築しており、顧客とは1度だけの取引で終わるのではなく、長期的かつ継続的な関係の維持に努めることで、生涯取引につなげていく取り組みを行っている(CRM戦略)。
顧客側の立場に立って見れば、不動産投資を行ううえで中古物件の仕入れからリノベーションする際のコスト、あるいは売却時の税金対策や相続対策に至るまで様々な費用が発生する。これらの手続きをその都度、自身で行うよりも、同社に一括して委託したほうがトータル的に「低コスト」を実現できることになる。また、リノベーション後の入居率も高まり、投資収益の最大化(=高付加価値提供)を目指すうえで、同社は重要なパートナーとなっている。
b)少ない競合
同社が主な仕入物件対象としている200〜300百万円規模の投資用一棟賃貸マンションなどの収益不動産物件は、事業効率の面から大手不動産会社がほとんど参入していない領域となっている。また、非上場の中小不動産業者においては資金面から、リノベーションなどのバリューアップを施して販売することは難しく、特に中古不動産物件に関しては、瑕疵(かし)物件のリスクが必ず付きまとうだけに、一旦同社が物件を買い取って保有すること、さらには販売後にも引き続きプロパティ・マネジメントサービスを提供していることが、買主からの信頼を高める要因となっている。
同社が物件情報の入手先としているのは、大手不動産会社や信託銀行などに在籍する約3,000人の仲介営業担当者で、日々20〜30件の案件が同社へ優先的に持ち込まれている。こうして集まってくる情報の中から、収益化が見込まれる案件を取捨選択し仕入れる格好となるため、必然的に良質の物件が同社に集まることになる。売却物件情報が優先的に同社に持ち込まれるのは、同社に資金調達力があり購入の意思決定が早いため、売り主側から見た販売効率が高いためだ。
c)模倣困難性
大手不動産会社は物件視点型の販売手法並びに分業体制、規模追求型のビジネスモデルであり、同ビジネスモデルを転換することが効率面から考えても非常に困難であると言える。逆にこうした大手の不動産業者などは、同社と補完関係となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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