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C&GSYS Research Memo(7):日系企業を中心としたビジネス展開から海外ローカル市場を創造

注目トピックス 日本株
■中長期事業方針

b)海外市場
国内市場のシェア拡大を狙う一方で、C&Gシステムズ<6633>が成長継続のため次に狙うのは当然、海外市場である。同社は主に以下の2つの戦略で海外市場での事業拡大を目指す計画だ。

1)専門代理店(フランチャイズ【FC】化)/カスタマイズ開発拠点の構築
これまでの同社の海外での販売手法は、国内市場で主要顧客であった日系メーカーの海外法人や関連会社に対して、国内と同様な販売方法で保守やサポートサービスなどを提供する、すなわち国内と同様のハイエンドの製品・サービス・保守を提供するのが主な手法だった。

しかし昨今では、ローカルメーカーでも高い技術力を持っている企業が増えており、今後海外で拡販していくにはローカル企業への展開も必須と考えられるが、日系企業向けの販売とは異なり、地理的要因、地域特性、移動コスト等様々な障壁があるため、国内と同等のサービス提供が難しい場面も生じてくる。同社は今後、各主要地域に高い技術力及びサポート体制を有する専門代理店(ヘッドクォータ機能)を置き、さらにその下にエリアごとのフランチャイズまたはサブ・フランチャイズを置くことで国内および日系企業に提供している技術サービスと同様のサービスを各顧客に提供する戦略へと切り替えていく。さらに各地域にカスタマイズ開発環境(開発センター)を置き、迅速なカスタマイズ対応を実現する。(詳細は後述)

このような新しい販売体制によって地域密着型サービスを提供することで、日系は言うに及ばずハイエンドのローカル顧客とも密接な関係を構築し、需要を取り込んでいく方針だ。

2)カスタマイズ開発:APIサテライト構想
同社の海外戦略において、上記の海外販売拠点のFC化と併せてもう1つ重要な戦略がカスタマイズ拠点のローカル化(APIサテライト構想)だ。これは、今まで本社が行ってきたカスタマイズを現地で完結させる方法で、同社製品のAPI(Application Program Interface)を現地代理店(例えば韓国総代理店)に公開すると同時にSEを派遣しカスタマイズの教育を行う。これによって現地代理店はローカル完結型のアプリケーション開発環境が整い、顧客からの難しい要望に対しても迅速に対応することが可能になる。今後はこれを他の地域(東アジア市場、ASEAN市場、北米市場)へも拡げていくことで、グローバルの顧客を取り込むことを目指す。

3)海外進出状況と今後の成長イメージ
同社では、現在の海外各地域での状況と今後の展開を以下のように考えている。
韓国:既存代理店に対して先行してカスタマイズセンター機能を持たせ、カスタマイズ要求への対応を強化し、これによって国外進出企業の取り込みを図る。
中国:FC化、カスタマイズセンター創設を推進し、販売・技術サービスを強化する。
タイ:CGSアジア(子会社)を東南アジアのハブとして確立させ、タイ国内外に販売エリアを拡大する。
ASEAN(除くタイ):FC化、カスタマイズセンター創設に加えオフショア開発環境整備も視野。
米国:CGSカナダを北米地域のハブとして確立させ米国内外に販売エリアを拡大する。

このような戦略を進めることで、今までの日系を中心としたビジネス展開から海外ローカル市場を創造する展開を図る。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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