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二酸化塩素ガス室内濃度指針値(0.01ppm)での菌・ウイルスの低減を確認。大幸薬品、第41回 日本防菌防黴学会年次大会にて発表

「低濃度二酸化塩素ガスの25立方メートル閉鎖空間における浮遊細菌と浮遊ウイルスに対する低減効果」

大幸薬品株式会社(本社:大阪府大阪市西区西本町1-4-1、代表取締役社長:柴田 高)は、2014年9月24日(水)〜25日(木)に開催された、第41回日本防菌防黴学会年次大会にて、低濃度二酸化塩素ガスの細菌やウイルスに対する低減効果についての発表を行いました。研究の結果、25立方メートル(6畳相当)の閉鎖試験チャンバーにおいて、0.01ppmの二酸化塩素ガスを用いて、180分後に浮遊させた細菌※1とウイルス※2をそれぞれ99%以上低減できることが確認できました。
(※1黄色ブドウ球菌、※2大腸菌ファージφX174、試験方法の詳細は後述)


二酸化塩素ガスの濃度0.01ppmとは、2014年3月に一般社団法人日本二酸化塩素工業会にて策定された、「二酸化塩素ガスの室内濃度指針値」の濃度です。この指針値とは、「二酸化塩素ガスを一生涯にわたって吸い続けても健康への有害な影響がない濃度」と定義され、二酸化塩素ガスの安全性の根拠としています。

今回の試験結果は、大幸薬品がこれまで発表してきた二酸化塩素ガス(0.02 ppm)の浮遊細菌及び浮遊ウイルスの低減効果よりもさらに低濃度の二酸化塩素ガス(0.01 ppm)の低減効果となり、二酸化塩素ガスの室内濃度指針値での初めての検証結果となります。

この研究結果より、空気中に0.01ppmの低濃度二酸化塩素ガスを持続的に放出させることで、浮遊細菌や浮遊ウイルスを効果的に低減させることがわかり、居住空間における空中浮遊細菌やウイルスによる感染リスクを低減させる可能性が示唆されました。

大幸薬品は、これからも低濃度二酸化塩素ガスの濃度制御技術の開発を進めることで、指針値濃度(0.01ppm)での安全性と有効性を兼ね備えた除菌空間の提供に向けて、さらなる技術革新に努めてまいります。


<試験方法と結果>

[方法] 試験チャンバー25立方メートルを閉鎖空間とし、外部から二酸化塩素ガス発生装置を用いて発生させた二酸化塩素ガスを放出させ、撹拌ファンにて室内空気を循環させたところに、黄色ブドウ球菌懸濁液または大腸菌ファージφX174懸濁液を噴霧し浮遊させ、所定の時間後に浮遊細菌または浮遊ウイルスを捕集した。対照実験として二酸化塩素ガス発生装置を作動しない状態で同様の操作を行い、浮遊細菌と浮遊ウイルス数の自然減衰を測定した。

[結果] 0.01ppmの二酸化塩素ガスが室内空気中にある場合、浮遊黄色ブドウ球菌は120分後に99.8%、180分後に99.95%低減することが分かった。また、浮遊大腸菌ファージφX174は、180分後に99.2%低減することが分かった。


※1 黄色ブドウ球菌 人体にもいる常在菌であるが、場合によっては食中毒を起こしたり、皮膚炎を起こす可能性もある。病院施設内での感染もしばしみられ、最も重要な医療感染関連起因菌とも言われている。

※2 大腸菌ファージφX174 ファージは細菌に感染するウイルスの総称であり、人に対して感染せず、病原性を有しないウイルスである。ファージのなかには様々なタイプが存在するが、大腸菌に感染するφX174 は環境中において比較的安定であり、JISの試験法で指標ウイルスとして用いられている。
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