ボイスブックを聴くと、映画やTVを見るよりも人の感情を刺激することがユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの研究で判明
[18/07/31]
提供元:PRTIMES
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視覚的コンテンツvs.聴覚的コンテンツ!ヴィジュアルコンテンツを見た時と比較し、音声コンテンツを聴くと心拍と脳の反応がより活発化し、心理的反応が顕著化することが明らかに
Amazon.com, Inc.の関連会社であり、世界最大の音声コンテンツ制作・配信サービスであるAudible (オーディブル) は、Audibleの協力のもとUCL(ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン)が研究した音声コンテンツの心理的な影響に関する検証結果を2018年6月に英国にて発表しました。UCLの研究者は18~67歳の男女103名を対象に、犯罪、サイエンス・フィクション、ファンタジー、アクション、古典のジャンルの名作シーンを用い、音声コンテンツがそれぞれ与える心理的インパクトについて調査するため、同じ作品の音声版とヴィジュアル版の両方を視聴させ生物学的反応(心拍数、皮膚電位、体温等)を測定しました。その結果、性別や年齢層に問わずヴィジュアルコンテンツより音声コンテンツの方が心理的・感情的なリアクションが顕著であることが判明しています。
本研究に使用されたのはヒット作映画でありベストセラー本でもある8つの名作 (ゲーム・オブ・スローンズ、ガール・オン・ザ・トレイン、プライドと偏見、羊たちの沈黙、大いなる遺産、ダ・ヴィンチ・コード、バスカヴィル家の犬、エイリアン) のワンシーンです。感情の強さ、長さ、そしてナレーションの類似性を元に、ヴィジュアル版と音声版の間で内容と長さに大きな差異がみられない特定のシーンを使い検証を行いました。*1
研究チームは対象者のヴィジュアル版と音声版のシーンに対する意識的な反応を様々なアンケートを通して調査し、同時に心拍数と皮膚電位をEmpatica社のE4(イーフォー) 生体センサーを使って記録しました。これらの生理信号を測定することにより、認知過程や脳の潜在意識的な感情喚起を明らかにすることが可能となります。
本研究の担当であるUCL実験心理学課長ジョゼフ・デブリン(Joseph Devlin)博士は以下のように発表しています。「心拍数と皮膚電位を観測した結果、同じシーンでも画面で視覚的に見るよりもAudibleでボイスブックを聴いた時の方が生理的な反応が強く出ていました。対象者たちは音声版を聴いた際ヴィジュアル版ほど集中出来なかったと感じていたにも関わらず、生体センサーの記録は正反対でした。」
また、Audibleの設立者でありCEOのドナルド・カッツ(Don Katz)は以下のように述べています。「音声コンテンツを聞くパワフルな体験が聴者の思考や感情に与えるインパクトを信じていたからこそAudibleをローンチしました。世界中の何百万人ものAudibleリスナーが既に実感している通り、音声コンテンツは我々を何よりも楽しませ、インスピレーションを与え、感動させ、我々の心を動かすものです。UCLがAudibleの協力のもと実施した研究にてまさにこれが証明されました。」
研究結果ハイライト
ボイスブックは視覚的コンテンツのビジュアルメディアより年齢やデモグラフィック、ストーリーの違いに問わず人間の感情を強く刺激することを示す統計データが非常に強く出ています(99%以上の確実性)。Empatica社のリストバンド型生体センサーE4を使って心拍数、皮膚電位や体温の変更を分析した結果、音声コンテンツを聴いた際感情的な刺激が強くなることが明確になりました。
対象者の心拍数はボイスブックを聴いた際視覚的コンテンツを見た際に比較すると約2bpm(beats per minute - 1分間の拍動の数)増加しました。
ボイスブックを聴いた際、ヴィジュアルに比較すると最大心拍数が約3.5bpm増加しました。
ボイスブックを聴いた際の体温は約2度上がり、皮膚の伝導性(EDA)は0.02マイクロジーメンスほど高くなりました。
体の動作等による心拍数の増加を結果から除外する為に、UCL研究チームは心拍数のデータを加速度計データと照らし合わせました。ボイスブックが映画やTVといった視覚的コンテンツよりも一貫した生理的変化を引き起こすことが分かりました。これは作家にとって音声コンテンツはリスナーの感情をよりコントロールし易いツールになれることを意味しています。
今回の研究における発見は、科学コミュニティによるレビューを受けるために生物学のプレプリントレポジトリであるbioRxiv上のプレプリントサーバーにて発表されました。プレプリントはMedical Research Council、Wellcome Trust 、Natureといった多くの学術誌、機関、研究チームによってサポートを受けています。本研究も数か月後には論文審査のある専門誌に提出される予定です。
*1 音声版とヴィジュアル版ではストーリーに多少の違いがありました。
■UCL(ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン)について
ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(University College London, UCL)はイギリスのロンドンにて1826年設立の総合大学です。人種、階級、宗教、性別に関わらず生徒を受け入れた最初の大学であり、法学、建設学、薬学の組織的な教育を初めて提供したとされています。国際的なランキング・グラフにおいても世界トップクラスの評価を得ています。トムソン・ロイターのサイテーション・インデックス(引用索引)によると、UCLはヨーロッパでは2番目に、そして世界では15番目に最も多く引用されている大学です。2007年以降QS世界大学ランキングにおいて10位以内に入っており、現在まで卒業生、教員、創立者の中から合計29人に上る数多くのノーベル賞受賞者を輩出しています。140カ国以上の国の留学生を含め学生数は2万人を超え、日本の東京大学、早稲田大学、大阪大学など、世界中の大学との提携が実施されています。 ロンドンの中心であるブルームスベリーに位置しており、オーストラリアとカタールに国際キャンパスを有しています。
■Audible(オーディブル)について
Audibleは、すでに世界で何百万人もの人々に利用されており、本を音声化したものや、音楽以外の音声コンテンツを、アプリやPCサイトから聴くことができます。海外では、すでに広く一般的なコンテンツの楽しみ方として広まっています。同サービスは、Amazonの関連会社のAudible社が提供しています。同社は、本を音声化したもの以外にも、オリジナル脚本のドラマやコミックなどのコンテンツをオーディオ化して提供しており、世界最大級の音声化された本および音声によるデジタル・コンテンツの制作・配信事業社です。同社は1995年に米国で創業され、現在、米・英・独・仏・豪・日・伊・加の8か国で展開しています。2015年7月より日本向けサービスを開始。著名な作家の作品をはじめ、ビジネス書から落語、語学など20以上のジャンルで豊富なタイトルからAudibleでしか聴くことのできないスペシャルコンテンツまで、プロのナレーター・俳優たちの朗読で聴くことができます。
Amazon.com, Inc.の関連会社であり、世界最大の音声コンテンツ制作・配信サービスであるAudible (オーディブル) は、Audibleの協力のもとUCL(ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン)が研究した音声コンテンツの心理的な影響に関する検証結果を2018年6月に英国にて発表しました。UCLの研究者は18~67歳の男女103名を対象に、犯罪、サイエンス・フィクション、ファンタジー、アクション、古典のジャンルの名作シーンを用い、音声コンテンツがそれぞれ与える心理的インパクトについて調査するため、同じ作品の音声版とヴィジュアル版の両方を視聴させ生物学的反応(心拍数、皮膚電位、体温等)を測定しました。その結果、性別や年齢層に問わずヴィジュアルコンテンツより音声コンテンツの方が心理的・感情的なリアクションが顕著であることが判明しています。
本研究に使用されたのはヒット作映画でありベストセラー本でもある8つの名作 (ゲーム・オブ・スローンズ、ガール・オン・ザ・トレイン、プライドと偏見、羊たちの沈黙、大いなる遺産、ダ・ヴィンチ・コード、バスカヴィル家の犬、エイリアン) のワンシーンです。感情の強さ、長さ、そしてナレーションの類似性を元に、ヴィジュアル版と音声版の間で内容と長さに大きな差異がみられない特定のシーンを使い検証を行いました。*1
研究チームは対象者のヴィジュアル版と音声版のシーンに対する意識的な反応を様々なアンケートを通して調査し、同時に心拍数と皮膚電位をEmpatica社のE4(イーフォー) 生体センサーを使って記録しました。これらの生理信号を測定することにより、認知過程や脳の潜在意識的な感情喚起を明らかにすることが可能となります。
本研究の担当であるUCL実験心理学課長ジョゼフ・デブリン(Joseph Devlin)博士は以下のように発表しています。「心拍数と皮膚電位を観測した結果、同じシーンでも画面で視覚的に見るよりもAudibleでボイスブックを聴いた時の方が生理的な反応が強く出ていました。対象者たちは音声版を聴いた際ヴィジュアル版ほど集中出来なかったと感じていたにも関わらず、生体センサーの記録は正反対でした。」
また、Audibleの設立者でありCEOのドナルド・カッツ(Don Katz)は以下のように述べています。「音声コンテンツを聞くパワフルな体験が聴者の思考や感情に与えるインパクトを信じていたからこそAudibleをローンチしました。世界中の何百万人ものAudibleリスナーが既に実感している通り、音声コンテンツは我々を何よりも楽しませ、インスピレーションを与え、感動させ、我々の心を動かすものです。UCLがAudibleの協力のもと実施した研究にてまさにこれが証明されました。」
研究結果ハイライト
ボイスブックは視覚的コンテンツのビジュアルメディアより年齢やデモグラフィック、ストーリーの違いに問わず人間の感情を強く刺激することを示す統計データが非常に強く出ています(99%以上の確実性)。Empatica社のリストバンド型生体センサーE4を使って心拍数、皮膚電位や体温の変更を分析した結果、音声コンテンツを聴いた際感情的な刺激が強くなることが明確になりました。
対象者の心拍数はボイスブックを聴いた際視覚的コンテンツを見た際に比較すると約2bpm(beats per minute - 1分間の拍動の数)増加しました。
ボイスブックを聴いた際、ヴィジュアルに比較すると最大心拍数が約3.5bpm増加しました。
ボイスブックを聴いた際の体温は約2度上がり、皮膚の伝導性(EDA)は0.02マイクロジーメンスほど高くなりました。
体の動作等による心拍数の増加を結果から除外する為に、UCL研究チームは心拍数のデータを加速度計データと照らし合わせました。ボイスブックが映画やTVといった視覚的コンテンツよりも一貫した生理的変化を引き起こすことが分かりました。これは作家にとって音声コンテンツはリスナーの感情をよりコントロールし易いツールになれることを意味しています。
今回の研究における発見は、科学コミュニティによるレビューを受けるために生物学のプレプリントレポジトリであるbioRxiv上のプレプリントサーバーにて発表されました。プレプリントはMedical Research Council、Wellcome Trust 、Natureといった多くの学術誌、機関、研究チームによってサポートを受けています。本研究も数か月後には論文審査のある専門誌に提出される予定です。
*1 音声版とヴィジュアル版ではストーリーに多少の違いがありました。
■UCL(ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン)について
ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(University College London, UCL)はイギリスのロンドンにて1826年設立の総合大学です。人種、階級、宗教、性別に関わらず生徒を受け入れた最初の大学であり、法学、建設学、薬学の組織的な教育を初めて提供したとされています。国際的なランキング・グラフにおいても世界トップクラスの評価を得ています。トムソン・ロイターのサイテーション・インデックス(引用索引)によると、UCLはヨーロッパでは2番目に、そして世界では15番目に最も多く引用されている大学です。2007年以降QS世界大学ランキングにおいて10位以内に入っており、現在まで卒業生、教員、創立者の中から合計29人に上る数多くのノーベル賞受賞者を輩出しています。140カ国以上の国の留学生を含め学生数は2万人を超え、日本の東京大学、早稲田大学、大阪大学など、世界中の大学との提携が実施されています。 ロンドンの中心であるブルームスベリーに位置しており、オーストラリアとカタールに国際キャンパスを有しています。
■Audible(オーディブル)について
Audibleは、すでに世界で何百万人もの人々に利用されており、本を音声化したものや、音楽以外の音声コンテンツを、アプリやPCサイトから聴くことができます。海外では、すでに広く一般的なコンテンツの楽しみ方として広まっています。同サービスは、Amazonの関連会社のAudible社が提供しています。同社は、本を音声化したもの以外にも、オリジナル脚本のドラマやコミックなどのコンテンツをオーディオ化して提供しており、世界最大級の音声化された本および音声によるデジタル・コンテンツの制作・配信事業社です。同社は1995年に米国で創業され、現在、米・英・独・仏・豪・日・伊・加の8か国で展開しています。2015年7月より日本向けサービスを開始。著名な作家の作品をはじめ、ビジネス書から落語、語学など20以上のジャンルで豊富なタイトルからAudibleでしか聴くことのできないスペシャルコンテンツまで、プロのナレーター・俳優たちの朗読で聴くことができます。