ランドコンピュ Research Memo(6):2020年3月期第2四半期は、期初予想を上回り最高益を更新
[20/01/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2020年3月期第2四半期の業績概要
ランドコンピュータ<3924>の2020年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比13.2%増の4,197百万円、営業利益が同19.5%増の232百万円、経常利益が同26.0%増の243百万円、四半期純利益が同29.4%増の161百万円であった。期初予想との比較では、売上高が6.6%増、営業利益が14.6%増、経常利益が13.9%増、四半期純利益が17.7%増となった。第2四半期として過去最高の売上高と利益を上げる好調が続く。不採算プロジェクトがいくつか発生したものの、3つのサービスラインすべてが2ケタ増収を記録した。
(1) サービスライン別動向
主力のシステムインテグレーション・サービスが2,866百万円と前年同期比12.4%増加した。インフラソリューション・サービスは675百万円(同19.9%増)と順調であった。パッケージベースSI・サービスは655百万円と同10.1%の増加となった。
a) システムインテグレーション・サービス
同サービスにおいて最大顧客である金融機関向けが前年同期比22.1%増加し、総売上高に対する構成比が32.7%となった。金融系及び流通系のネットバンク関連の需要が旺盛で、人手不足に陥るほどであった。売上高構成比が25.2%と大きい産業・流通分野は、横ばいだった。消費増税の反動で、下期も前期並みが続きそうだ。公共分野は、未だ構成比が3.0%と小さいが、新規案件の受注が拡大し同45.7%の大幅な増加となった。
b) インフラソリューション・サービス
中部営業所(愛知県名古屋市)と九州営業所(福岡県福岡市)を新設し、新規受注を獲得した。保険・証券分野及び公共・文教分野のネットワーク構築案件及び基盤構築案件の受注が堅調に推移した。
c) パッケージベースSI・サービス
パッケージベースSI・サービスの売上高の伸びは前年同期比10.1%増にとどまった。2019年3月期にあったSalesforce関連の大型開発案件が収束したが、会計パッケージ及び人事給与パッケージの導入支援・保守案件の受注が増加した。
(2) 経常利益の増減要因
経常利益は、前年同期比50百万円増加した。主な増益要因は、増収効果と生産性向上による110百万円のプロジェクト利益増加である。減益要因は、受注損失引当金の増加(7百万円)、間接原価の増加(12百万円)、販管費の増加(53百万円)となる。販管費の増加には、人財管理本部増強などに伴う人件費の増加(20百万円)、新卒採用費及び新卒教育費の増加(10百万円)、社員数増加に伴うシステム管理費の増加(5百万円)などが含まれる。これらの費用は、将来の収益を支える投資的性格が強い。
2. 財務状況と財務比率
2020年3月期第2四半期末の総資産は、5,023百万円と前期末比9百万円減少した。流動資産の仕掛品が同144百万円増の197百万円となった。下期に売上計上が予定されている。有利子負債はなく、流動比率が375.6%、自己資本比率が67.0%と財務の安全性は極めて高い。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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1. 2020年3月期第2四半期の業績概要
ランドコンピュータ<3924>の2020年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比13.2%増の4,197百万円、営業利益が同19.5%増の232百万円、経常利益が同26.0%増の243百万円、四半期純利益が同29.4%増の161百万円であった。期初予想との比較では、売上高が6.6%増、営業利益が14.6%増、経常利益が13.9%増、四半期純利益が17.7%増となった。第2四半期として過去最高の売上高と利益を上げる好調が続く。不採算プロジェクトがいくつか発生したものの、3つのサービスラインすべてが2ケタ増収を記録した。
(1) サービスライン別動向
主力のシステムインテグレーション・サービスが2,866百万円と前年同期比12.4%増加した。インフラソリューション・サービスは675百万円(同19.9%増)と順調であった。パッケージベースSI・サービスは655百万円と同10.1%の増加となった。
a) システムインテグレーション・サービス
同サービスにおいて最大顧客である金融機関向けが前年同期比22.1%増加し、総売上高に対する構成比が32.7%となった。金融系及び流通系のネットバンク関連の需要が旺盛で、人手不足に陥るほどであった。売上高構成比が25.2%と大きい産業・流通分野は、横ばいだった。消費増税の反動で、下期も前期並みが続きそうだ。公共分野は、未だ構成比が3.0%と小さいが、新規案件の受注が拡大し同45.7%の大幅な増加となった。
b) インフラソリューション・サービス
中部営業所(愛知県名古屋市)と九州営業所(福岡県福岡市)を新設し、新規受注を獲得した。保険・証券分野及び公共・文教分野のネットワーク構築案件及び基盤構築案件の受注が堅調に推移した。
c) パッケージベースSI・サービス
パッケージベースSI・サービスの売上高の伸びは前年同期比10.1%増にとどまった。2019年3月期にあったSalesforce関連の大型開発案件が収束したが、会計パッケージ及び人事給与パッケージの導入支援・保守案件の受注が増加した。
(2) 経常利益の増減要因
経常利益は、前年同期比50百万円増加した。主な増益要因は、増収効果と生産性向上による110百万円のプロジェクト利益増加である。減益要因は、受注損失引当金の増加(7百万円)、間接原価の増加(12百万円)、販管費の増加(53百万円)となる。販管費の増加には、人財管理本部増強などに伴う人件費の増加(20百万円)、新卒採用費及び新卒教育費の増加(10百万円)、社員数増加に伴うシステム管理費の増加(5百万円)などが含まれる。これらの費用は、将来の収益を支える投資的性格が強い。
2. 財務状況と財務比率
2020年3月期第2四半期末の総資産は、5,023百万円と前期末比9百万円減少した。流動資産の仕掛品が同144百万円増の197百万円となった。下期に売上計上が予定されている。有利子負債はなく、流動比率が375.6%、自己資本比率が67.0%と財務の安全性は極めて高い。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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