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欧米為替見通し:ユーロ130円割れ、目先ドル・円への影響も

注目トピックス 市況・概況

ユーロ・円は今週、節目の130円を割り込んだ。国内企業の下期想定レートでもあり、市場へのインパクトは大きい。欧州中央銀行(ECB)は来週一段の量的緩和に踏み切る方針で、ユーロには先安観が広がっている。市場では、目先ユーロ売りの方向が強まればドル・円の値動きに影響を与える可能性が指摘される。

ユーロ・円は25日、東証1部、2部に上場する主要メーカーが下期に想定している130円を割り込み、今年4月28日以来の安値となる129円78銭まで下落した。その後いったん買い戻されたが、27日まで3日連続でこの水準を下回っており、なお先安観が広がっている。このところ対ドルでも大きく下げていることから、12月はユーロの値動きに警戒する必要がありそうだ。

特に、ECBでは、複数の中銀預金金利を設定することなどが検討されていると報じられている。理事会が12月3日に決定する緩和の内容によってはユーロを下押しする材料となろう。また、翌4日の石油輸出国機構(OPEC)理事会では原油の生産方針を維持する方向が観測されている。ユーロはこのところ原油の値動きに高い相関性を示していることから、供給過剰が意識されて原油安が進めばユーロ売りにつながる可能性がある。

市場では、目先のユーロ・円の値動きがドル・円相場にも影響を与えるとの見方も出てきた。邦銀のある外為ディーラーは、米12月利上げのタイミングでドル・円は125円までの上昇を見込んでいる。ただし、「今後ユーロ・円が大きく下落する展開となれば、リスク回避の動きが広がり、ドル・円の売りに波及する可能性がある」と指摘する。

【今日の欧米市場の予定】

・18:30 英・7-9月期国内総生産(GDP)改定値(前年比予想:+2.3%、速報値:+2.3%)
・19:00 ユーロ圏・11月景況感指数(予想:105.9、10月:105.9)
・NY市場は短縮取引の予定(株式、債券など)



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