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確かなエビデンスに基づく確かな健康管理。飲料アカデミー「水分補給セミナー」プレス用事後レポート 〜熱中症急増の季節、到来!正しい知識で予防と啓発〜

2015年7月11日 於:日本コカ・コーラ株式会社




 日本コカ・コーラ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:ティム・ブレット)は「飲料アカデミー」の活動の一環として、2015年7月11日(土)、「水分補給セミナー」を開催いたしました。「飲料アカデミー」は日本人の健康意識の高まりを受け、飲料と生活を結ぶ様々な健康テーマにおいて、確かなエビデンスに基づいた学術情報の発信を目的に2014年11月に設立しました。このたびの「水分補給セミナー」はその「飲料アカデミー」が主催する第一弾のセミナーとなります。
 当日は神奈川県立保健福祉大学の谷口英喜教授をゲストにお迎えし、同氏と共に日本コカ・コーラ株式会社 技術・サプライチェーン本部の金平努が、管理栄養士を目指す学生計60名を対象に、脱水症のメカニズムや効果的な水分補給について講演を行い、質疑応答も交えて盛況のうちに終わりました。
 下記は、登壇者による講演の要約となります。
[画像1: http://prtimes.jp/i/14619/1/resize/d14619-1-739916-0.jpg ]


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【「飲料アカデミー」についてのご紹介】
日本コカ・コーラ株式会社 広報・パブリックアフェアーズ本部 副社長 後藤 由美
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 “健康でありたい!”という意識の高まりは、生活習慣、特に予防という考え方の中心にある栄養摂取や食事管理において近年、顕著に表れております。「飲料アカデミー」は、健康の維持増進など予防医療に携わる専門家(特に管理栄養士、保健師、薬剤師)が信頼できる科学的根拠に基づく情報源、また健康に高い関心を持つ消費者の食生活における客観的な判断をサポートすることを目指して、飲料や水分補給に関する学術情報、研究機関や政府機関などによる専門情報までを幅広く扱っていく予定です。今後、皆様の研究をサポートする確かな情報源として活用していただけると光栄です。

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【講演 1:脱水症と水分補給  〜予防と治療を明確に〜】
神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部栄養学科 谷口英喜 教授
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[画像2: http://prtimes.jp/i/14619/1/resize/d14619-1-903003-1.jpg ]

<脱水症とは>
 脱水症とは体液(水分と塩分で構成される)が不足することであり、体液を管理することは全身管理、栄養管理の基本です。体液の主な働きは 1.栄養素と酸素を運ぶ、2.老廃物を運び出す、3.体温調節 の3点であり、体液が不足すると体内に必要な栄養素・酸素が行きわたらず、老廃物は排出されなくなってしまいます。これが、脱水症です。

■脱水症を疑うサイン
・ 1週間以内で4%以上の急激な体重減少
・ 原因不明の体温上昇(汗が出なくなり体内に熱がこもることによる発熱)
・ 中枢神経(脳)の異常(認知機能(判断能力)、集中力、記憶力などの低下、異常行動など)
・ 消化機能の異常(胃腸への血流減少、消化液の不足による消化不良)
・ 神経・筋機能の異常(塩分(電解質)、筋血流不足による筋力低下、しびれ、足のつり)

同症状がみられる二日酔いや夏バテも脱水症のひとつであり、熱中症は、蒸し暑さや熱が原因で発症する脱水症のことを指します。

<脱水症の予防>
 一般的に脱水症の予防法として「こまめな水分補給」が推奨されますが、それよりも大切なのは「3食きちんと食べること」で、3食の食事からおよそ1Lの水分を摂取することができます。また、水分補給は「のどが渇く前」が理想的であり、学校での発症が多い子どもは好きなタイミングで水分補給をすること、高齢者の場合は、加齢によりのどの渇きや暑さを感じにくいため「時間を決めて」こまめに水分補給をすることが推奨されます。

■水分補給をする際の注意点
・ 飲料の温度は飲みやすい温度が理想的
・ 脱水症予防としての日常的な水分補給には、一度に大量に飲まないことが大切
・ カフェインを摂り慣れている人は、カフェイン含有飲料も1日に必要な水分量の補給として有用
・ 炭酸飲料は水分補給源になるがたくさん飲めない点、また糖質の過剰摂取になりうる点等注意が必要
・ ミネラルウオーター等の真水は、一度に大量摂取すると希釈性低ナトリウム血症(水中毒)になる
   危険性がある
・ アルコールには利尿作用があり、分解時に水を消費するため水分補給効果はない

<脱水症の治療>
 脱水症の怖さは、中枢神経障害(認知機能の低下、記憶力障害、身体の麻痺)といった後遺症にあります。特に高齢者は、予備能力が少なくダメージが大きいので躊躇せずにすぐ治療を行うことが重要です。
 改善・治療には、飲むことができるなら、経口補水液による経口補水療法が効果的で、水分、塩分、糖分を同時に摂取することがポイントです。脱水症の予防にはスポーツドリンクを活用しましょう。牛乳のようなタンパク質を多く含む食品は体温を上げ、水分を消費させるため、脱水症時には避けるべきです。熱中症対策として用いられる梅干し、塩あめなどは水分と共に摂取しなければ効果は低く、また7%以上の糖質を含む飲料も、水分を吸収する小腸にたどり着くまでに時間がかかるため、脱水症の治療にふさわしくありません。

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【講演 2:日常の水分補給に役立つ清涼飲料の摂り方】
日本コカ・コーラ株式会社 技術・サプライチェーン本部 
学術調査 プロジェクトマネジャー 金平努
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[画像3: http://prtimes.jp/i/14619/1/resize/d14619-1-948112-2.jpg ]



 谷口先生に詳しく解説いただいた脱水症は、お風呂上りや起床時、暖房の効いた部屋にいる時や飲酒後など、日常生活において身体が乾燥しやすい時に注意が必要です。一方で、熱中症の発症数は6月ごろから増え始めますが、気温が上昇する7〜8月にピークを迎え、全体の3割は「住宅」で発症しています。熱中症が発症しやすい条件として、1.気温、湿度が高い 2.照り返し(輻射熱)が強い 3.風が弱い 4.急な暑さなどが挙げられます。

<日常生活での水分補給>
日常生活でも大量に発汗した場合は、塩分濃度が0.1〜0.2%(飲料での成分表示ではナトリウム量が100mLあたり40〜80mg)の飲料の摂取が推奨され、市販のスポーツドリンクは、これに当てはまるよう作られています。発汗で体液量が減ったときに水だけを飲むと体液濃度を一定に保とうとする働きにより水分を排出してしまうため、脱水状態から回復できなくなってしまいます。そのため、汗をかいたときには、汗で失われる電解質も摂取する必要があります。

<運動時の水分補給>
運動時は筋肉の活動で大量の熱が発生し、体温上昇を抑えるために大量の汗をかくため、運動時には適切な水分補給が重要です。

■運動時における水分補給のポイント
・ 運動時には、できるだけ30分に1回程度の水分補給休憩をとる。運動開始の少し前に飲むことを推奨する
・ 運動前後に体重測定し、減少量を把握する。同量の水分を摂って体内の水分量を調節する
・ 冷えた飲料が深部体温を下げる効果があり、胃から小腸への移行が短くなることなどから、運動中には、
   冷えた飲料を飲むほうがよいといわれている
・ 体内の水分量が体重の2%以上減少すると、体温を下げる機能が働きにくくなる

<冬の脱水>
 利尿作用の活発化や厚着による発汗、ウィンタースポーツなどにより、冬でも水分を失う機会は少なくありません。ただ、汗をかいている実感がないことやどの渇きを感じにくいことから、水分摂取を怠りやすいことから、冬も意識的に水分補給をすることが重要です。

<スポーツドリンクと水分摂取>
スポーツドリンクの製品設計をするうえで重要なポイントは次の3点となります。
・ 汗に含まれる主要な電解質と同様の種類の電解質を含んでいる。
・ 適度な糖分とナトリウムを含むため水より優れた水分補給ができる。アクエリアスは水分保持に役立ち、
   飲みやすい味になるような電解質量、糖質量に設計されている。
・ ごくごく飲めるおいしさで十分な水分量が補給できる。スポーツ科学領域では好みの飲料のほうが
   水分摂取量は多くなることが報告されている。
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