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ジェイ・エス・ビー Research Memo(6):更なる増収増益を見込むが、新型コロナウイルス感染症の影響が不透明

注目トピックス 日本株
■ジェイ・エス・ビー<3480>の今後の見通し

新型コロナウイルス感染症拡大が経済活動に対して広範に影響を与えており、同社グループの業績にも影響を与えることが予想される。ただ、今後の感染拡大、感染の収束に向けた見通しが不透明ななか、現時点でその影響を合理的に見積もることが困難であることも考慮し、同社では2019年12月13日に公表した通期の連結業績予想を据え置き、予測可能となった時点で速やかに公表するとしている。

同社では、2020年10月期の業績予想に際して、経営環境については次のように見た。まず、ここ数年の大学・短期大学の進学率の上昇傾向、学生数の増加傾向を受け、今後も引き続き同社グループの属する市場環境は比較的良好に推移するものと考えられる。2020年10月期は、同社グループの掲げる中期経営計画の最終年度となるが、2020年10月期第2四半期までは計画を上回って推移しており、経営環境が余程悪化しない限り、各種経営数値目標は超過達成を継続する見通しである。

主力の不動産賃貸管理事業を中心に、同社グループの独自ノウハウを投入した高付加価値の自社物件開発をはじめ、市場競争力の高い新規物件開発により、多様化するニーズに適応した運営体制をより一層推進する。また、大手デベロッパーとの連携を引き続き積極的に展開し、幅広くサービス提供が行える事業運営の強化に努める。一方、高齢者住宅事業では、2019年10月に運営を開始した「グランメゾン迎賓館大津大将軍」の初期段階にかかる採算性の鈍化はあるものの、これまでのM&Aにより取得した各種事業の統合効果の改善、早期での事業収益への貢献を進める。さらに、引き続きドミナント戦略の展開・深化に努め、運営3原則(運営の良質化、サービス提供力向上、高稼働維持)に基づき、介護サービス等の拡充・競争力の強化を図る。同社グループでは、引き続き東京学生ライフグループを傘下に収めた事例のような新たなM&Aを視野に入れた業容の拡大、成長戦略の加速を目指す方針だ。

以上から、2020年10月期の連結業績見通しは、売上高47,125百万円(前期比10.4%増)、営業利益3,730百万円(同8.9%増)、経常利益3,611百万円(同8.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,397百万円(同3.9%増)を見込む。7期連続の増収増益で、営業利益・経常利益は最高益更新を見込んでいる。なお、同社グループでは、主力の不動産賃貸管理事業において、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期(2月−4月)に新規契約件数が増加することから、営業利益は第2四半期に偏在する傾向がある。

セグメント別には、不動産賃貸管理事業では、物件管理戸数72,000戸(前期比約6,000戸増)、高水準の入居率維持、人員増に伴う人件費負担の増加を想定し、売上高44,117百万円(同10.7%増)、営業利益5,001百万円(同12.6%増)を見込む。また、高齢者住宅事業では、拠点増加に伴い介護サービス関連売上高は増加するものの、人件費・賃借料の増加を想定し、売上高2,483百万円(同7.0%増)、営業利益132百万円(同13.6%減)を見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



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