システム ディ Research Memo(3):ソフトウェアの“進化”により売上拡大と利益率向上を実現
[21/07/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■システム ディ<3804>の会社概要
2. 特長・強み
ソフトウェアのタイプには様々なものがあるが、住宅やスーツ等になぞらえると理解が早いだろう。ソフトウェアは大きく、パッケージソフトとスクラッチ開発に分けることができる。パッケージソフトは住宅で言えば建売住宅であり、スーツではレディメイド(吊るし)に当たる。スクラッチ開発はその対極にあり、完全注文建築あるいはオーダーメイド・スーツに該当する。
同社のソフトウェアは、パッケージソフトをベースに顧客の業務上の課題を解決し、また顧客の要求に合わせてカスタマイズしながら顧客ニーズを充足できる点が特長となっている。言わば建売住宅やイージーオーダー・スーツに相当し、高い顧客満足度と低コストを両立している点が強みとなっている。またソフトウェアの提供に加えて、導入サポートや保守、メンテナンスまで含んだトータルソリューションを提供している点も特長と言える。
同社のパッケージソフトビジネスをイージーオーダー・スーツのイメージと説明したが、その作り込みの過程において同社が最も意識しているのが“進化”であり、これは同社の強みを理解するうえでのキーワードだと弊社では考えている。どのようなソフトウェアも初期の開発時をスタートとして、顧客ニーズへの対応を重ねながら必要な機能を拡充し、製品の完成度を高めていき、それがソフトウェアの品質向上へとつながる。品質が向上することによって顧客数も増加し、売上拡大へとつながっていく。また、進化したパッケージソフトは“手離れ”が良く、追加費用をかけることなく顧客のニーズを満たすことが可能となるため、利益率も高くなる。こうした正の循環(ポジティブスパイラル)を実現できている点が同社の強みであると弊社では考えている。
大規模顧客にはカスタムメイドで、小規模顧客にはクラウドで対応し、顧客基盤を拡大
3. 『Value & Volume Business』戦略
同社の販売戦略、ひいては成長戦略を表すコンセプトが『Value & Volume Business』戦略だ。同社の中核製品がパッケージソフトであることは前述のとおりだ。これと顧客層とを重ね合わせるとパッケージソフトはボリュームゾーンの中規模事業体がメインターゲットとなり、かつてはそこに注力することで成長を実現してきた。前述のようにパッケージソフトの成長モデルを確立したことで同社は中規模事業者の両側の存在、すなわち大規模事業者と小規模事業者も顧客ターゲットとすることでさらなる成長を目指している。これが『Value & Volume Business』戦略の基本的な考え方となる。
具体的には、より規模の大きい大企業等に対しては“Value Business”としてカスタムメイドによる対応を充実させ受注を獲得し、資金力の乏しい中小企業向けには“Volume Business”として初期投資負担の少ないクラウドサービスで提供することによって顧客を獲得していく戦略だ。『Value & Volume Business』戦略の推進によって、2016年10月期以降は営業利益の増益と利益率の上昇が続いている。今後も同戦略を基本的な成長戦略として推進し、自然災害や景気変動、コロナ禍にも耐えうる強い事業基盤を構築して成長を目指していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NB>
2. 特長・強み
ソフトウェアのタイプには様々なものがあるが、住宅やスーツ等になぞらえると理解が早いだろう。ソフトウェアは大きく、パッケージソフトとスクラッチ開発に分けることができる。パッケージソフトは住宅で言えば建売住宅であり、スーツではレディメイド(吊るし)に当たる。スクラッチ開発はその対極にあり、完全注文建築あるいはオーダーメイド・スーツに該当する。
同社のソフトウェアは、パッケージソフトをベースに顧客の業務上の課題を解決し、また顧客の要求に合わせてカスタマイズしながら顧客ニーズを充足できる点が特長となっている。言わば建売住宅やイージーオーダー・スーツに相当し、高い顧客満足度と低コストを両立している点が強みとなっている。またソフトウェアの提供に加えて、導入サポートや保守、メンテナンスまで含んだトータルソリューションを提供している点も特長と言える。
同社のパッケージソフトビジネスをイージーオーダー・スーツのイメージと説明したが、その作り込みの過程において同社が最も意識しているのが“進化”であり、これは同社の強みを理解するうえでのキーワードだと弊社では考えている。どのようなソフトウェアも初期の開発時をスタートとして、顧客ニーズへの対応を重ねながら必要な機能を拡充し、製品の完成度を高めていき、それがソフトウェアの品質向上へとつながる。品質が向上することによって顧客数も増加し、売上拡大へとつながっていく。また、進化したパッケージソフトは“手離れ”が良く、追加費用をかけることなく顧客のニーズを満たすことが可能となるため、利益率も高くなる。こうした正の循環(ポジティブスパイラル)を実現できている点が同社の強みであると弊社では考えている。
大規模顧客にはカスタムメイドで、小規模顧客にはクラウドで対応し、顧客基盤を拡大
3. 『Value & Volume Business』戦略
同社の販売戦略、ひいては成長戦略を表すコンセプトが『Value & Volume Business』戦略だ。同社の中核製品がパッケージソフトであることは前述のとおりだ。これと顧客層とを重ね合わせるとパッケージソフトはボリュームゾーンの中規模事業体がメインターゲットとなり、かつてはそこに注力することで成長を実現してきた。前述のようにパッケージソフトの成長モデルを確立したことで同社は中規模事業者の両側の存在、すなわち大規模事業者と小規模事業者も顧客ターゲットとすることでさらなる成長を目指している。これが『Value & Volume Business』戦略の基本的な考え方となる。
具体的には、より規模の大きい大企業等に対しては“Value Business”としてカスタムメイドによる対応を充実させ受注を獲得し、資金力の乏しい中小企業向けには“Volume Business”として初期投資負担の少ないクラウドサービスで提供することによって顧客を獲得していく戦略だ。『Value & Volume Business』戦略の推進によって、2016年10月期以降は営業利益の増益と利益率の上昇が続いている。今後も同戦略を基本的な成長戦略として推進し、自然災害や景気変動、コロナ禍にも耐えうる強い事業基盤を構築して成長を目指していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NB>