今年の「ソーシャルテレビ・アワード」大賞は朝日放送「バーチャル高校野球」が受賞
[15/07/24]
提供元:PRTIMES
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7月21日、ソーシャルメディアとの連携や複合的活用に、先進的な取り組みをしたテレビ番組を表彰する「ソーシャルテレビ・アワード 2015」(主催:日経デジタルマーケティング、日経エンタテインメント!)が、六本木アカデミーヒルズ(東京・港区)で開催中のカンファレンス「Digital Marketing Week 2015」内で発表され、朝日放送の『バーチャル高校野球』が大賞に決定した。
本アワードは、今年で4回目。スマートフォン片手にテレビを視聴し、気になる情報を検索したり、ソーシャルメディアを通じて友だちと番組の感想を交わしたり――そんなテレビの見方が一般的になったことを背景に、ソーシャルメディアを使ったテレビ局の新たな事業モデルや視聴者とのつながり、広告主の先進的なマーケティング活動に光を当て、広く世の中に認知してもらうことを狙っている。選考対象は、2014年6月〜2015年5月に放送された番組。
『バーチャル高校野球』は、朝日放送が夏の甲子園大会の放送と連動して、昨年から立ち上げたスマートフォンやタブレットでも楽しめる高校野球のポータルサイト。視聴者が、自分の見たいアングルを「中継映像」「投手中心」「打者中心」「センターカメラ」の4パターンから選べるようにしたほか、試合後にアップされる動画から任意の部分を切り出せる「ハイライトジェネレーター」という機能を導入、視聴者が気に入ったシーン(20秒)をSNS などで共有できるようにした。
テレビとソーシャルメディアの連携によって、「高校野球」を口コミで広げやすくする仕掛けを作り、それを大きな規模で実現させたことが評価され大賞となった。
「ソーシャルテレビ・アワード 2015」受賞番組、主な授賞理由、受賞者のコメントは以下の通り。
【大賞】…『バーチャル高校野球』(朝日放送)
「全国高校野球選手権大会中継」を初めてスマートフォン/タブレットにライブ配信するなど、テレビの枠を超えた取り組みによって、ウェブサイト「バーチャル高校野球」は、1000万人以上のユニークユーザーと6500万PVを獲得。テレビとSNSの連動で高校野球を大きな規模で盛り上げたことから大賞に選出された。プロジェクトリーダーの中村大輔氏(朝日放送)は、「野球の力を見せたかった。ハードルは高かったが、『多くの人に見てもらう』ことを目的として、マルチデバイスで配信し、満足する結果が得られた。高校野球の発展のために我々ができることをやっていきたい」とコメントした。
【日経デジタルマーケティング賞】 …『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ)
日本テレビが独自開発した「JoinTV」システムを使い、『金曜ロードSHOW!』と連動した会員制サイト「金曜ロードシネマクラブ」を2014年に創設。放送と同時にSNSで視聴者とのつながりを強める仕組みを作り、7月14日現在で会員数37万人を突破、最多月間PV約980万の「映画ファンが集まるサロン」を形成。CRM(顧客関係管理)の観点から高く評価された。谷生プロデューサー(日本テレビ)は、「テレビの映画番組がなくなるかもしれないという危機感がチームの結束力を高めた」と成功の原動力を語った。
【日経エンタテインメント!賞】 …『ごめんね青春!』(TBSテレビ)
満島ひかりが劇中ヒロインの蜂矢りさとして「インスタグラム」に撮影舞台裏の写真を投稿したり、生徒役出演者が"6秒動画"「VINE」でコメントを投稿するなど、制作、宣伝、出演者が一体となってSNSを活用してドラマの楽しさを伝えたエンタテインメント性が評価されての受賞。演出を手がけた山室大輔氏(TBSテレビ)は、「満島ひかりさんがノリノリでインスタグラムをやってくれたのが良かった。満島さんが(出演者を)撮るからいい写真になる」と、主要キャストがSNSに協力的だったことが、拡散につながった一因であると話した。
【特別賞】… 『マジック新世紀セロ 生放送SP』(フジテレビ)
ゴールデンタイムの生放送でマジックを楽しみながら、無料動画配信サービス「フジテレビプラス」内の特設サイトで、タネあかしをライブストリーミング見られるという試みで、同社サイトへの秒間アクセス数や流量が過去最高を記録。制作プロデューサーの古郡真也氏(FILM)は、「セロ氏と10年来一緒に番組を手がけてきた信頼関係があったからこそ実現した企画」と紹介。授賞式ではセロ氏が、「一期一会」をテーマにiPhoneを使った生マジックを披露し、番組同様に会場を大いに驚かせた。
【広告賞】… 『NISSAN×リアル脱出ゲームTV 史上最難関の採用試験 THE TEST』(日産自動車×TBSテレビ)
ドラマ『リアル脱出ゲームTV』と連動し、劇中のテロ対策本部が「民間人から暗号解読班を1名採用」する過程をCM枠で見せ、合格者が最終話に出演。捜査車両として日産自動車「ノート」をプレゼントするというタイアップを自然な形で実現させ、新しい広告の形を提示したことが評価された。日産自動車宣伝部の平川ちひろ氏は、「車離れが進む若年層に向けて、単にSNSを使ったプロモーションではなくて、新しい訴求方法にチャレンジした結果」と本企画を行った背景を語った。
関連ホームページ
「Digital Marketing Week 2015」公式サイト
http://expo.nikkeibp.co.jp/dmc/201507