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バイオジェン・アイデック・ジャパン、長時間作用の血友病A治療薬である 「イロクテイト(R)」の製造販売承認を取得

バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、http://www.biogenidec.co.jp/)は本日、厚生労働省より、イロクテイト(R) [遺伝子組換え血液凝固第VIII因子Fc領域融合タンパク質製剤]の製造販売承認を取得しました。イロクテイト(R)は、本邦において長時間作用の血友病A治療薬として承認された薬剤です。

バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、http://www.biogenidec.co.jp/)(以下、バイオジェン・アイデック・ジャパン)は本日、厚生労働省より、イロクテイト(R) [遺伝子組換え血液凝固第VIII因子Fc領域融合タンパク質製剤]の製造販売承認を取得しました。イロクテイト(R)は、本邦において長時間作用の血友病A治療薬として承認された薬剤です。

「イロクテイト(R)の製造販売承認を受けたことで、私たちは長きに亘り新たな発展を遂げることの難しかったこの血友病治療の分野において、血友病Aの患者さんに新しい治療薬を提供するための一歩を踏み出しました。イロクテイト(R)は、長時間作用の血友病A治療薬であり、血友病Aの患者さんの出血を抑制するため、定期的な投与の間隔を延長します。これにより、血友病Aの患者さんのQOLの向上に貢献できると期待しています。」と、バイオジェン・アイデック・ジャパン代表取締役社長のエイドリアン・ゴットショークは述べています。

血友病専門医である医療法人財団荻窪病院理事長の花房秀次先生は、「血液凝固因子製剤の定期的な投与は、血友病患者さんの出血頻度を抑制するためも推奨されるべき治療法ですが、定期的な投与を実施するために必要とされる頻回の静脈注射は患者さんやご家族の大きな負担になっています。長時間作用の血液凝固第VIII因子製剤であるイロクテイト(R)は、定期的な投与における注射の頻度という大きな課題に対応するものです。長時間作用のイロクテイトによって、血友病Aの患者さんがより質の高い生活を送られるようになることを期待しています。」と述べられています。

イロクテイト(R)は、2014年に米国、オーストラリア、カナダで承認され、現在EUを含む複数の国の規制当局によって承認審査中です。日本の厚生労働省によるイロクテイト(R)の承認は、遺伝子組換え長時間作用の血友病B治療薬であるオルプロリクス(R) [遺伝子組換え血液凝固第IX因子Fc領域融合タンパク質製剤]の承認に続くものとなりました。


イロクテイト(R)について

イロクテイト(R) [遺伝子組換え血液凝固第VIII因子Fc領域融合タンパク質製剤]は、循環血漿中に長時間とどまる長時間作用の遺伝子組み換え血液凝固第VIII因子製剤です。本邦においては血液凝固第VIII因子欠乏患者さんの出血傾向の抑制を適応としています。イロクテイト(R)は、Bドメイン除去型ヒト遺伝子組換え血液凝固第VIII因子を免疫グロブリンGのサブクラス1(IgG1)のFc領域に共有結合させ、開発されました。イロクテイト(R)はこのFc領域融合により、生体がもつ生理的な再循環経路を用いることで、血漿中消失半減期が延長すると考えられています。Fc領域融合技術の活用は15年以上前から行われてきましたが、血友病の治療に適用しているのはバイオジェン・アイデック社のみです。

イロクテイト(R)は、国際共同第III相臨床試験であるA-LONG試験および第I/IIa相薬物動態(PK)試験の結果に基づき承認されました。

国際共同第III相臨床試験であるA-LONG試験は、非盲検の多施設共同試験で、第VIII因子製剤による治療歴のある12歳以上の重症血友病A男性患者165例を対象に、イロクテイト(R)の有効性、安全性および薬物動態(PK)を評価した試験です。試験の結果、出血時投与群に対し、2つの定期的な投与群で、重症血友病A患者の出血回数が統計学的に有意に低減しました。さらに試験期間中の出血のおよそ98%が、イロクテイト(R)を1回または2回投与することで止血されました。また、安全性評価対象例164例(日本人14例を含む)中9例(5.5%)に副作用が認められ、主な副作用 (発生率1%以上)は、関節痛(2例、1.2%)、倦怠(全身倦怠感)(2例、1.2%)でした。

報道関係者の方で、更なる情報や資料にご関心がある場合は、当社のホームページをご参照ください:www.biogenidec.co.jp


血友病Aについて

血友病Aは、血液の凝固に必要な第VIII因子が欠乏または減少することで正常な血液凝固能が障害される、遺伝性の慢性疾患です。正常な血液凝固能が障害されることで、出血を繰り返し、また出血が長時間に亘ることがあります。出血に伴う合併症は、関節の重度の腫れや痛み、関節障害、それらによる身体障害であり、致死的な出血を引き起こすこともあります。[i],[ii],[iii]

また、血友病Aは5千人に1人の割合で出生男児に発症し、女児での発症は大変まれです。日本においては、4,761人の患者さんが報告されています(2013年)V。世界血友病連盟(WFH)が2012年に行った国際調査では、全世界で約14万2千人が診断されていると推定されています。[iv] この疾患は、血液の凝固に必要な第VIII因子が減少または欠乏することにより引き起こされます。血友病Aの患者さんは出血を繰り返し、それに伴う痛み、不可逆的な関節障害、また致死的な出血を引き起こすことがあります。第VIII因子の定期的な投与は、出血の抑制に必要な凝固因子を補充し、また新たな出血の予防ともなります。


バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社について

バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社は、バイオジェン・アイデック社の日本支社です。最先端の科学および医学を通じて、バイオジェン・アイデック社は神経変性疾患、血友病、そして自己免疫疾患のための革新的な治療薬を創薬し、開発し、そして世界中の患者さんにお届けしています。1978年に創業し、2000年からは日本での活動を開始したバイオジェン・アイデック社は、世界で最も歴史のある独立系バイオテクノロジー企業です。


バイオジェン・アイデック社のセーフハーバー

本プレスリリースは、イロクテイト(R)、オルプロリクス(R)の潜在的および治療的影響に関する記述を含んだ、将来予想に関する記述が含まれています。これらの将来予想に関する記述は、「見込である」、「思われる」、「可能性がありうる」、「予測される」、「期待される」、「予想される」、「意図される」、「可能性がある」、「計画する」、「可能とする」、「予定である」、「目標とする」、「する」、その他同様の趣旨の表現を伴う場合があり、過度に信頼することは控えるようお願いします。これらの記述には、実際の結果が記述に反映された内容から著しく異なってしまうリスクと不確実性があります。これには当社のイロクテイト(R)関連事業の成功の不確実性も含まれ、中でも、患者さんや医学界によるイロクテイト(R)の受容が期待されたよりも遅いこと、血友病市場における激しい競争、営業部門およびマーケティングの努力の効果、イロクテイト(R)の製造工程での問題、有害事象の発現、当社製品に対する保険償還取得または変更が困難であること、他の管轄地域で規制当局からの承認が取得できないこと、当社治療薬の承認に先駆けて他社製品が販売承認を受けること、当社知的財産や所有権が保護できないこと、製品責任賠償要求、また最新の当社年次報告書または四半期報告書のリスクファクターの項、および米国証券取引委員会(SEC)に提出したその他の報告書に記述されたその他のリスクおよび不確実性の影響を受ける可能性があります。将来の見通しに関する記述は、すべてこのプレスリリースの公表時点に限定され、新たな情報や将来の事象などの結果にかかわらず、いかなる将来の見通しに関する記述についても当社は更新する義務を負うものではありません。


[i] Nilsson IM, Berntorp E, Lofqvist T, Pettersson H. Twenty-five years’ experience of prophylactic treatment in severe hemophilia A and B. J Intern Med 1992;232:25-32.

[ii] Manco-Johnson MJ, Abshire TC, Shapiro AD, et al. Prophylaxis versus episodic treatment to prevent joint disease in boys with severe hemophilia. N Engl J Med 2007;357:535-44.

[iii] Panicker J, Warrier I, Thomas R, Lusher JM. The overall effectiveness of prophylaxis in severe hemophilia. Hemophilia 2003;9:272-8.

[iv] 世界血友病連盟(World Federation of Hemophilia:WFH) Annual Global Survey 2012. http://www1.wfh.org/publications/files/pdf-1574.pdf. 2014年1月28日にアクセス.

[v] Congenital Coagulation Defect National Survey in 2013 (平成25年度血液凝固異常症全国調査)
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