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イデアインター Research Memo(10):下期も好調。新ブランド投入効果もあり、通期見通し達成が濃厚

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

2017年3月期についてイデアインターナショナル<3140>は、売上高7,616百万円(前期比23.6%増)、営業利益264百万円(同44.4%増)、経常利益198百万円(同33.8%増)、当期純利益188百万円(同27.1%減)を予想している。これらの数値は期初予想から変更はない。

第1四半期に続き第2四半期も好調が持続し、第2四半期累計期間は前年同期比大幅増益となった。第2四半期累計の営業利益の通期予想に対する進捗率は33.3%で、前年同期の31.3%を上回っている。また、通期予想達成のためには営業利益は176百万円の達成が必要となるが、前年同期比伸び率は40.8%で、第2四半期決算における55.5%増よりは低い伸び率となっており、クリアすべきハードルはそれだけ低くなっていると言える。

第3四半期の年度末需要や第4四半期の春物需要といった季節性要因や、第2四半期までに投下した広告宣伝費の効果が下期に出てくると期待されることなどを考えると、下期の業績も順調に進捗し、結果的に通期の業績見通しが達成される可能性は十分高いと考えている。

一方で、同社はブランド認知度向上のために戦略的に広告宣伝費を増加させている状況にある。業績面で余裕が出てきた場合にはその余裕分を広告宣伝費に回すことが想定される。したがって、通期の業績が超過達成される場合でも、大幅上方修正の可能性は小さいと弊社では考えている。

売上高について、下期も卸売事業が堅調に伸びると考えている。前述のようにホットプレートは累計60万台を超えた。引き続きホットプレート自体の伸びも持続すると期待されるが、それと同時に、オプション品の販売増が期待されると弊社では考えている。また第3四半期にリリースの新ブランドTERRACUORE Notesの売上動向も注目ポイントだ。

小売事業ではECの販売動向に注目している。ECは店舗コストなどがかからないため、採算性が本質的に高い。また、ホットプレートを核にそのオプション品や周辺キッチン雑貨などの自社商品の好調も、EC拡大に追い風とみられる。新規出店については、2017年6月期第2四半期までの出店が1店舗と計画よりも遅れている。下期には5店舗前後の新規出店が予想されるが、新店効果の具現化は2018年6月期になるとみている。

利益面では、自社ブランド商品の構成比上昇による売上総利益率の上昇が第3四半期以降も続くとみている。また、EC売上高の拡大も利益率にはプラスに働くと考えられる。為替レートは第2四半期後半に円安が進んだが、その後は安定し、同社の想定の範囲内に収まっている。現状の水準で安定すれば為替レートによって同社の業績が大きく影響される可能性は小さいとみている。

広告宣伝費は、ブランド認知度向上に向けた戦略的投下として、前期比3倍増が計画されている。利益面で余裕が出た場合には、その分が追加的に広告宣伝費に投下されるのではないかと弊社では推測している。同社の業績が実態的には好調であったとしても、大幅な上方修正を期待しない理由はこの点にある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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