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MDNT Research Memo(5):コロナ禍長期化で細胞加工件数の低迷が続き、売上高・利益の回復に遅れ

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2022年9月期通期の業績概要
メディネット<2370>の2022年9月期通期の業績は、売上高が前期比7.2%減の633百万円、営業損失が1,333百万円(前期は1,080百万円の損失)、経常損失が1,314百万円(同870百万円の損失)、当期純損失が1,254百万円(同843百万円の損失)となった。損益面では、売上総利益は127百万円(前期比29.1%減)、研究開発費の増加等により販管費が1,461百万円(同15.9%増)となったことで営業損失は拡大した。また、加工中断収入10百万円、投資事業組合運用益1百万円(同99.1%減)、株式交付費7百万円(同8.4%増)等の営業外損益もあったが、経常損失も前期と比べ拡大した。資産除去債務戻入益66百万円を特別利益に計上したが当期純損失も拡大した。

細胞加工業の売上高は633百万円(前期比7.2%減)、営業損失は232百万円(前期は132百万円の損失)となった。売上面では、バリューチェーン事業の取引増加により売上高が拡大したものの、コロナ禍の長期化により取引先医療機関での国内患者数及びインバウンド患者数の低迷が続いたことで受託する細胞加工件数の回復が限定的になったことを主因に、減収となった。売上高の減少に伴う利益の減少に加え、細胞培養加工に係る体制整備費用等の増加により、営業損失は拡大した。

再生医療等製品事業の売上高は0百万円(前期比7.2%増)、営業損失は582百万円(前期は450百万円)となった。同社は、再生医療等製品の開発を加速し早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプラインの取得と拡充を視野に入れた活動を行っている。また、九州大学による「αガラクトシルセラミド(α-GalCer/DC)」の医師主導試験の研究開発プロジェクトが着実に進捗している。こうした研究開発活動の進展に伴う研究開発費の増加等により、営業損失を計上した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)



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