VTIのジャイロセンサで地球の自転速度を計測
[11/04/27]
提供元:PRTIMES
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VTIテクノロジーの3D MEMS(3次元微小電子機械システム)技術は、極めて正確な
ジャイロスコープを設計・製造することが可能です。フィンランドのタンペレ工科
大学コンピュータシステム学部は、「VTIのMEMSジャイロセンサは高い精度を有して
いるため、地球の自転速度測定が可能である」との研究結果(※1)を発表しました。
地球の自転速度の測定値は慣性航法装置にも利用されています。しかしこれまでは、
リングレーザージャイロ(RLG)のような非常に高性能かつ高価なジャイロスコープ
でしか、慣性航法装置に利用できる高精度な計測値を得ることが出来ませんでした。
VTIテクノロジーのプロダクトマネージャでジャイロセンサのスペシャリストである、
ヴィレ・ヌルミアイネンはこう述べております。
「タンペレ工科大学の研究は、MEMSジャイロセンサが極めて高い精度が要求される
用途に対しても利用可能であることを示しており、とても興味深いものがあります。
VTIのジャイロセンサは微小で低消費電力、そしてなによりもリングレーザージャ
イロに比べてはるかに安価です。」
■ジャイロコンボセンサ SCC1300を用いた地球の自転速度の測定方法
タンペレ工科大学の研究は、ジャイロセンサによる地球の自転速度測定精度をより
向上することを目的として行われました。前出のヌルミアイネンは以下のように
レポートしています。
「この研究では、シーケンスローテーションおよびカルマンフィルターを実装する
ことで非定常バイアス誤差が補償できること、また温度や重力のような外的要因
の影響を軽減できることが示されています。この方法により地球の自転速度のよ
うな極めて小さな角速度が検知・測定可能になりました。」
この研究によって、VTIのジャイロコンボセンサ SCC1300の高い精度が証明され
ました。ヌルミアイネンは続けます。
「VTIのMEMSセンサ SCC1300 はMEMSセンサエレメントとASICをワンチップ化し、
極めて高い安定性・低ノイズ・高精度を実現しています。SCC1300はジャイロ
センサと3軸加速度センサの一体型センサであり、幅広い分野の製品にご利用
戴いています」
「この研究結果は、多くの機器、計器、装置メーカに新たな展開をもたらす朗報で
あると思われます。例えばナビゲーション用機器の場合、小型で安価なジャイロ
が求められていますが、リングレーザージャイロ(RLG)並みの精度も同時に必要
とされています。歩行者向けナビゲーション・ジャイロコンパスのような高い
精度を必要とするアプリケーションも増え続けています。この研究はVTIの
ジャイロコンボセンサ SCC1300 が、こういったアプリケーションにふさわしい
センサであることを立証していると言えるでしょう」
※1 L.I.Iozan et al., "Measuring the Earth's Rotation Rate Using
a Low-Cost MEMS Gyroscope", Symposium Gyro Technology 2010.
本件のさらに詳しいご質問は、VTIテクノロジー 日本支店までお問い合わせください。
japan.sales@vtitechnologies.com
TEL:03-6277-6618
■VTIテクノロジーについて
VTIテクノロジーは加速度センサ、傾斜センサ、ジャイロセンサのトップメーカです。
VTIテクノロジーのセンサは自動車、医療機器、産業機器、およびコンシューマエレ
クトロニクスと幅広い分野に利用されています。
VTIテクノロジーは当社の優れた技術である、3D MEMS(3次元・マイクロ・エレクト
ロ・メカニカル・システム)テクノロジーによってシリコンMEMS容量式センサを開発
しています。
VTIテクノロジー 日本支店
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