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RSテクノ Research Memo(4):ウェーハ再生事業は12インチで業界シェア約33%とトップ

注目トピックス 日本株
■RS Technologies<3445>の会社概要

3. 事業内容
事業セグメントはウェーハ再生事業とプライムシリコンウェーハ製造販売事業、半導体関連装置・部材等事業の3つのセグメントとその他に分けて開示している。2020年12月期の事業別構成比を見ると、ウェーハ再生事業が売上高の44.8%、営業利益の75.5%、プライムシリコンウェーハ製造販売事業が売上高の30.4%、営業利益の19.5%を占めており、両事業が収益柱となっている。

(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業は、同社及び台湾子会社で展開している。主力となる12インチの月産能力は2020年末時点で国内が26万枚(8インチは13万枚の能力を保有)、台湾が16万枚の合計42万枚となっている。同社の推計による世界シェアは数量ベースで約33%とトップとなっており、競合は国内では濱田重工(株)、三益半導体工業<8155>の2社、海外では台湾系の3社となり、6社で全体の約9割を占める寡占市場となっている。

また、地域別の販売数量構成比(2020年12月期)を見ると、12インチウェーハは日本が32.6%、台湾が40.4%と両国で全体の約7割を占めている。一方、8インチウェーハについては、欧州が46.3%、米国が23.5%と高くなっているのが特徴だ。主要顧客は台湾のTSMCのほか、国内ではソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)やキオクシア(株)など、米国ではIntel、Micron Technology、欧州ではST MicroelectronicsやInfineon Technologiesなど大手半導体メーカーが並んでいる。

(2) プライムシリコンウェーハ製造販売事業
中国子会社GRITEKの事業となり、売上高の3分の2がプライムウェーハ、3分の1が消耗部材及びインゴットの販売で占められる。2020年末のプライムウェーハの月産能力について見ると、北京工場で5インチが5万枚、6インチが15万枚の設備能力を有している。また、8インチについては、2020年10月に竣工した山東GRITEKの新工場に移設した月産能力8万枚の製造ラインに加えて新規に5万枚の製造ラインの投資を行い、合計で13万枚となっている。プライムウェーハの顧客は主に中国半導体メーカーで、顧客数は60〜70社に上る。これらの顧客は主に家電製品や自動車などに搭載されるアナログ半導体を製造している。また、消耗部材及びインゴットについては海外にも販売しており、消耗部材の一部は国内で半導体製造装置用消耗部材を製造しているDG Technologies向けに出荷している。

(3) 半導体関連装置・部材等
半導体関連装置・部材等の事業には、同社で仕入販売する半導体製造装置や半導体材料・パーツの売上げのほか、子会社のユニオンエレクトロニクスソリューション、DG Technologiesの売上げが含まれる。半導体製造装置については、主に日本の半導体装置メーカー等から仕入れて(一部、中古品も含む)、中国・韓国・台湾等の半導体メーカーへ販売している。

また、ユニオンエレクトロニクスソリューションは半導体商社で、(株)日立パワーデバイスのパワー半導体のほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>のMCUなどを主に取り扱っている。2020年に上海事務所を開設し、コロナ禍収束後の半導体関連商品の中国での拡販が期待できる。DG Technologiesは半導体製造装置向け消耗部材(石英ガラスやシリコン製)の製造販売を行っており、国内外の大手半導体製造装置メーカーのほか、国内外の大手半導体メーカーにも販売している。今後の注力分野として強化していく方針となっている。

(4) その他
その他の売上げとして、2013年より開始したソーラー発電事業における売電収入(発電能力は約1.59MW)のほか、半導体ウェーハ製造工程における技術コンサルティングサービスなどを同社で行っているが、全体の業績に与える影響は軽微となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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