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システム ディ Research Memo(3):2020年10月期業績は会社計画を上回る増収増益を達成

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2020年10月期の業績概要
システム ディ<3804>の2020年10月期の連結業績は、売上高で前期比8.1%増の3,854百万円、営業利益で同35.7%増の727百万円、経常利益で同35.6%増の729百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同33.3%増の510百万円と増収増益となり、期首計画に対しても上回って着地した。売上高は2期連続増収、営業利益と経常利益は5期連続増益となり、過去最高業績を更新した。

2020年10月期第2四半期以降は、コロナ禍の影響で各種展示会が中止となり新規顧客開拓のための営業活動が一部制限を受けたものの、ウェルネスソリューション事業を除くすべての事業で増収を達成した。また、主力製品の成熟化とともに追加開発コストが低減するなど高効率ビジネスの進展によって、売上総利益率が45.6%と前期比0.2ポイントの上昇となったほか、コロナ禍の影響で広告宣伝費や交通費等の販管費が減少したことも増益要因となった。期末の累計顧客件数は前期末比12.2%増の7,955件となり、サポート及びクラウドサービス等のストック収入は前期比18.3%増の1,830百万円、売上構成比で47.5%となり、順調に拡大している。サポート売上高(単体ベース)が同9.9%増の1,063百万円となったことから、クラウドサービスの月額利用料収入は約760百万円、前期比で30%超の伸びになったと推定される。

期首計画比で売上高が3.6%上回ったのに対して、売上総利益の伸びが0.2%にとどまったのは、サポート売上高にかかる原価を正確に反映すべく、2020年10月期よりコストの仕分けを明確にしたためだ。具体的には、開発人員や営業人員が一部対応していたサポート業務(電話での問い合わせ対応等)に係るコスト(人件費)を、2019年10月期までは業務内容に関わらず開発費や販管費に計上していたが、2020年10月期よりサポート業務にかかった時間に関しては、サポート売上原価に振り分けるようにした。このため、実際よりも売上総利益の増益率が低く見えている。一方、販管費は期首計画から10.2%下回った。人件費の一部をサポート原価に計上したことに加えて、コロナ禍において広告宣伝費や交通費が予算を下回ったことが主因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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