ダイコク電 Research Memo(6):2021年3月期上期は大きく落ち込むものの、下期にかけて回復に向かう想定
[20/08/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績見通し
1. 2021年3月期の業績予想
2021年3月期の業績予想についてダイコク電機<6430>は、売上高を前期比15.0%減の28,000百万円、営業利益を同72.1%減の400百万円、経常利益を同70.1%減の500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同71.7%減の300百万円と減収減益を見込んでいる。ただ、下期偏重の業績予想※となっていることに注意が必要である。
※上期は売上高11,000百万円、営業損失1,300百万円を見込む一方、下期は売上高17,000百万円、営業利益1,700百万円と回復する想定となっている。
売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響(ホール休業や時短営業)や、それに伴う投資意欲の冷え込み等により、上期が大きく落ち込むものの、下期にかけて段階的に市場環境が正常化し、同社の業績も回復に向かう想定となっている。特に、パチンコ新内規(遊タイム)機種への入れ替えや大手ホール企業によるM&Aの動きが市場活性化に寄与するものと見ているようだ。事業別で見ると、「情報システム事業」及び「制御システム事業」ともに上期の落ち込みが大きいが、「情報システム事業」は年間を通じて減収となる一方、「制御システム事業」については増収を確保する見通しとなっている。
利益面でも、上期において大幅な損失計上を見込んでおり、通期では利益を確保するものの前期比では大きく減益となる想定である。
弊社でも、同社の業績予想はマイナス要因(新型コロナウイルス感染症拡大の影響等)及びプラス要因(遊タイム機種への入れ替え需要等)を現時点で合理的に見積もった水準であると評価しているが、市場環境の不確実性は依然として高い状況にあることから慎重な判断が必要であると認識している。特に、足元(上期)業績の落ち込みをいかに抑え、下期に向けて回復シナリオを描いていけるかがポイントとなるだろう。「遊タイム」機種への入れ替えや業界再編などによる市場活性化の動きに注目したい。
2. 2021年3月期第1四半期決算の状況
2021年3月期第1四半期の業績は、売上高が前年同期比41.9%減の5,311百万円、営業損失が331百万円(前年同期は787百万円の利益)、経常損失が277百万円(同829百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が211百万円(同546百万円の利益)となった。
情報システム事業の売上高は前年同期比45.6%減の4,115百万円、セグメント利益は同87.3%減の157百万円となった。前年度から続く厳しい市場環境に加え、パチンコホールへの休業要請が追い打ちとなり、新規店舗のオープン延期や改装計画の中止などが発生したことで設備投資は限定的となり、主要製品の販売は前年同期を大きく下回った。また、休業を行うパチンコホールに対して、月額制有償サービスの提供を停止する期間が発生し、MGサービスの売上が減少した。
制御システム事業の売上高は前年同期比23.9%減の1,200百万円、セグメント損失は83百万円(前年同期は1百万円の利益)となった。パチンコ遊技機向け部品販売は好調に推移したが、パチンコホール休業による影響で市場全体の遊技機販売台数は大きく減少し、表示ユニット及び制御ユニットの販売は前年同期を下回る結果となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 2021年3月期の業績予想
2021年3月期の業績予想についてダイコク電機<6430>は、売上高を前期比15.0%減の28,000百万円、営業利益を同72.1%減の400百万円、経常利益を同70.1%減の500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同71.7%減の300百万円と減収減益を見込んでいる。ただ、下期偏重の業績予想※となっていることに注意が必要である。
※上期は売上高11,000百万円、営業損失1,300百万円を見込む一方、下期は売上高17,000百万円、営業利益1,700百万円と回復する想定となっている。
売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響(ホール休業や時短営業)や、それに伴う投資意欲の冷え込み等により、上期が大きく落ち込むものの、下期にかけて段階的に市場環境が正常化し、同社の業績も回復に向かう想定となっている。特に、パチンコ新内規(遊タイム)機種への入れ替えや大手ホール企業によるM&Aの動きが市場活性化に寄与するものと見ているようだ。事業別で見ると、「情報システム事業」及び「制御システム事業」ともに上期の落ち込みが大きいが、「情報システム事業」は年間を通じて減収となる一方、「制御システム事業」については増収を確保する見通しとなっている。
利益面でも、上期において大幅な損失計上を見込んでおり、通期では利益を確保するものの前期比では大きく減益となる想定である。
弊社でも、同社の業績予想はマイナス要因(新型コロナウイルス感染症拡大の影響等)及びプラス要因(遊タイム機種への入れ替え需要等)を現時点で合理的に見積もった水準であると評価しているが、市場環境の不確実性は依然として高い状況にあることから慎重な判断が必要であると認識している。特に、足元(上期)業績の落ち込みをいかに抑え、下期に向けて回復シナリオを描いていけるかがポイントとなるだろう。「遊タイム」機種への入れ替えや業界再編などによる市場活性化の動きに注目したい。
2. 2021年3月期第1四半期決算の状況
2021年3月期第1四半期の業績は、売上高が前年同期比41.9%減の5,311百万円、営業損失が331百万円(前年同期は787百万円の利益)、経常損失が277百万円(同829百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が211百万円(同546百万円の利益)となった。
情報システム事業の売上高は前年同期比45.6%減の4,115百万円、セグメント利益は同87.3%減の157百万円となった。前年度から続く厳しい市場環境に加え、パチンコホールへの休業要請が追い打ちとなり、新規店舗のオープン延期や改装計画の中止などが発生したことで設備投資は限定的となり、主要製品の販売は前年同期を大きく下回った。また、休業を行うパチンコホールに対して、月額制有償サービスの提供を停止する期間が発生し、MGサービスの売上が減少した。
制御システム事業の売上高は前年同期比23.9%減の1,200百万円、セグメント損失は83百万円(前年同期は1百万円の利益)となった。パチンコ遊技機向け部品販売は好調に推移したが、パチンコホール休業による影響で市場全体の遊技機販売台数は大きく減少し、表示ユニット及び制御ユニットの販売は前年同期を下回る結果となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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