全国の20歳以上男女1,200人に聞いた「老後とお金に関する調査」貯蓄が900万円以上でも「老後の生活資金が不安」7割を超える
[16/11/28]
提供元:@Press
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特定非営利活動法人(NPO法人)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(略称:日本FP協会 理事長 白根 壽晴)は、ファイナンシャル・プランニングの重要性を伝えるとともに、質の高いファイナンシャル・プランナーの養成・認証を通し、社会全体の利益の増進に寄与することを目的にさまざまな活動を行っています。
今回、日本FP協会は、誰もが訪れる「老後」にフォーカスし、「老後とお金に関する調査」を実施いたしました。この中から、老後の不安は、世代間によってどのような違いがあるかなどに注目した調査結果をまとめました。
【調査概要】
1. 調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
2. 調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、インターネットを利用している全国の20歳以上の男女を対象に実施
3. 有効回答数:1,200名(20代、30代、40代、50代、60代、70代以上の男女:各100名)
4. 調査実施日:2016年10月7日(金)〜2016年10月11日(火)
【TOPICS】
■老後の生活資金の不安計は81.3%。900万円以上貯蓄があるという方でも不安計は71.3%と高い結果になった。不安な理由は、年金がいくらもらえるか不安だ、病気になった場合不安だなどの声が多い。一方、不安に思わない理由は、若年層はまだ先のことでわからない。高年層は貯蓄があるからという回答が多く集まった。
■老後の夫婦暮らしに必要だと思う金額について、20代は「¥226,200」に対し、70代以上は「¥267,050」と、その差は¥40,850となった。
■老後の生活資金準備「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が40.9%で最多。男性は「老後も働く」。女性は「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が第1位。しかし30代女性は「老後も働く」が第1位に。
■年金受給者のうち、実際に働いている方は24.5%。
■老後の資金の情報源は「テレビ」が第1位。70代以上は「新聞・雑誌」が第1位。
■20代から50代までのお金にまつわる悩みは「年金がもらえるのか心配」、60代、70代以上は「老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない」が第1位となった。
■老後の不安
Q1. あなたは、ご自身の老後の生活資金についてどのように思いますか。(単数回答)
【年代別】
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_1.jpg
老後の生活資金については「不安に思う」と回答した方が最も多く43.0%となりました。「どちらかと言えば不安に思う」38.3%を合わせた不安計は81.3%と、多くの方が老後の生活資金について不安を抱えていることがわかります。年代で比較をすると、最も「不安に思う」と回答した方が多い年代は40代(54.5%)、最も低い年代は70代以上(23.0%)となりました。
【貯蓄額別】
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_2.jpg
貯蓄額別に見てみると、900万円以上貯蓄があるという方でも不安計が71.3%と高い結果になりました。総務省の平成26年全国消費実態調査では、単身世帯の貯蓄額の中央値は577万円となっています。貯蓄があっても老後の生活資金が不安であるということは変わらないようです。
<FPからのアドバイス>
老後の生活資金についての不安は、どれくらい必要か、それに対して自身がどれくらい準備できるかを知ることで解消できます。まず年金受取額の目安を知ること、そして老後までにいくらくらい貯蓄ができるかを計算してみましょう。また病気や介護など予定外の出費に備えて、200-300万円の緊急予備資金があるとさらに安心です。
老後資金の見積りが難しいのは、何歳まで生きられるか、介護が必要になったらどうするかなど不確定要素が多いことが影響していると思います。「年金受取年額―年間支出=年間収支」が一部プラスの方もいらっしゃると思いますが、マイナスの方が殆どかと思います。プラスなら今のところは安心ですし、マイナスならそのマイナス分を貯蓄などの取崩しによって生活できればよいわけです。
■老後の不安〜その理由〜
【不安な理由】
・年金が将来破綻する恐れが非常に大きいから。また年金がいくら貰えるのかも不透明なのでとても不安に感じる。(29歳男性)
・貯金もないし、この先貯金できるかもわからないから。(23歳女性)
・今現在充分な収入もあるわけでなく、年金では暮らしていけそうにないから。(33歳女性)
・年金だけで生活できない。要介護者になったら今の家に住み続けられない。(44歳女性)
・フリーランスなのでいつまで続けられるかわからない。(40歳男性)
・自分や家族の介護が必要になった場合に今の生活が維持できるか心配。(62歳男性)
・健康な時はよいが、病気になった場合に年金だけで生活できるかどうか不安。(69歳男性)
【不安に思わない理由】
・自分で資金は貯めるので。(24歳女性)
・まだ先のことだから考えていない。(29歳女性)
・年金を全額納めているし、貯金も充分しているから。また持ち家で、ローンは支払い済みだから。(34歳女性)
・この後の経済なんて考えてもわかるわけがないので考えても無駄。(37歳男性)
・具体的な資金計画を立てているから。(66歳男性)
・老後資金は蓄えてある。(78歳女性)
前問の回答理由をお聞きしたところ、不安な理由は、年金がいくらもらえるか不安だ、病気になった場合不安だなどの声が多く集まりました。一方、不安に思わない理由は、若年層にはまだ先のことでわからない。高年層は貯蓄があるからという回答が多く集まりました。
■老後に必要な資金
Q2. あなたは老後の暮らしにかかるお金は、夫婦で過ごす際に月額どれくらい必要だと考えていますか。(数値回答)
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_3.jpg
老後の暮らしにかかるお金は、夫婦で過ごす際、月額どれくらい必要だと考えているかをお聞きしたところ、平均金額は「¥242,370」となりました。年代別で見ると、20代は「¥226,200」に対し、70代以上は「¥267,050」と、その差は¥40,850となりました。
<FPからのアドバイス>
老後の暮らしに係るお金は、60代以上の方は老後の生活がスタートしている方もいますので、現実の金額に近いのではないかと思います。一方、20代の方は独身の方も多く、イメージしにくいかもしれません。
老後の生活は、年齢とともに徐々に活動範囲が限定される傾向にあり、現役時代よりも出費が少なくなると考える方は多いでしょう。しかし年金生活になったからといって、生活費を減らせなかったり、老化に伴い移動手段などにお金がかかったりするなど、支出がおさえられるとは限りません。老後資金にいくら必要かを見積もる際には、今の生活費をもとにプラス要因、マイナス要因を考えて、少し多めに見積もっておきましょう。
■老後資金の準備
Q3. あなたは、年金以外に老後資金をどのように準備していますか。(複数回答)
<TOP3>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_4.jpg
<性年代別TOP3>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_5.jpg
老後資金をどのように準備しているかをお聞きしたところ、全体では「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が40.9%で第1位となりました。性年代別で見ると、男性は「老後も働く」が20代から60代まで第1位となっています。特に40代男性は62.0%と多くの方が回答しています。女性は「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が30代以外で第1位となりました。30代は「老後も働く」が第1位となっています。老後資金の準備で、働き盛りであり、結婚適齢期でもある30代女性の第1位が「老後も働く」という回答となったのは時代の表れではないでしょうか。
■年金受給者と仕事
Q4. あなたの職業をお答えください。(単数回答)
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_6.jpg
老後資金の準備では「老後も働く」と回答した方が35.7%となりましたが、実際に年金を受給する年齢になっても働き続けている方はどれくらいいるのでしょうか。そこで、年金受給者351名に対し、職業をお聞きしたところ、合計24.5%の方が現在も仕事をしていることがわかりました。社会貢献のため、生きがいのためなどの目的だけではなく、収入のため、今も働いているという方も多いのかもしれません。
■老後の生活資金の情報源
Q5. あなたは現在、老後の生活資金に関する情報をどこから集めていますか。(複数回答)
<TOP5>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_7.jpg
老後の生活資金に関する情報は全体では「テレビ」が47.8%で最も多い結果となりました。年代でみると、20代から60代までは「テレビ」が第1位となっています。しかし、70代以上は「新聞・雑誌」が第1位となりました。また、第2位は20代から50代までが「インターネット」となり、60代は「新聞・雑誌」、70代以上は「テレビ」と年代によって老後の生活資金に関する情報源がことなることがわかりました。
■お金の悩み
Q6. あなたがお金にまつわることで悩んでいることをお答えください。(複数回答)
<TOP5>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_8.jpg
お金にまつわる悩みをお聞きしたところ、全体での第1位は「老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない」37.3%となりました。年代で比較をすると、20代から50代までのお金にまつわる悩みは「年金がもらえるのか心配」が第1位となり、60代、70代以上は「老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない」が第1位となりました。65歳から老齢基礎年金が支給されることもあり、60代からは、年金についての悩みは低くなりますが、医療費や介護費など、お金に関する悩みは尽きないようです。
<FPからのアドバイス>
20代から40代は結婚・子育て・住宅購入資金などが必要で、50代から60代では老後資金の準備にかかるなど、人生にかかるお金は年代によって変わります。将来のライフイベントに備え、いつごろいくら必要なのか把握しておくとよいでしょう。そしてその時までにいくら貯めればよいのか、目標貯蓄額を決めてから貯蓄をするようにしましょう。また貯蓄は、「収入―支出=貯蓄」と考えるとなかなか貯まりません。収入から貯蓄額を除いた分で生活する「収入―貯蓄=支出」と考えてみましょう。
老後の医療・介護費などは、国の社会保障でカバーされる費用やサービスを理解し、それで足りない分がどれくらいなのかの目安を見つけることが重要です。
■FPからの総括
調査結果を見てみると、若い年代は「年金が受給できるか」という不安を持っている方が多く、年金を受給している年代は医療費や介護費用に対して不安を抱いていることがわかりました。
多くの方の場合、老後の生活資金を考えるうえで公的年金がベースになるため、制度や仕組みを理解した上で、「ねんきん定期便」などを確認し将来に受け取れる額の目安を把握して、老後資金づくりに役立てるとよいでしょう。
医療費については、高額療養費制度や後期高齢者医療制度など社会保険で賄える範囲を知った上で、不安があるようであれば民間の保険で準備してもよいでしょう。
教育、住宅、医療・介護資金をはじめ、ライフイベント費用や生活費は手厚くすれば、その分だけどんどんお金がかかります。「いくらかかるか」と心配する方が多いですが、「いくらかけたいか」「いくらまでならかけられるか」というように、まず自分がどうしたいのかをベースに考え、どのように準備していくかプランを立てていくことをお勧めします。そのためにはライフイベント表やキャッシュフロー表に具体的な数字を落とし込み、安心できるプランになるよう、時期や予算をやりくりしてシミュレーションしていくとイメージしやすいと思います。安心して人生を楽しむためにも、お金について一度見直してみてはいかがでしょうか。
※「FPからのアドバイス」及び「総括」は、日本FP協会のFP広報センターで生活者向けに電話で30分程度FP相談(相談無料)を受けているファイナンシャル・プランナーがコメントしています。
◆FPとは
結婚する、家を建てる、子供を留学させる、老後は海外で過ごす…など、わたしたちの将来の夢や目標をかなえるためには、まず、実現までの計画をしっかり立てることが大切です。この人生設計が「ライフプラン」です。
そして、わたしたちの夢や目標に対して、総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法が「ファイナンシャル・プランニング」です。
これらの計画を立てるためには、金融、税制、不動産、住宅ローン、生命保険、年金制度などの幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、わたしたちの夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートするパートナー、いわば、「家計のホームドクター(R)」のような存在がファイナンシャル・プランナー(FP)です。
<日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 法人概要>
商号 特定非営利活動法人(NPO)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
創立 1987年11月(2001年6月に特定非営利活動法人に認定)
理事長 白根 壽晴
所在地 東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス5F
事業内容 ファイナンシャル・プランニングに関する知識の啓発と普及、ファイナンシャル・プランニングに関する調査、研究及び情報の提供、ファイナンシャル・プランニングに関する書籍の発行、国内外のファイナンシャル・プランニング関係機関との交流、ファイナンシャル・プランナーの教育と資格認定試験の実施
URL http://www.jafp.or.jp/
※CFP(R)、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER(R)、およびサーティファイド ファイナンシャル プランナー(R)は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。
AFP、AFFILIATED FINANCIAL PLANNERおよびアフィリエイテッド ファイナンシャル プランナーは、NPO法人日本FP協会の登録商標です。
※家計のホームドクター(R)はNPO法人日本FP協会の登録商標です。
今回、日本FP協会は、誰もが訪れる「老後」にフォーカスし、「老後とお金に関する調査」を実施いたしました。この中から、老後の不安は、世代間によってどのような違いがあるかなどに注目した調査結果をまとめました。
【調査概要】
1. 調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
2. 調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、インターネットを利用している全国の20歳以上の男女を対象に実施
3. 有効回答数:1,200名(20代、30代、40代、50代、60代、70代以上の男女:各100名)
4. 調査実施日:2016年10月7日(金)〜2016年10月11日(火)
【TOPICS】
■老後の生活資金の不安計は81.3%。900万円以上貯蓄があるという方でも不安計は71.3%と高い結果になった。不安な理由は、年金がいくらもらえるか不安だ、病気になった場合不安だなどの声が多い。一方、不安に思わない理由は、若年層はまだ先のことでわからない。高年層は貯蓄があるからという回答が多く集まった。
■老後の夫婦暮らしに必要だと思う金額について、20代は「¥226,200」に対し、70代以上は「¥267,050」と、その差は¥40,850となった。
■老後の生活資金準備「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が40.9%で最多。男性は「老後も働く」。女性は「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が第1位。しかし30代女性は「老後も働く」が第1位に。
■年金受給者のうち、実際に働いている方は24.5%。
■老後の資金の情報源は「テレビ」が第1位。70代以上は「新聞・雑誌」が第1位。
■20代から50代までのお金にまつわる悩みは「年金がもらえるのか心配」、60代、70代以上は「老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない」が第1位となった。
■老後の不安
Q1. あなたは、ご自身の老後の生活資金についてどのように思いますか。(単数回答)
【年代別】
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_1.jpg
老後の生活資金については「不安に思う」と回答した方が最も多く43.0%となりました。「どちらかと言えば不安に思う」38.3%を合わせた不安計は81.3%と、多くの方が老後の生活資金について不安を抱えていることがわかります。年代で比較をすると、最も「不安に思う」と回答した方が多い年代は40代(54.5%)、最も低い年代は70代以上(23.0%)となりました。
【貯蓄額別】
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_2.jpg
貯蓄額別に見てみると、900万円以上貯蓄があるという方でも不安計が71.3%と高い結果になりました。総務省の平成26年全国消費実態調査では、単身世帯の貯蓄額の中央値は577万円となっています。貯蓄があっても老後の生活資金が不安であるということは変わらないようです。
<FPからのアドバイス>
老後の生活資金についての不安は、どれくらい必要か、それに対して自身がどれくらい準備できるかを知ることで解消できます。まず年金受取額の目安を知ること、そして老後までにいくらくらい貯蓄ができるかを計算してみましょう。また病気や介護など予定外の出費に備えて、200-300万円の緊急予備資金があるとさらに安心です。
老後資金の見積りが難しいのは、何歳まで生きられるか、介護が必要になったらどうするかなど不確定要素が多いことが影響していると思います。「年金受取年額―年間支出=年間収支」が一部プラスの方もいらっしゃると思いますが、マイナスの方が殆どかと思います。プラスなら今のところは安心ですし、マイナスならそのマイナス分を貯蓄などの取崩しによって生活できればよいわけです。
■老後の不安〜その理由〜
【不安な理由】
・年金が将来破綻する恐れが非常に大きいから。また年金がいくら貰えるのかも不透明なのでとても不安に感じる。(29歳男性)
・貯金もないし、この先貯金できるかもわからないから。(23歳女性)
・今現在充分な収入もあるわけでなく、年金では暮らしていけそうにないから。(33歳女性)
・年金だけで生活できない。要介護者になったら今の家に住み続けられない。(44歳女性)
・フリーランスなのでいつまで続けられるかわからない。(40歳男性)
・自分や家族の介護が必要になった場合に今の生活が維持できるか心配。(62歳男性)
・健康な時はよいが、病気になった場合に年金だけで生活できるかどうか不安。(69歳男性)
【不安に思わない理由】
・自分で資金は貯めるので。(24歳女性)
・まだ先のことだから考えていない。(29歳女性)
・年金を全額納めているし、貯金も充分しているから。また持ち家で、ローンは支払い済みだから。(34歳女性)
・この後の経済なんて考えてもわかるわけがないので考えても無駄。(37歳男性)
・具体的な資金計画を立てているから。(66歳男性)
・老後資金は蓄えてある。(78歳女性)
前問の回答理由をお聞きしたところ、不安な理由は、年金がいくらもらえるか不安だ、病気になった場合不安だなどの声が多く集まりました。一方、不安に思わない理由は、若年層にはまだ先のことでわからない。高年層は貯蓄があるからという回答が多く集まりました。
■老後に必要な資金
Q2. あなたは老後の暮らしにかかるお金は、夫婦で過ごす際に月額どれくらい必要だと考えていますか。(数値回答)
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_3.jpg
老後の暮らしにかかるお金は、夫婦で過ごす際、月額どれくらい必要だと考えているかをお聞きしたところ、平均金額は「¥242,370」となりました。年代別で見ると、20代は「¥226,200」に対し、70代以上は「¥267,050」と、その差は¥40,850となりました。
<FPからのアドバイス>
老後の暮らしに係るお金は、60代以上の方は老後の生活がスタートしている方もいますので、現実の金額に近いのではないかと思います。一方、20代の方は独身の方も多く、イメージしにくいかもしれません。
老後の生活は、年齢とともに徐々に活動範囲が限定される傾向にあり、現役時代よりも出費が少なくなると考える方は多いでしょう。しかし年金生活になったからといって、生活費を減らせなかったり、老化に伴い移動手段などにお金がかかったりするなど、支出がおさえられるとは限りません。老後資金にいくら必要かを見積もる際には、今の生活費をもとにプラス要因、マイナス要因を考えて、少し多めに見積もっておきましょう。
■老後資金の準備
Q3. あなたは、年金以外に老後資金をどのように準備していますか。(複数回答)
<TOP3>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_4.jpg
<性年代別TOP3>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_5.jpg
老後資金をどのように準備しているかをお聞きしたところ、全体では「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が40.9%で第1位となりました。性年代別で見ると、男性は「老後も働く」が20代から60代まで第1位となっています。特に40代男性は62.0%と多くの方が回答しています。女性は「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が30代以外で第1位となりました。30代は「老後も働く」が第1位となっています。老後資金の準備で、働き盛りであり、結婚適齢期でもある30代女性の第1位が「老後も働く」という回答となったのは時代の表れではないでしょうか。
■年金受給者と仕事
Q4. あなたの職業をお答えください。(単数回答)
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_6.jpg
老後資金の準備では「老後も働く」と回答した方が35.7%となりましたが、実際に年金を受給する年齢になっても働き続けている方はどれくらいいるのでしょうか。そこで、年金受給者351名に対し、職業をお聞きしたところ、合計24.5%の方が現在も仕事をしていることがわかりました。社会貢献のため、生きがいのためなどの目的だけではなく、収入のため、今も働いているという方も多いのかもしれません。
■老後の生活資金の情報源
Q5. あなたは現在、老後の生活資金に関する情報をどこから集めていますか。(複数回答)
<TOP5>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_7.jpg
老後の生活資金に関する情報は全体では「テレビ」が47.8%で最も多い結果となりました。年代でみると、20代から60代までは「テレビ」が第1位となっています。しかし、70代以上は「新聞・雑誌」が第1位となりました。また、第2位は20代から50代までが「インターネット」となり、60代は「新聞・雑誌」、70代以上は「テレビ」と年代によって老後の生活資金に関する情報源がことなることがわかりました。
■お金の悩み
Q6. あなたがお金にまつわることで悩んでいることをお答えください。(複数回答)
<TOP5>
https://www.atpress.ne.jp/releases/116888/img_116888_8.jpg
お金にまつわる悩みをお聞きしたところ、全体での第1位は「老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない」37.3%となりました。年代で比較をすると、20代から50代までのお金にまつわる悩みは「年金がもらえるのか心配」が第1位となり、60代、70代以上は「老後の医療費や介護費がいくらかかるかわからない」が第1位となりました。65歳から老齢基礎年金が支給されることもあり、60代からは、年金についての悩みは低くなりますが、医療費や介護費など、お金に関する悩みは尽きないようです。
<FPからのアドバイス>
20代から40代は結婚・子育て・住宅購入資金などが必要で、50代から60代では老後資金の準備にかかるなど、人生にかかるお金は年代によって変わります。将来のライフイベントに備え、いつごろいくら必要なのか把握しておくとよいでしょう。そしてその時までにいくら貯めればよいのか、目標貯蓄額を決めてから貯蓄をするようにしましょう。また貯蓄は、「収入―支出=貯蓄」と考えるとなかなか貯まりません。収入から貯蓄額を除いた分で生活する「収入―貯蓄=支出」と考えてみましょう。
老後の医療・介護費などは、国の社会保障でカバーされる費用やサービスを理解し、それで足りない分がどれくらいなのかの目安を見つけることが重要です。
■FPからの総括
調査結果を見てみると、若い年代は「年金が受給できるか」という不安を持っている方が多く、年金を受給している年代は医療費や介護費用に対して不安を抱いていることがわかりました。
多くの方の場合、老後の生活資金を考えるうえで公的年金がベースになるため、制度や仕組みを理解した上で、「ねんきん定期便」などを確認し将来に受け取れる額の目安を把握して、老後資金づくりに役立てるとよいでしょう。
医療費については、高額療養費制度や後期高齢者医療制度など社会保険で賄える範囲を知った上で、不安があるようであれば民間の保険で準備してもよいでしょう。
教育、住宅、医療・介護資金をはじめ、ライフイベント費用や生活費は手厚くすれば、その分だけどんどんお金がかかります。「いくらかかるか」と心配する方が多いですが、「いくらかけたいか」「いくらまでならかけられるか」というように、まず自分がどうしたいのかをベースに考え、どのように準備していくかプランを立てていくことをお勧めします。そのためにはライフイベント表やキャッシュフロー表に具体的な数字を落とし込み、安心できるプランになるよう、時期や予算をやりくりしてシミュレーションしていくとイメージしやすいと思います。安心して人生を楽しむためにも、お金について一度見直してみてはいかがでしょうか。
※「FPからのアドバイス」及び「総括」は、日本FP協会のFP広報センターで生活者向けに電話で30分程度FP相談(相談無料)を受けているファイナンシャル・プランナーがコメントしています。
◆FPとは
結婚する、家を建てる、子供を留学させる、老後は海外で過ごす…など、わたしたちの将来の夢や目標をかなえるためには、まず、実現までの計画をしっかり立てることが大切です。この人生設計が「ライフプラン」です。
そして、わたしたちの夢や目標に対して、総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法が「ファイナンシャル・プランニング」です。
これらの計画を立てるためには、金融、税制、不動産、住宅ローン、生命保険、年金制度などの幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、わたしたちの夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートするパートナー、いわば、「家計のホームドクター(R)」のような存在がファイナンシャル・プランナー(FP)です。
<日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 法人概要>
商号 特定非営利活動法人(NPO)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
創立 1987年11月(2001年6月に特定非営利活動法人に認定)
理事長 白根 壽晴
所在地 東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス5F
事業内容 ファイナンシャル・プランニングに関する知識の啓発と普及、ファイナンシャル・プランニングに関する調査、研究及び情報の提供、ファイナンシャル・プランニングに関する書籍の発行、国内外のファイナンシャル・プランニング関係機関との交流、ファイナンシャル・プランナーの教育と資格認定試験の実施
URL http://www.jafp.or.jp/
※CFP(R)、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER(R)、およびサーティファイド ファイナンシャル プランナー(R)は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。
AFP、AFFILIATED FINANCIAL PLANNERおよびアフィリエイテッド ファイナンシャル プランナーは、NPO法人日本FP協会の登録商標です。
※家計のホームドクター(R)はNPO法人日本FP協会の登録商標です。