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EYとMicrosoft、デジタルコンテンツ著作権とロイヤリティ管理用Blockchainソリューションを共同開発

2018年6月27日

EY Japan

EYとMicrosoft、メディアおよびエンタメ業界向けにデジタルコンテンツの著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーン・ソリューションを共同開発

・著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーン・ソリューションを、ゲーム業界で展開を開始。将来は、知的財産や知的資産がライセンス供与される他の業界にも導入予定

・ブロックチェーン・ソリューションにより、ロイヤリティの支払いプロセスの短縮化と追跡の迅速化に期待

EYとMicrosoft社は、2018年6月21日、デジタルコンテンツの著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーン・ソリューションを共同開発したことを発表しました。この管理ソリューションは、コストがかかり、支払処理に時間を要するエンターテインメントの著作権やロイヤリティの管理システムを合理化することを目指しており、まずはMicrosoft社およびMicrosoft社とパートナーシップを結んでいるゲーム・パブリッシャーに展開します。
この管理ソリューションは、知的財産や知的資産が他の関係者にライセンス供与される業界や、ロイヤリティ契約に基づきクリエイターに対価を支払っている業界など、広範囲に適用できるように設計しています。このような業界のバリューチェーンには、著者、作詞・作曲家、プロダクション関係者、ソフトウェア・デベロッパー等が存在し、日々、数百万件もの取引が行われ、毎月のロイヤリティ支払額は数十億ドルにのぼります。このバリューチェーン内のロイヤリティの計算は、現在のところ、一般的にオフラインのデータソースを利用して、ほとんど手作業で行われています。
この管理ソリューションは、業界のプレーヤー間の信頼性と透明性を向上させ、非効率な管理プロセスを大幅に改善し、コストがかかり手作業で実施される照合作業や当事者による確認プロセスの必要性を排除することができるよう設計されています。
また、この管理ソリューションは、ブロックチェーンネットワーク内の当事者が売買取引をほぼリアルタイムで把握できるようにすることを目指しています。購入されたコンテンツをタイムリーかつ的確に把握し、洞察を深めることにより、当事者は市場のニーズにより迅速に、より効果的に対応できるようになります。
スマートコントラクトが組み込まれたアーキテクチャは、当事者のロイヤリティ契約内容に基づいて、リアルタイムにロイヤリティを正確に計算できるよう設計されていますので、ロイヤリティの取引記録や照合におけるビジビリティが改善されます。
ネットワーク基盤は、クォ―ラム(Quorum)ブロックチェーンのプロトコルとMicrosoft社 Azureのクラウドインフラとブロックチェーン技術を組み合わせて構築され、合意内容の機密性が関係者全体で確保されます。
Microsoft社とパートナーシップを結んでいるゲーム・パブリッシャーは、このネットワーク内のプレーヤーであり、今まで45日以上を要していた取引プロセスの状況をリアルタイムで把握できるようになり、さらに、会計取引情報を日次で算出することが可能になるため、タイムリーなデータを利用して、より正確に予測を立てることが可能になります。

現在、Microsoft社のビジネスパートナーであるゲーム・パブリッシャーのUbisoft社が、このブロックチェーン・ソリューションをテストしています。

Ubisoft社の財務・戦略計画担当上級副社長であるLoic Amans氏は、次のように述べています。
「Ubisoft社は、ビジネスのあらゆる面で最先端技術を活用する方法を常に模索しています。EYやMicrosoft社と連携して、デジタルコンテンツやロイヤリティのドメインで、ブロックチェーン技術を活用できることに非常に心が高鳴ります。」

Microsoft社は、今後、著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーンネットワークをMicrosoft社のその他のゲーム・パブリッシャーへ段階的に展開していく予定です。最終的に、全てのパートナーを巻き込んで管理システムが本格始動した際には、そのネットワーク内には数千社ものパートナーが存在し、毎日、数百万件の取引が処理され、世界最大のブロックチェーンベースのエンタープライズ・エコシステムのひとつになります。

EYのグローバルイノベーションリーダー(ブロックチェーン)Paul Brodyは、次のように述べています。
「デジタルコンテンツの著作権とロイヤリティの取引は、多くの関係者を巻き込み、複雑で、取引量も膨大です。このような性質を踏まえた場合、ブロックチェーンは最適なアプリケーションと言えます。デジタルコンテンツの所有者間で結ばれる契約は特殊性がありますが、ブロックチェーンは、適切に対処することができるからです。使用許諾者によるライセンスの発行においても、監査証跡をもとに、拡張的かつ効率的に対処することができます。Microsoft社のAzure環境でこのブロックチェーン・ソリューションを展開することにより、何千ものロイヤリティ契約パートナーとコンテンツ発行元パートナーが存在する拡張性に優れた管理ネットワークが生まれると確信しています。」

Microsoft社のファイナンス・オペレーション ジェネラルマネージャーであるGrace Lao氏は、次のように述べています。
「この管理ソリューションを展開することにより、大量の取引が効率よく処理され、プロセスも自動化されます。さらに、ビジネスパートナーの満足度向上につながり、コンプライアンスが強化されます。スマートコントラクト技術は、従来のどのビジネス契約管理ソリューションよりも柔軟性と拡張性に優れています。私たちは、この管理ソリューションをゲーム産業のエコシステム全体に展開できることを楽しみしています。そして、更に、その他の財務プロセス向けのブロックチェーン・アプリケーションも探究していきたいと思っています。」

Microsoft社のソフト・エンジニアリング・マネージャーであるBrad Wright氏は、次のように述べています。
「Microsoft社のAzureと優れた処理能力を備えたブロックチェーン技術を組み合わせたこの管理ソリューションは、私たちとパートナーシップを結んでいるゲーム・パブリッシャーとの信頼性を強化し、セキュリティ、透明性、正確な支払を強固に確立することができるMicrosoft社の能力を裏付けています。EYと弊社のゲーム・パブリッシャーと連携してこのビジネスの合理化を進められることを、非常に嬉しく思っています。」

EYのアドバイザリーサービスのグローバルおよびEYアメリカズ・エリアのブロックチェーン・ファイナンス・リードであるDeep Ghumman氏は、次のように述べています。
「企業は、ビジネスで直面している課題を解決するために、ブロックチェーン技術の活用に期待を寄せています。特に、現行のプロセスやシステムに容易に適合できる拡張性を備えたブロックチェーンプロダクトを企業は求めています。Microsoft社のAzure環境で稼働する著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーン・ソリューションは、ブロックチェーンがどのように私たちのビジネスを変革し、EYとMicrosoft社がどのようにブロックチェーン技術を活用してデジタル変革を実現しているのかを示す良い事例です。」

EYとMicrosoft社は、現在、Microsoft社の主要ビジネスパートナーにこのソリューションを展開していますが、今後、ソフトウェアからデジタルメディアに至るロイヤリティ関連の取引向け共通流通基盤として、その他のビジネスパートナーへの展開についても検討していきます。

EYは、ブロックチェーンを活用する取り組みに力を入れており、これまで、自動車産業へのブロックチェーン技術の導入や、世界初となる海上保険向けブロックチェーン・プラットフォームの商用化をはじめ、暗号通貨のビジネス取引の綿密なレビューを可能にするブロックチェーンを活用した一連の監査技術開発等に注力してきました。今回のデジタルコンテンツの著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーン・ソリューションは、EYのこのような豊富な実績と経験をもとに開発されました。

米国の分析調査会社HfS社、EYをWinners’ Circleのリーダー企業に認定
EYは、『State of the Enterprise Blockchain Services Market』と題する評価レポートにおいて、Winners’ Circleにおけるリーダー企業に認定されました。EYの革新力と実行能力においてクライアントから高く評価されたことが認定につながりました。

HfS社のCSOであるSaurabh Gupta氏は、次のように述べています。
「EYとMicrosoft社が共同で開発したこのブロックチェーン・ソリューションは、ブロックチェーン技術が研究所の枠を超え、実世界へと羽ばたき始め、企業がブロックチェーンを採用する時代が到来したことを示しています。EYは、ブロックチェーンへの投資とコミットメント、エンドツーエンドのサービス、技術非依存アプローチ、そして概念実証(PoC)とパイロット実施後のブロックチェーン採用の促進等の実績と経験を有しています。このような強みを持つEYとMicrosoft社の連携は素晴らしい成果に繋がるでしょう。EYとMicrosoft社は共に独自の能力を発揮しながら、ブロックチェーンを活用してコンテンツのロイヤリティ計算、追跡、支払に係る複雑な課題に対処し、解決できるよう開発を進めていますので、デジタルコンテンツの著作権管理プロセスは、革命的に変化していく可能性を秘めています。」

EYとMicrosoft社による、デジタルコンテンツの著作権とロイヤリティ管理用のブロックチェーン・ソリューションの共同開発について詳細情報は、以下の弊社Webサイトをご覧ください。
https://www.ey.com/gl/en/about-us/our-alliances/ey-microsoft-alliance

〈EYについて〉
EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.com をご覧ください。
本ニュースリリースは、EYのグローバル組織のメンバーファームであるアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッド(EYGM)によって発行されています。EYGMは顧客サービスを提供していません。

〈EY Japanについて〉
EY Japanは、EYの日本におけるメンバーファームの総称です。新日本有限責任監査法人、EY税理士法人、EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社などから構成されています。各メンバーファームは法的に独立した法人です。詳しくはwww.eyjapan.jp をご覧ください。

〈EY アドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社について〉
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社はEYの日本におけるメンバーファームです。さまざまな分野の専門性を有するプロフェッショナルがグローバルに連携し、企業が抱える経営課題に対し、最先端かつ
グローバルな視点と実行力で最適なアドバイザリーサービスを総合的に提供いたします。詳しくは、www.eyjapan.jp/advisory/ をご覧ください。

英語版リリース:https://www.ey.com/gl/en/newsroom/news-releases/news-ey-and-microsoft-launch-blockchain-solution-for-content-rights-and-royalties-management-for-media-and-entertainment-industry

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