日立・三井住友銀行など、ポーランドにおけるスマートグリッド実証事業の完了
[21/07/09]
TOKYO, Jul 9, 2021 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(以下、日立)、株式会社三井住友銀行(以下、三井住友銀行)、Polskie Sieci Elektroenergetyczne S.A(以下、ポーランド・パワーグリッド社)、ENERGA-OPERATOR S.A. (以下、エネルガ・オペレータ社)、およびEnerga OZE S.A. (以下、エネルガ・リニューアブルエナジー社)は、このたび、昭和電工マテリアルズ株式会社(以下、昭和電工マテリアルズ)と推進していた、ポーランド共和国(以下、ポーランド)におけるスマートグリッド実証事業*1(以下、本実証事業)を、6月30日に完了しました。ポーランドの再生可能エネルギー導入拡大に向け、2020年9月から段階的に系統安定化システムとハイブリッド蓄電池システムの実運転がそれぞれ開始されており、両システムは今後も引き続きポーランド国内の送電系統の高度化に向けて活用される予定です。
本実証事業は、ポーランドにおける再生可能エネルギー比率の引き上げに向けた風力発電の大量導入のため課題となる送電系統の設備の更新や増強、ならびに容量不足の解消を目的としています。
2017年3月に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)とポーランド気候環境省(Ministry of Climate and Environment、旧エネルギー省)との間で、ポーランドにおける再生可能エネルギーの導入拡大に向けた「スマートグリッド実証事業」に関する基本協定書(MOU)が締結*2されました。当該MOUの下、NEDOの委託先である日立と三井住友銀行、そして昭和電工マテリアルズは、ポーランド唯一の国営送電会社であるポーランド・パワーグリッド社とポーランド北西部の配電会社であるエネルガ・オペレータ社、ポーランド北西部の発電会社であるエネルガ・リニューアブルエナジー社の3社と協力し、系統安定化システムと、ポーランド北部グダニスクのビストラ発電所に設置されるハイブリッド蓄電池システムの技術検証を開始しました。さらに、日立と三井住友銀行、そして昭和電工マテリアルズは、両システムの事業化に向けたビジネスモデルと、その普及の可能性やファイナンススキームの検討を共同で推進してきました。
日立は、ポーランド・パワーグリッド社に納めた系統安定化システムの効果検証を進め、実証運転を完了し、実運用を2020年9月30日に開始しました。また、日立と昭和電工マテリアルズは、エネルガ・リニューアブルエナジー社のビストラ風力発電所に納めたハイブリッド蓄電池システムの効果検証を進め、実運用を2021年4月初旬に開始しました。
系統安定化システムについては、ポーランドの北部電力系統を実証範囲として、自然災害などに起因した系統事故発生時における送電系統への負荷解消に向けた実証を行いました。具体的には、リアルタイムの系統状況をもとに、系統事故発生を想定したシミュレーションによる最適な対策の立案と、系統事故発生時における風力発電の自動抑制など、制御方法の検証を行いました。同時に、系統事故時に備えて確保している送電容量の余力を、通常時に有効に活用することで再生可能エネルギーの接続可能量を引き上げる検証も実施しました。
ハイブリッド蓄電池システムについては、ポーランド北部グダニスクのビストラ発電所に設置し、風力発電による発電量の短期的な変動に備えた送電容量の確保や、需給バランスを踏まえた送電容量の調整について検証を行いました。
また、技術検証と並行して、三井住友銀行は日立と昭和電工マテリアルズと共同で、事業化に向けたビジネスモデル、ファイナンススキームの検討を実施しました。NEDOの委託を受けて開発された両システムは、本実証事業を通じてポーランド側ともその有効性と事業性を確認したことで目的を達成し、実証終了に至りました。
本実証事業にて用いられた系統安定化システムとハイブリッド蓄電池システムは、引き続きポーランド側で活用される予定です。現在、ポーランドでの両システムの実運用が始まっており、日立と三井住友銀行、そして昭和電工マテリアルズは、本実証事業で得られたノウハウを通じて、事業の支援ならびにポーランドの送電系統の高度化に貢献していきます。
日立製作所について
日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーであるLumadaを通じて、IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフ、オートモティブシステムの6分野でお客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速することで、社会価値・環境価値・経済価値の3つの価値向上に貢献します。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2021/07/0708.html
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本実証事業は、ポーランドにおける再生可能エネルギー比率の引き上げに向けた風力発電の大量導入のため課題となる送電系統の設備の更新や増強、ならびに容量不足の解消を目的としています。
2017年3月に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)とポーランド気候環境省(Ministry of Climate and Environment、旧エネルギー省)との間で、ポーランドにおける再生可能エネルギーの導入拡大に向けた「スマートグリッド実証事業」に関する基本協定書(MOU)が締結*2されました。当該MOUの下、NEDOの委託先である日立と三井住友銀行、そして昭和電工マテリアルズは、ポーランド唯一の国営送電会社であるポーランド・パワーグリッド社とポーランド北西部の配電会社であるエネルガ・オペレータ社、ポーランド北西部の発電会社であるエネルガ・リニューアブルエナジー社の3社と協力し、系統安定化システムと、ポーランド北部グダニスクのビストラ発電所に設置されるハイブリッド蓄電池システムの技術検証を開始しました。さらに、日立と三井住友銀行、そして昭和電工マテリアルズは、両システムの事業化に向けたビジネスモデルと、その普及の可能性やファイナンススキームの検討を共同で推進してきました。
日立は、ポーランド・パワーグリッド社に納めた系統安定化システムの効果検証を進め、実証運転を完了し、実運用を2020年9月30日に開始しました。また、日立と昭和電工マテリアルズは、エネルガ・リニューアブルエナジー社のビストラ風力発電所に納めたハイブリッド蓄電池システムの効果検証を進め、実運用を2021年4月初旬に開始しました。
系統安定化システムについては、ポーランドの北部電力系統を実証範囲として、自然災害などに起因した系統事故発生時における送電系統への負荷解消に向けた実証を行いました。具体的には、リアルタイムの系統状況をもとに、系統事故発生を想定したシミュレーションによる最適な対策の立案と、系統事故発生時における風力発電の自動抑制など、制御方法の検証を行いました。同時に、系統事故時に備えて確保している送電容量の余力を、通常時に有効に活用することで再生可能エネルギーの接続可能量を引き上げる検証も実施しました。
ハイブリッド蓄電池システムについては、ポーランド北部グダニスクのビストラ発電所に設置し、風力発電による発電量の短期的な変動に備えた送電容量の確保や、需給バランスを踏まえた送電容量の調整について検証を行いました。
また、技術検証と並行して、三井住友銀行は日立と昭和電工マテリアルズと共同で、事業化に向けたビジネスモデル、ファイナンススキームの検討を実施しました。NEDOの委託を受けて開発された両システムは、本実証事業を通じてポーランド側ともその有効性と事業性を確認したことで目的を達成し、実証終了に至りました。
本実証事業にて用いられた系統安定化システムとハイブリッド蓄電池システムは、引き続きポーランド側で活用される予定です。現在、ポーランドでの両システムの実運用が始まっており、日立と三井住友銀行、そして昭和電工マテリアルズは、本実証事業で得られたノウハウを通じて、事業の支援ならびにポーランドの送電系統の高度化に貢献していきます。
日立製作所について
日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーであるLumadaを通じて、IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフ、オートモティブシステムの6分野でお客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速することで、社会価値・環境価値・経済価値の3つの価値向上に貢献します。
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