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年初来高値更新も上値の重さ意識?

後場の投資戦略
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23431.74;+138.93TOPIX;1710.81;+7.85

[後場の投資戦略]

 米中協議の進展期待につながる報道が相次ぎ、日経平均は上げ幅を一時300円超に広げ取引時間中の年初来高値を更新した。個別株の動向を見ても、投資判断や目標株価の引き上げが相次いでいる値がさの半導体関連株、電子部品株が買われ、相場のけん引役となっている。半導体は直近で韓国大手による微細化に対応した積極投資が観測されており、電子部品では積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需給改善が期待される。ともに次世代通信規格「5G」の恩恵にも期待がかかる。また、このところ事業構造改革や成長戦略推進、親子上場解消などを目的としたM&Aが活発化していることも市場の関心を集めている。コーポレートガバナンス(企業統治)の改善につながれば海外投資家の評価も高まるだろう。

 ただ、日経平均は前場中ごろを過ぎ高値を付けると、やや伸び悩む展開となっている。ニュースに反応した先物買いが日経平均を押し上げたとみられるが、中国・上海株などは反応が鈍く、買いが続かなかったようだ。23500円水準では利益確定の売りが出やすいとの指摘もあり、むしろ上値の重さが意識された可能性がある。後場の日経平均はプラス圏でのもみ合いになるとみておきたい。なお、一部証券会社は欧米投資家が割安(バリュー)株に関心を寄せていると指摘している。11月に入り海外投資家の東証株価指数(TOPIX)先物の買い越し額が日経平均先物を上回っている点とも符合する。今後「TOPIX型、バリュー株」へのシフトの動きが強まることも想定される。
(小林大純)


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