2型糖尿病と心・脳血管疾患発症リスクとの関係を認識することが心・脳血管疾患の発症・再発予防への取り組みにつながる
[17/09/27]
提供元:PRTIMES
提供元:PRTIMES
2型糖尿病と心・脳血管疾患リスクに関する患者さんと家族の意識調査
ノボ ノルディスクファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 オーレ ムルスコウ ベック)は、地球規模の心臓血管病予防キャンペーン(9月29日のワールド・ハート・デー[1])にちなみ、2型糖尿病患者さんと近親者を対象に、2型糖尿病と心・脳血管疾患リスクとの関係性についての認識や心・脳血管疾患発症後の気持ちについて探ることを目的に、インターネット調査を実施しました。調査の対象者は、過去に心・脳血管疾患を発症した経験のある60代以上の2型糖尿病患者さん男女104人および近親者に2型糖尿病で心・脳血管疾患を発症した経験のある患者さん(亡くなった方含む)がいる30-50代の男女106人です。
社長で医師でもあるオーレ ムルスコウ ベックは次のように述べています。「今回の調査によって、2型糖尿病患者さんやご家族が発症してしまうかもしれない糖尿病の合併症についての認識が十分でないことが把握できました。また、心・脳血管疾患を発症した方々が、再発や後遺症、また経済的な負担の可能性について不安を抱いていることも示唆されました」
2型糖尿病は進行する疾患で、早期の段階では顕著な自覚症状がありません。患者さんが症状に気づくころには、糖尿病の合併症である細小血管障害をすでに発症していることが多くいわゆる「サイレント・キラー」と呼ばれています。
現在、日本における心筋梗塞などの心疾患や脳卒中・脳出血などの脳血管疾患を合わせた心・脳血管疾患は、がんに次いで死因の第2位となっています[2]。心・脳血管疾患は突然死を招いたり、深刻な後遺症が残ったりする場合もあり、個人的にも社会的にも負担が大きいのが現状です。また、高齢化に伴い脳卒中と循環器病による死亡数が増加し、75歳以上の後期高齢者では脳卒中と循環器病による死亡数が、がんによる死亡数を上回っています[3]。糖尿病があると、糖尿病でない人と比較して心・脳血管疾患の発症リスクが高くなります[4][5]。また、糖尿病のある人が、心・脳血管疾患により死亡するリスクは、糖尿病でない人の1.8倍から2.5倍高まるといわれています[6]。
主な調査結果は以下の通りです。
■心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんの2〜3人に1人が、発症前には狭心症、心筋梗塞、虚血性心不全、脳梗塞といった心・脳血管疾患が、起こるかもしれない糖尿病の合併症だと認識していない
この調査に参加された、心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんが、発症前には糖尿病の合併症だと認識していなかったものは、多い順に狭心症(43%)、白内障(41%)、心筋梗塞(39%)、虚血性心不全(32%)、脳梗塞(31%)でした。また、いわゆる三大合併症である糖尿病性網膜症、腎症、神経障害を糖尿病の合併症だと知らなかった割合は、それぞれ18%、24%、27%でした。
■心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんの3人に1人が、発症時に合併症への注意不足を後悔し、これからの経済的な負担を心配した
心・脳血管疾患を発症した時の気持ちを尋ねたところ、33%の患者さんが「2型糖尿病の合併症にもっと気を配るべきだったと後悔した」と回答し、31%が「経済的な負担を心配した」と回答しました。
■現在、心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんの3人に2人が糖尿病の進行や心・脳血管疾患の再発を、3人に1人が後遺症や経済的負担を不安に感じている
糖尿病や心血管疾患について現在、不安に思っていることを尋ねたところ、62%の患者さんが「糖尿病の進行」、60%が「心血管疾患の再発」、39%が「心血管疾患による後遺症による日常生活の不便」、 37%が「経済的負担」と回答しました。
■2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識していなかった患者さんの4人に3人は、そのことを知っていれば何らかの対策を行いたかったと感じている
2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識していなかった患者さんに、もし知っていたら、心・脳血管疾患発症前にしておきたかったことは何かを尋ねたところ、76%の患者さんが、「食生活の改善」「日々の運動」「禁煙」「早めに専門医の治療を受ける」「2型糖尿病の合併症について調べる・学ぶ」など、何らかの対策を行いたかったと回答しました。
■2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識している患者さんは、再発予防のための対策を講じている
2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識している患者さんに、心・脳血管疾患の発症・再発予防のために行っていることを尋ねたところ、「何も行っていない」と回答した患者さんはいませんでした。
行っている対策としては、「心血管疾患リスクを高めないための薬を服用」(80%)が最も多く、次に「食生活に注意している」(75%)、「禁煙している」(51%)が続きました。また、患者さんの65%は、「突然死・発作リスクを低減する治療法・治療薬」を使いたいと回答しました。
社長のオーレ ムルスコウ ベックは次のように述べています。「2型糖尿病の場合、血糖コントロールと心臓と脳の健康に気をつけることが重要であることは多くの科学的なエビデンスがあります。2型糖尿病の方は、心・脳血管疾患と2型糖尿病の両方に気をつけることが重要です。ノボ ノルディスクが、世界で展開する“The Heart-糖尿病患者さんの心・脳血管疾患リスクに向き合おう-生命にかかわる心筋梗塞や脳梗塞と糖尿病との関係”キャンペーンを通じて、より多くの2型糖尿病患者さんが前向きに生活習慣の改善に取り組み、主治医に指示された治療に従いながら、病気による負担感を減らせるよう、支援していきたいと思います」
[1] 世界心臓連合(World Heart Federation)は、2000年より「世界ハートの日」を9月最終日曜日に定め、2011年から、9月29日を「世界ハートの日」と定めました。
[2] 2015 Demographic Statistics, MHLW
[3] The group requesting for enactment of Basic Act on Stroke/Circulation Statement to support “January 20, 2017, The Japanese Circulation Society
[4] Tanaka S, Tanaka S, Iimuro S, Yamashita H, Katayama S, Ohashi Y, Akanuma Y, Yamada N, Sone H. Cohort Profile: The Japan Diabetes Complications Study: A long-term follow-up of a randomised lifestyle intervention study of type 2 diabetes. Int J Epidemiol 2014, 43: 1054-1062. Doi: 10.1093/ije/dyt057
[5] Fujishima M, Kiyohara Y, Kato I, Ohmura T, Iwamoto H, Nakayama K, Ohmori S, Yoshitake T. Diabetes and Cardiovascular Disease in a Prospective Population Survey in Japan: The Hisayama Study. Diabetes 1996, 7, 45(3): S14-6.
[6] Kato M. et al. Diagnosed diabetes and premature death among middle-age Japanese:results from a large-scale population-based cohort study in Japan. BMJ Open 2015, 5, e007736, doi:10.1136/bmjopen-2015-007736.
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、デンマークに本社を置くグローバルヘルスケア企業であるノボ ノルディスク社の日本法人です。ノボ ノルディスク社はインスリンの発見から間もない1923年にインスリンの製造販売を開始し、以来90年以上にわたり糖尿病治療に必要な革新的な医薬品やデリバリーシステムの開発を通じ糖尿病ケアの革新をリードしてきました。また、糖尿病に加え、成長ホルモン療法および血友病においても、それぞれの製品領域をリードしています。ノボ ノルディスク社は現在77カ国に約4万1,400人の社員を擁し、製品は165カ国以上で販売されています。日本法人は1980年に設立され、それぞれの製品領域をリードしています。
ノボ ノルディスクファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 オーレ ムルスコウ ベック)は、地球規模の心臓血管病予防キャンペーン(9月29日のワールド・ハート・デー[1])にちなみ、2型糖尿病患者さんと近親者を対象に、2型糖尿病と心・脳血管疾患リスクとの関係性についての認識や心・脳血管疾患発症後の気持ちについて探ることを目的に、インターネット調査を実施しました。調査の対象者は、過去に心・脳血管疾患を発症した経験のある60代以上の2型糖尿病患者さん男女104人および近親者に2型糖尿病で心・脳血管疾患を発症した経験のある患者さん(亡くなった方含む)がいる30-50代の男女106人です。
社長で医師でもあるオーレ ムルスコウ ベックは次のように述べています。「今回の調査によって、2型糖尿病患者さんやご家族が発症してしまうかもしれない糖尿病の合併症についての認識が十分でないことが把握できました。また、心・脳血管疾患を発症した方々が、再発や後遺症、また経済的な負担の可能性について不安を抱いていることも示唆されました」
2型糖尿病は進行する疾患で、早期の段階では顕著な自覚症状がありません。患者さんが症状に気づくころには、糖尿病の合併症である細小血管障害をすでに発症していることが多くいわゆる「サイレント・キラー」と呼ばれています。
現在、日本における心筋梗塞などの心疾患や脳卒中・脳出血などの脳血管疾患を合わせた心・脳血管疾患は、がんに次いで死因の第2位となっています[2]。心・脳血管疾患は突然死を招いたり、深刻な後遺症が残ったりする場合もあり、個人的にも社会的にも負担が大きいのが現状です。また、高齢化に伴い脳卒中と循環器病による死亡数が増加し、75歳以上の後期高齢者では脳卒中と循環器病による死亡数が、がんによる死亡数を上回っています[3]。糖尿病があると、糖尿病でない人と比較して心・脳血管疾患の発症リスクが高くなります[4][5]。また、糖尿病のある人が、心・脳血管疾患により死亡するリスクは、糖尿病でない人の1.8倍から2.5倍高まるといわれています[6]。
主な調査結果は以下の通りです。
■心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんの2〜3人に1人が、発症前には狭心症、心筋梗塞、虚血性心不全、脳梗塞といった心・脳血管疾患が、起こるかもしれない糖尿病の合併症だと認識していない
この調査に参加された、心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんが、発症前には糖尿病の合併症だと認識していなかったものは、多い順に狭心症(43%)、白内障(41%)、心筋梗塞(39%)、虚血性心不全(32%)、脳梗塞(31%)でした。また、いわゆる三大合併症である糖尿病性網膜症、腎症、神経障害を糖尿病の合併症だと知らなかった割合は、それぞれ18%、24%、27%でした。
■心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんの3人に1人が、発症時に合併症への注意不足を後悔し、これからの経済的な負担を心配した
心・脳血管疾患を発症した時の気持ちを尋ねたところ、33%の患者さんが「2型糖尿病の合併症にもっと気を配るべきだったと後悔した」と回答し、31%が「経済的な負担を心配した」と回答しました。
■現在、心・脳血管疾患を発症した2型糖尿病患者さんの3人に2人が糖尿病の進行や心・脳血管疾患の再発を、3人に1人が後遺症や経済的負担を不安に感じている
糖尿病や心血管疾患について現在、不安に思っていることを尋ねたところ、62%の患者さんが「糖尿病の進行」、60%が「心血管疾患の再発」、39%が「心血管疾患による後遺症による日常生活の不便」、 37%が「経済的負担」と回答しました。
■2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識していなかった患者さんの4人に3人は、そのことを知っていれば何らかの対策を行いたかったと感じている
2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識していなかった患者さんに、もし知っていたら、心・脳血管疾患発症前にしておきたかったことは何かを尋ねたところ、76%の患者さんが、「食生活の改善」「日々の運動」「禁煙」「早めに専門医の治療を受ける」「2型糖尿病の合併症について調べる・学ぶ」など、何らかの対策を行いたかったと回答しました。
■2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識している患者さんは、再発予防のための対策を講じている
2型糖尿病が心・脳血管疾患の死亡リスクを約2倍高めることを認識している患者さんに、心・脳血管疾患の発症・再発予防のために行っていることを尋ねたところ、「何も行っていない」と回答した患者さんはいませんでした。
行っている対策としては、「心血管疾患リスクを高めないための薬を服用」(80%)が最も多く、次に「食生活に注意している」(75%)、「禁煙している」(51%)が続きました。また、患者さんの65%は、「突然死・発作リスクを低減する治療法・治療薬」を使いたいと回答しました。
社長のオーレ ムルスコウ ベックは次のように述べています。「2型糖尿病の場合、血糖コントロールと心臓と脳の健康に気をつけることが重要であることは多くの科学的なエビデンスがあります。2型糖尿病の方は、心・脳血管疾患と2型糖尿病の両方に気をつけることが重要です。ノボ ノルディスクが、世界で展開する“The Heart-糖尿病患者さんの心・脳血管疾患リスクに向き合おう-生命にかかわる心筋梗塞や脳梗塞と糖尿病との関係”キャンペーンを通じて、より多くの2型糖尿病患者さんが前向きに生活習慣の改善に取り組み、主治医に指示された治療に従いながら、病気による負担感を減らせるよう、支援していきたいと思います」
[1] 世界心臓連合(World Heart Federation)は、2000年より「世界ハートの日」を9月最終日曜日に定め、2011年から、9月29日を「世界ハートの日」と定めました。
[2] 2015 Demographic Statistics, MHLW
[3] The group requesting for enactment of Basic Act on Stroke/Circulation Statement to support “January 20, 2017, The Japanese Circulation Society
[4] Tanaka S, Tanaka S, Iimuro S, Yamashita H, Katayama S, Ohashi Y, Akanuma Y, Yamada N, Sone H. Cohort Profile: The Japan Diabetes Complications Study: A long-term follow-up of a randomised lifestyle intervention study of type 2 diabetes. Int J Epidemiol 2014, 43: 1054-1062. Doi: 10.1093/ije/dyt057
[5] Fujishima M, Kiyohara Y, Kato I, Ohmura T, Iwamoto H, Nakayama K, Ohmori S, Yoshitake T. Diabetes and Cardiovascular Disease in a Prospective Population Survey in Japan: The Hisayama Study. Diabetes 1996, 7, 45(3): S14-6.
[6] Kato M. et al. Diagnosed diabetes and premature death among middle-age Japanese:results from a large-scale population-based cohort study in Japan. BMJ Open 2015, 5, e007736, doi:10.1136/bmjopen-2015-007736.
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、デンマークに本社を置くグローバルヘルスケア企業であるノボ ノルディスク社の日本法人です。ノボ ノルディスク社はインスリンの発見から間もない1923年にインスリンの製造販売を開始し、以来90年以上にわたり糖尿病治療に必要な革新的な医薬品やデリバリーシステムの開発を通じ糖尿病ケアの革新をリードしてきました。また、糖尿病に加え、成長ホルモン療法および血友病においても、それぞれの製品領域をリードしています。ノボ ノルディスク社は現在77カ国に約4万1,400人の社員を擁し、製品は165カ国以上で販売されています。日本法人は1980年に設立され、それぞれの製品領域をリードしています。