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タクマ Research Memo(6):売上高は全セグメントで増収も、EPC案件の構成変化や償却負担増などで減益(2)

注目トピックス 日本株
*13:06JST タクマ Research Memo(6):売上高は全セグメントで増収も、EPC案件の構成変化や償却負担増などで減益(2)
■業績動向

2. 財務状況
タクマ<6013>の財務状況を見ると、2024年3月期末の資産合計は191,180百万円で、前期末比11,491百万円の増加となった。主な増加要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の18,128百万円の増加、棚卸資産の3,728百万円の増加、投資有価証券の6,286百万円の増加である。一方、現金及び預金は19,905百万円減少した。また、無形固定資産やその他の流動資産の増加も全体の増加に寄与した。流動資産と固定資産の増加により、資産全体が堅調に推移している。

流動負債は68,201百万円となり、前期末比1,361百万円増加した。主な要因は、電子記録債務が2,146百万円増加し、短期借入金が533百万円増加したことに対して、未払法人税等が1,061百万円減少し、その他の流動負債が1,185百万円減少したことによる。固定負債は11,978百万円で、同297百万円増加した。主に退職給付に係る負債が198百万円増加したことが要因である。純資産合計は111,000百万円となり、同9,832百万円増加した。これは、利益剰余金が4,914百万円増加し、その他有価証券評価差額金が4,610百万円増加したことによる。株主資本は100,387百万円となり、同5,017百万円増加した。非支配株主持分も90百万円増加している。

総じて、同社は資産の増加に加え、流動負債及び固定負債の管理も進めることで純資産の大幅な増加が見られ、持続的な成長と安定した財務状況が維持されている。

2024年3月期末における現金及び現金同等物は39,938百万円と前期末比23,973百万円減少した。営業活動によるキャッシュ・フローは12,222百万円の資金減少であり、これは税金等調整前当期純利益12,427百万円を計上した一方、売上債権が18,418百万円減少し、法人税等の支払額が5,398百万円となったことが主因である。投資活動によるキャッシュ・フローは8,438百万円の資金減少であり、主に有形固定資産の取得による支出が5,010百万円となった。財務活動によるキャッシュ・フローは3,379百万円の資金減少であり、主な要因は配当金の支払額が3,839百万円となったことによる。

同社グループは、運転資金や将来の事業展開に備えた設備投資・研究開発資金を自己資金や金融機関からの借入金で賄い、複数の金融機関とコミットメントライン契約※を締結し流動性を補完している。

※顧客と銀行が予め契約した期間・融資枠の範囲内で顧客の請求に基づき、銀行が融資を実行することを約束(コミット)する契約。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)



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