2日の香港市場概況:ハンセン指数は4日続落、中国本土の景気先行きに対する不安残る
[15/11/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
2日の香港市場は値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比270.00ポイント(1.19%)安の22370.04ポイントと4日続落し、本土企業株で構成されるH株指数が156.25ポイント(1.50%)安の10240.33ポイントと5日続落した。売買代金は673億6900万香港ドル(10月30日は693億2600万香港ドル)と薄商いが続いている。
中国景気の先行きを警戒。1日に公表された10月の中国製造業PMI(中国国家統計局と中国物流購入連合会が集計)で、前月と同水準の49.8にとどまったことがマイナス材料だ。景況判断の分かれ目となる50を3カ月連続で下回り、市場予想(50.0)にも届かなかったことが嫌気されている。
なお、取引時間中に発表された民間(財新とマークイット)集計の10月・中国製造業PMIは、事前予想(47.6)と前月(47.2)を上回る48.3に改善した。ただ、景気判断の分かれ目となる50を8カ月連続で下回っている。
ハンセン指数の構成銘柄では、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が8.5%安、即席めん・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が4.7%安と下げが目立った。香港系不動産株も安い。大手の長江実業地産(1113/HK)が3.6%下落した。
H株金融セクターも売られる。証券大手の海通証券(6837/HK)が3.1%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が3.0%安、国有4大商業銀行の一角を占める中国農業銀行(1288/HK)が2.5%安で引けた。農業銀行に関しては、今年9月末時点の不良債権額が昨年末と比べて大幅に増加したことに加え、同行の張雲・頭取が当局に拘束され、取り調べを受けていると伝えられたこともネガティブ材料視されている。
中国の発電セクターも軒並み安。華潤電力HD(836/HK)が4.0%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.9%、華電国際電力(1071/HK)が3.7%、華能国際電力(902/HK)が2.3%ずつ下落した。風力発電の龍源電力集団(916/HK)も2.2%安とさえない。
【亜州IR】
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